顧客満足度とは自社が提供する商品やサービスに対して、顧客がどの程度満足しているかを表す指標です。
顧客満足度が高ければ、継続した商品購入やサービスの利用が見込めます。一方、顧客満足度が低い場合は、リピーターの獲得は難しくなるでしょう。
最悪の場合はSNSやネット上で悪い口コミが投稿され、自社の大幅なイメージダウンにつながります。安定した収益を確保するためには、顧客満足度の向上が重要です。顧客満足度を高めるためには、どのような方法があるでしょうか?
今回は、顧客満足度を把握する方法や高める方法について詳しく解説します。
顧客満足度とは
顧客満足度は「Customer Satisfaction」とも呼ばれ、これを省略して「CS」として知られることも多い用語です。企業が提供している商品やサービスが、顧客の期待にどれほど応えられているかを数値化したものです。
顧客満足度を具体的なものとする上では、アンケート調査が一般的です。価格や品質、アフターサポートやイメージとの乖離など、さまざまな側面から顧客の満足度を数値化し、商品の改善へ活かします。
また、顧客体験の価値や満足度は、商品そのものの良し悪しのみならず、その商品がどう宣伝され、陳列され、その人の手元に渡っているかというところも大いに影響します。そのため、純粋な品質とは関係のないところも影響することを踏まえ、顧客満足度の調査や向上に向けた取り組みを進めなければなりません。
顧客満足度を高める必要がある理由
顧客満足度は、あくまでも一つの指標であるため、必ずしもここの数字が会社の命運を分けるとは限りません。しかし、それでも顧客満足度にこだわって改善を進めていくことは、確実な成果へと導いてくれます。
ここでは、顧客満足度を高めなければならない理由について解説します。
企業価値を高めて差別化を図るため
一つ目の理由は、企業価値を高めることです。顧客満足度が高いということは、それだけ企業が世の中の人々が求めるものを提供できているということで、さらなる需要の喚起が期待できます。
顧客が求めるものを提供できているということは、それだけ他社製品の魅力がその人にとっては低減しており、長期的に自社商品を購入してくれる可能性が高いということです。一度自社商品を購入してもらった顧客に対して、自社の強みをアピールし、受け入れてもらえたことで、他社との差別化にもつながります。
顧客満足度が他社よりも高い製品には、より多くの顧客が訪れるようになります。なかなかユーザー数が伸びないと悩んでいる場合、顧客満足度に問題がないかを確認すると良いでしょう。
顧客体験を最大化するため
二つ目の目的は、顧客体験の最大化です。サービスや製品の購入前から購入時、そして利用時に至るまでの一連の体験は顧客体験(Customer Experience、CX)と呼ばれ、それを通して顧客にどんな体験を与えているかが顧客満足に大きく関わっています。
製品自体のクオリティだけでなく、ストレスなく製品を手に取ることができたか、サービスの利用を継続できているかは、彼らが新たに商品を購入したり、継続的にサービスを利用したりする上での大きな判断材料となります。
顧客体験がストレスのない満足のいくものである場合、顧客は成功体験を得やすくなります。顧客が望んでいる結果を得られる製品を確実に提供できれば、さらなるユーザーの獲得を促せます。
「商品を売ったら終わり」ではなく、成功体験を企業が積極的にサポートすることで、顧客満足度の向上につながります。
LTVを改善するため
LTVは「Life Time Value」の略称で、顧客が自社と取引を開始してから、終了するまでにどれだけの利益を得られるのか数値化したものです。
商品は一度買って終わりというものではなく、顧客は購入した商品に満足できた場合、さらに追加で同じ商品を購入したり、関連商品を購入してさらなる満足を獲得しようとしたり、最初に購入したものとは関わりのない同社の商品を購入したりします。
LTVは、そんな顧客の購入をどれだけ促進できているかを表した数値で、自社のヘビーユーザーが増えれば増えるほど、企業は安定した収益を確保できるようになります。
LTVの改善に取り組む上では、顧客満足度を無視することはできません。購入した商品がたとえ一つでも、それによって得られた体験が予想を超えたものであれば、さらにその会社の商品を購入したいと思うはずです。
顧客満足度は、そのような意味でも重視しておきたい指標といえるでしょう。
顧客が満足する・不満を抱える仕組み
続いて、顧客満足度がどのように決まるのかについて、もう少し具体的に説明します。顧客満足度を理解する上では、顧客が満足する仕組み、そして不満を抱える仕組みを把握しておく必要があります。
顧客が満足する仕組み
そもそも顧客が満足する仕組みというのは、顧客がどれだけその商品に期待しているのか、そして顧客がどれだけその商品を有効活用し、自身のニーズを満たすことができたかに依存しています。
顧客は商品の購入の際には、多かれ少なかれ「期待」を持つことになります。その期待が商品購入の動機付けとなりますが、自分の期待通りの効果を発揮すれば、満足度の高い買い物ができたと感じることができます。
また、自分がその商品やサービスを有効活用できた、という体験も満足度の上昇に直結します。たとえば、ポテンシャルの高い勤怠管理サービスを導入した場合、購入価格に見合った高度な使い方ができれば、顧客は「立派なものを買って、使いこなすことができた」という満足感を得ることができます。
逆に、せっかくハイエンドな製品を購入しても、無料のサービスと大差ないような機能活用しかできなければ、当初の期待を体験価値が大きく割り込んでしまうため、満足度の向上は期待できません。
必ずしも高機能な製品が評価されるとは限らないのは、こういったメカニズムが働いているこおも大きいといえるでしょう。
顧客が不満を抱える仕組み
顧客が不満を抱える仕組みは、端的にいえば上記のような要件を満たすことができなかったときに発生するに尽きるというものです。
上記のような仕組みを前提とすると、満足度を製品の品質だけで高めることができないのと同様、製品のクオリティとは関係のないところで不満が起きたり、それを解消したりすることができるというわけです。
たとえば、汎用でどこにでもあるような電気ポットを販売する際、「他にはない機能がたくさん!」「クチコミで大人気!」などといったプロモーションは広く使われていますが、このときには多くの期待を見込み客に持たせてしまっていることになります。
実際にそういった触れ込みで販売されている電気ポットが、確かに売り文句通りの性能を発揮すれば不満は発生しにくいですが、他のメーカーと変わらない性能の場合、購入者は「なんだ、こんなもんか」「大口を叩いていたわりに、たいしたことないじゃないか」という不満を募らせることになります。
一般的な電気ポットとしては文句のない性能ですし、故障率も決して高くないのにも関わらず、顧客は不満を抱えてしまうこととなります。製品のクオリティと、顧客の期待値のバランスを考えながら商品を提供することが、不満の解消につながる、あるいは不満を抱えることのない購入体験を与えるポイントです。
顧客の期待を事前に把握する方法
事前期待とは、顧客が商品やサービスを利用した後に得られる体験を事前にイメージしている状態のことを指します。事前期待に応えられると顧客満足度が高まる一方、期待を大きく外れると今後の商品購入やサービスの利用は見込めません。
事前期待は全部で4種類あります。ただし、「おいしい料理が食べたい」「綺麗な部屋に泊まりたい」など、顧客が共通して抱く共通的な事前期待に応えることは前提条件です。
共通的な事前期待を満たした上で、次の3つの事前期待に応える必要があります。
- 個別的な事前期待
- 状況によって変化する事前期待
- 潜在的な事前期待
3つの事前期待に応える方法について解説しましょう。
データベースを活用する
個別的な事前期待を把握するためには、データベースを活用することが有効です。個別的な事前期待とは、「肉料理が好き」「ベッドより布団で寝るのが好き」など、一人ひとりの顧客によって異なるニーズです。
個別的な事前期待をデータベース化し、顧客ニーズの把握に努めます。顧客一人ひとりに合わせた商品やサービスを提供できると、リピート率や購入単価アップが期待できます。
状況によって変化する事前期待を理解する
同じ顧客でも、状況が変化すると事前期待も変化します。
たとえば、利用しているスマートフォンに不具合が発生していたとしましょう。顧客はトラブルの早期解決を望んでおり、サポートセンターへ求める事前期待は、スピーディーな対応です。
一方、操作方法への回答を求めている場合、丁寧な解説が事前期待となります。マニュアルの作成や過去の事例を交えた研修の実施など、状況によって変化する事前期待への理解力を高めることが重要です。
自社の顧客体験を従業員が評価する
潜在的な事前期待は、顧客が予想していないサービスや商品を提供することです。潜在的な事前期待を引き出せると、顧客満足度を高められます。
ただし、顧客が予想していないということは、従業員も事前期待の内容を把握できていない可能性が高いということです。そのため、店頭やオンライン上での商品購入までの一連の流れを従業員が体験し、評価することが重要です。そうすることで、顧客の潜在的ニーズを掘り起こし、事前期待を引き出せる確率が高まります。
顧客満足度向上につながる考え方
それではここで、顧客満足度の向上を実現するべく、どのようなアプローチで施策を検討すれば良いのかについて、その考え方をお伝えしていきましょう。
顧客が期待する水準を客観的に捉える
一つ目のポイントは、顧客が自社に対してどのような期待を寄せているのか、正しく理解することです。
顧客が自社に期待することと、自社が顧客に期待して欲しいこと、そしてどれくらい顧客の期待に応えることができるかというのをすり合わせるのは、意外と難しい作業です。リーズナブルな価格で提供できることを強みとしているのにも関わらず、顧客に対しては高級志向なイメージを植え付けてしまうと、ミスリードが生まれてしまい、顧客満足度が低下してしまう要因となります。
まずは顧客が自社に期待していることを改めて洗い出し、自社の方針とのすり合わせを行うことが大切です。
期待水準を上回ることのできる価値創造に取り組む
顧客が期待していることすべてに応える必要はなく、場合によってはニーズに応えることが不可能なこともあります。顧客ニーズを満たすためには、自社の強みを明らかにし、顧客の期待を超えられる分野で価値創造を強化することが大切です。
安く原材料を仕入れられる強みを持った企業が、高級志向のニーズに応えることは難しいものです。その場合、戦略としては強みを生かしてお手頃価格で手に入る商品を量産し、触れ込みとしても親しみやすさや、いつでも買うことのできる手軽さを強調すべきでしょう。
顧客の期待に応えられる、あるいは期待を上回ることのできる強みを発見し、生かしていく必要があります。
顧客満足度の指標
顧客満足度を高める取り組みを行う前に、現状の顧客満足度がどの程度かを把握することが重要です。顧客満足度を測る指標には、主に次の8つがあります。
- NPS(Net Promoter Score)
- JCSI(Japanese Customer Satisfaction Index)
- CES(Customer Effort Score)
- CSI(Customer Satisfaction Index)
- CSAT(Customer Satisfaction)
- CRR(Customer Retention Rate)
- LTV(Life Time Value)
- リテンションレート
短期的な評価と長期的な評価を下す指標を組み合わせると、より正確な数値を把握できます。
NPS(Net Promoter Score)
NPSは、顧客が自社製品やサービスに対して、どの程度愛着を抱いているかを示す指標です。顧客満足度に加え、顧客ロイヤリティを測る場合にも使用されます。
NPSの測定方法は、「商品を家族や友人にどの程度薦めたいか」といった問いに対し、11段階で評価をしてもらい、次の3つのグループに分けます。
- 0〜6点:批判者
- 7〜8点:中立者
- 9〜10点:推奨者
全回答者数から批判者と推薦者の割合を算出した後、推薦者割合から批判者割合を引いた数値がNPSとなります。NPSが高ければ顧客満足度が高いとみなさせます。
一方、NPSが低い場合は、顧客満足度向上につながる取り組みが求められます。商品の質に問題があるのか、顧客体験の見直しが必要かなど、現状把握に努めることが必要です。
JCSI(Japanese Customer Satisfaction Index)
JCSIは業界共通の設問を顧客に投げかけ、商品やサービスの満足度を可視化する指標です。日本版顧客満足度とも呼ばれています。経済産業省や民間企業が支援する「公益財団法人 日本生産性本部」によって、提唱された指標です。
JCSIの算出方法は以下6項目の数値を0〜100点で評価し、平均値を算出します。正確な測定をするためにも、1つの項目で3〜4の質問を顧客に投げかけると良いでしょう。
- 顧客期待値
- 顧客満足値
- 知覚価値
- 知覚品質
- 推奨意向
- ロイヤルティ
JCSIは、
- 顧客満足度=顧客が実際に感じた値=顧客期待値
とみなします。算出した数値を競合他社との比較に活用できることがメリットだといえます。半面、JCSIの回答結果は大企業が実施しており、中小企業には利用しづらい点がデメリットになります。
CES(Customer Effort Score)
CESは顧客努力指標と呼ばれており、顧客が商品の購入やサービスの利用にどの程度、ストレスが掛かったかを測る指標です。
NPSがポジティブな側面を可視化するのに対し、CESは顧客体験での課題や改善点を明確化します。CESが高いほど顧客は不満を感じており、CESが低ければ顧客満足度が高いと判断できます。
ただし、CESは顧客体験が終わった後、すぐに測定しなければなりません。短絡的な評価にもつながりやすいため、他の指標と併用することが望ましいといえます。
CSI(Customer Satisfaction Index)
CSIは、約30ヶ国で利用されている指標で、世界基準の顧客満足度指標といえます。JCSIと同様、6つの項目に関連する複数の質問を顧客に投げかけ、平均値を算出します。メリットとデメリットの内容もJCSIと同様です。
CSAT(Customer Satisfaction)
CSATは顧客満足度と訳される指標で、顧客満足度調査にもよく利用されている指標の一つです。商品やサービスの質に対する「満足」「普通」「不満」の評価を星の数で表現します。
視覚的にわかりやすく、データを集めやすいことがメリットです。半面、商品購入時や問合せ終了時に測定する場合が多く、短絡的な評価になりやすい傾向があります。
CRR(Customer Retention Rate)
CRRは新規顧客獲得後、どの程度の期間取引を継続できているかを示す指標です。顧客維持率と呼ばれ、商品やサービスを提供して間もないベンチャー企業にとって重要な指標となります。
CRRは、四半期や年度ごとに算出することが一般的です。サブスクリプションサービスを提供している場合は、月単位で算出します。
CRRは、次のように算出します。
- CRR=(特定期間終了時点での顧客数-特定期間の顧客獲得数)÷期間開始前の顧客数×100
長期的な指標として活用することができ、CSIやCSATなど短期的な評価を下す指標との併用形が望ましいです。
LTV(Life Time Value)
LTVは顧客生涯価値と呼ばれ、一人の顧客との取引開始〜取引終了までに得られる売上を指します。LTVが高い顧客は顧客満足度が高く、安定した収益確保が期待できます。
LTVは、長期的な視点での顧客満足度測定に効果を発揮する指標です。LTVの算出方法は複数あるため、扱う商品やサービスに応じた使い分けが求められます。代表的な計算式を下記にまとめました。
LTVの算出方法
- 平均購入単価 × 平均購入回数
- (売上高-売上原価)÷ 購入者数
- 平均購買単価×平均購買頻度×平均継続期間
- 顧客1人当たりの年間取引額 × 収益率 × 顧客1人当たりの継続年数
リテンションレート
リテンションレートは、既存顧客が自社商品やサービスをどの程度利用しているかを示す指標です。
リテンションレートが高ければ、新規顧客を獲得できなくても大きな問題にはなりません。既存顧客から商品やサービスの継続的な購入が期待できるためです。
リテンションレートが下がる要因の多くは、サポートや問い合わせ対応への不満です。顧客体験のどこに課題があるかを把握し、改善に向けた取り組みを行うことが重要です。
顧客満足度を調査・測定する方法
顧客満足度を測定するには、次の4つの方法を活用します。複数の方法を組み合わせると、顧客ニーズや自社の課題を正確に把握できます。
- アンケート調査
- 電話
- 対面形式のインタビュー
- モニタリング調査
アンケート調査
アンケート調査は顧客満足度を測定する上で、最も活用されている方法です。選択式や記述式など、回答方法の選択肢も多く、データを取得しやすいことが特徴です。
調査方法は、対面型と非対面型があります。
対面型の場合は、店舗利用後や商談が終わり次第、アンケート用紙に記入を依頼する形が一般的でしょう。記入率が高く、データを取得しやすい点がメリットです。
一方、非対面型はインターネットやアプリ上で、アンケートへの回答を依頼する形が一般的でしょう。不特定多数の方から回答を得られる一方、対面型より回答率は低くなります。設問数の調整や特典を用意するなど、回答率を高める取り組みが求められます。
電話
カスタマーサポートに勤務する従業員に、商品への満足度や不満を電話で聞き出すよう、依頼する方法です。自由回答を得たい場合に有効な方法である一方、取得できる情報量は限られます。
また、自動音声システムを利用した場合や電話を掛けるタイミングが悪いと、十分な回答数が得られません。他の方法と併用することが望ましいといえます。
対面形式のインタビュー
対面形式のインタビューは、さまざまな視点から顧客ニーズを把握できる点がメリットです。顧客の属性や回答内容と照らし合わせ、柔軟に質問内容を設定できます。他の方法よりも情報を引き出しやすい点も魅力です。
ただし、十分な数の回答を集めるためには、人的リソースや時間が必要になります。
モニタリング調査
モニタリング調査とは、リサーチ会社から顧客体験の質や商品に関する評価を得る手法です。リサーチ会社の従業員が覆面調査員に扮し、店内環境や接客、問い合わせ対応の質などを評価します。
モニタリングの魅力は、自社の課題や目的に応じて調査方法を選択できることです。リサーチ会社は定量調査や定性調査、オンライン調査など、さまざまな調査手法に対応できます。リサーチ会社が独自の指標を活用している場合、新たな視点での評価も得られます。
また、顧客に商品を使ってもらい評価を得る方法も、モニタリング調査の一つの方法です。新商品販売や新サービス提供のサンプルテストとして活用できます。ただし、コストが掛かるだけでなく、短絡的な評価になる傾向が強いといえます。
顧客満足度を高めるための3つの施策
顧客満足度を高めるための施策は、会社によってさまざまなアプローチで取り組めます。ここでは満足度の向上につながる主な3つの施策について紹介します。
アンケート調査の実施など顧客との接点を強化する
まずは、アンケート調査を行うなどして、顧客満足度を数値化する取り組みが必要です。顧客が自社製品にどれだけ満足しているのかを知ることができるだけでなく、どんなところに満足していて、どんなところに不満を抱えているのか知ることができるため、実施しない手はありません。
アンケートの結果をもとに、顧客との対話を進めていきましょう。
従業員満足度を高める
顧客満足度を満たすためには、満足のいくサービスを提供できる社内の環境を整備しなければなりません。そのためには、従業員満足度の向上を目指すことも大切です。
従業員が現在の職場に不満を抱えていないか、待遇に満足がいっているかどうかを調べることで、離職率の低下を促進し、彼らの能力を引き出せる会社へと改善することができます。
顧客のニーズを満たすためには、まず従業員が満たされた状態であることも、大きなウェイトを占めていると考えておきましょう。
CRMやSFAを導入する
顧客満足度の改善に貢献するのが、「顧客管理システム(CRM)」や「営業支援システム(SFA)」の導入です。これらは直接顧客体験に影響を与えるわけではありませんが、バックオフィス業務を大幅に効率化し、顧客に確かなサービスを体験してもらうための土壌を整えるのに役立ちます。
顧客のデータベースが整備されていないと、カスタマーサポートの提供の際に支障をきたしたり、その顧客に必要な情報提供や、適切な販売促進活動を行ったりすることが難しくなってしまいます。
顧客満足度の向上を目指す上では、一人ひとりの顧客へ最適化されたサービスを届けることが重要視されています。一人ひとりの顧客のステータスを適切に管理できるサービスとして、CRMやSFAは広く活躍しています。
現場の人間の負担を減らし、生産性を高める上でも、これらのシステム導入は必須といえるでしょう。
顧客満足度向上に使えるツール
顧客満足度を高めるには、顧客ニーズの把握や顧客体験の質向上が重要です。次の4種類のツールを活用すると効果的でしょう。
- CRM
- チャットボット
- アンケート作成ツール
- NPS計測ツール
CRM
CRMは、各担当者が個別に管理していた顧客情報を一元管理するシステムです。顧客担当者の連絡先や過去の購買履歴、購買頻度など、顧客全般の情報を保存できます。
キャンペーンの応募状況やクレームの有無など、細かいデータも管理できる点も魅力です。過去の購買金額や購入頻度、購入商品を分析し、購買意欲の高さやニーズを把握できます。
また、ECサイトでの購入履歴によって顧客の好みや趣向を把握し、マーケティング戦略や新商品開発に反映できます。
チャットボット
チャットボットは、顧客からの問い合わせに対して、自動で回答するプログラムのことです。
これまで有人対応だった部分をチャットボットで代替できるため、従業員の業務負担を軽減できます。事前に回答内容を設定しておけば、不適切な発言を発する心配は要りません。
また、24時間365日体制で問い合わせに対応できるため、顧客体験の質向上とコスト削減の両立が見込めます。既に多くの分野でチャットボットは導入されており、顧客にもスムーズに受け入れられるでしょう。
アンケート作成ツール
アンケートで顧客満足度を測定する場合、アンケート作成ツールを活用すると効果的です。
アンケートの設問を簡単に設定でき、作成に掛ける時間を大幅に削減できます。回答の集計や分析も自動化できるため、顧客満足度の調査を効率的に進められます。
ユーザーインターフェースに優れたツールを選択すれば、マウス操作のみでアンケートフォームを作成可能なものもあります。プログラミング知識は必要ありません。
NPS計測ツール
NPSは、商品やサービスに対する評価を0〜10の11段階で評価する手法です。比較的顧客満足度を可視化しやすい方法ですが、設問の内容と数に気を配らなければなりません。
また、日本人は平均的な回答を好むため、本来の回答が得られない可能性があります。
NPS計測ツールを活用すると、顧客満足度の測定作業を効率化できます。アンケート作成機能によって、アンケート内容や評価方法などを簡単に設定可能です。アンケート送付時にリンクも設定しておけば、回答者を把握することができます。
アンケートリンクは自動作成されるため、従業員が作業する必要はありません。また、テキストマイニングによって、集計した回答から顧客ニーズを正確に抽出できます。テキストマイニングは、アンケートの回答内容を単語に分けて抽出する機能です。大量の回答内容を短時間で処理できるため、顧客ニーズの可視化と業務効率化を実現できます。
顧客満足度向上に成功した例
最後に、顧客満足度向上に成功した企業事例を3つ紹介します。今後の参考に活用してみてください。
- スターバックスコーヒージャパン
- 焼肉やまと
- ステーキのどん
スターバックスコーヒージャパン
スターバックスコーヒージャパン株式会社は、全国で1,700以上のコーヒーショップを展開する企業です。顧客満足度向上に向けた同社の取り組みは、マニュアルの撤廃です。
たとえば、おすすめの飲み物を顧客から聞かれたとしましょう。新商品や限定品をすすめるのではなく、顧客と会話を重ねた上で従業員が最適な飲み物を紹介しています。機械的なやりとりを排除し、人の温もりや居心地の良さを演出することが目的です。
また、ナチュラルテイストの木材や間接照明を店内の内装に取り入れ、落ち着いた雰囲気も演出しています。幅広い年代の方が利用しやすい空間を作り、効果的な集客につなげています。
焼肉やまと
焼肉やまとは松坂牛や黒毛和牛など、国産最高ランクの和牛を提供する焼き肉店です。同店の取り組みは、CRMの導入です。CRMで会員データを一元管理し、顧客の利便性向上に努めました。
また、クーポン配布やキャンペーンの告知をweb上でも実施し、世代によって紙とアプリの使い分けができる状況を作りました。SNSやアプリとの連動によって、以前よりも効果的な情報発信を実現しています。
CRMの導入とデジタルマーケティングの実施によって、コスト削減と集客率向上につなげています。
ステーキのどん
株式会社アークミールは、ステーキやハンバーグをリーズナブルな価格で提供するステーキのどんを展開しています。
同社の取り組みは、全店舗でLINE予約を導入したことです。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、変化した顧客の来店動向に対応するためです。
LINE予約の導入によって、従来までは前日までだった予約時間の制限を当日まで延長できました。また、LINE上で積極的に情報を発信し、顧客とコミュニケーションを取りやすくなりました。
LINE予約の導入で顧客の利便性が高まり、リピーター獲得や集客率向上を実現しています。
まとめ
安定した収益を確保するためにも、顧客満足度の向上は重要です。仮に新規顧客を獲得できなかったとしても、既存顧客から継続的な購入が望めれば、売上にさほど影響はありません。
コスト高騰や顧客の購買行動変化に伴い、新規顧客獲得は年々難しくなっています。事前期待の把握や顧客体験の質向上など、顧客満足度向上に向けた取り組みが必要です。
また、顧客満足度を効率的に測定するためには、アンケート作成ツールやNPS測定ツールなど、複数のツールを導入しなければなりません。しかし、もっと手軽に顧客満足度向上に向けた取り組みを実施したいと考える方も多いでしょう。
当社ディップ株式会社が提供する「常連コボットforLINE」を導入すれば、LINEを使ってリピーター獲得を目指せます。
生活での利用頻度が高いLINEを使っているため、アプリのダウンロードや会員登録は必要ありません。顧客は来店や友だち紹介、ログインなど、さまざまな方法でポイントを取得することができ、貯めたポイントはクーポンと交換できます。
また、限定商品の案内や割引券の発行など、顧客への情報発信も効率的に行えます。宣伝に多額の費用を掛ける必要はありません。
現状の顧客満足度にお悩みの方は、当社ディップ株式会社の提供する「常連コボットforLINE」導入をご検討ください。少しでも気になる方は、お気軽にお問い合わせください。