- 目的
- 入社書類のペーパーレス化
- 入社書類の提出不備を削減
- 面接から勤務初日までの期間短縮
- 採用後に再来店して実施していた、雇用契約書類などの取り交わし廃止
- 課題
- 各店舗で、採用後にシステムに採用者情報を入力。その後FAXで採用通知が本社に連絡されるが、入力漏れなどがあり、都度確認をする必要があった。
- 1人の採用に対し、FAXで8枚、その後原本で8枚の計16枚の書類を保管・管理する必要があった。
- 書類不備や、身元保証書の取得が遅れ、勤務開始日が平均して2週間程度、掛かっていた。
- 結果
- 以前は、2週間程度掛かっていた採用から勤務初日までの期間が、導入後は、長くても1週間、最短で翌日から勤務が可能になった。
- 各店舗の店長も、本社の人事・総務部も、採用業務の工数が削減された。
- 書類の保管や、郵送のコスト、採用業務に関わる人件費などのコストが削減された。
主力ブランド「築地食堂源ちゃん」の和食業態を基軸に、自社開発ブランドで東京23区を中心に、東北から九州まで全店舗直営にて運営されている、株式会社サイプレス様。その他に、フードコート事業、惣菜事業、宅配寿司・ケータリングサービス事業など、幅広く事業の運営をされています。現在では、コロナ禍前の従業員数に戻すため、積極的な採用活動で、月間150名のパート・アルバイト採用を実施しています。今回は、全ブランド・全店舗の従業員の入社手続き業務を担当されている、人事・総務部 部長 並松竜一様と、人事・総務部 人材開発教育課 宮﨑麻美様に、紙の管理から、「人事労務コボット」を導入して、労務のペーパレス化で得られた、費用対効果や、業務効率化の効果についてお話を伺いました。
社名 | 株式会社サイプレス |
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事業内容 | レストラン事業/フードコート事業/惣菜事業/宅配寿司・ケータリングサービス事業 |
資本金 | 4,500万円 |
設立 | 平成6年4月 |
従業員数 | グループ計 1340名(内パート・アルバイト 1050名)令和2年1月現在 |
URL | https://cyp-jp.com/ |
事業について
貴社が展開するブランドについて教えてください。
宮﨑様:弊社のメインブランドは、「築地食堂源ちゃん」になります。「築地食堂源ちゃん」は、まるで築地の市場にいるような、臨場感を体感できる、ワイワイガヤガヤ活気あふれる場所をイメージしています。また、築地って、全国各地から旬の美味しい食材が集まる場所として、海外でも有名で、そういうコンセプトを大切に、お店に来たお客様が、築地をイメージしていただけるように、作られています。
その他にも多くのブランドを展開されていますが、どのようにして誕生したのでしょうか?
宮﨑様:業態が増えていったのは、「築地食堂源ちゃん」の売り上げがいいというのが、1番の理由です。お店が入っている施設のデベロッパーさんから、その他のスペースでも、弊社で出店して欲しいとオファーがあって、それに合わせて、新しいブランドができてきたんです。
例えば、池袋サンシャインシティでは、caféエリアのスペースで、出店オファーがあったので、それに合わせて、パンケーキの「BAKER’s DINER」が誕生しました。
他にも、東京ビックサイトのフードコートでは、6店舗全てで、弊社ブランドを出店させていただいている場所もあります。
従業員の採用も店舗のブランドに合わせているのでしょうか?
宮﨑様:いえ。特にブランドに合わせた採用基準はありません。「築地食堂源ちゃん」では、お店のコンセプトでもある、築地市場の雰囲気が好きな方もいますし、都内の路面店の場合では、居酒屋のワイワイ賑やかな雰囲気の場所で働きたい、という方もいます。逆に郊外に出店しているブランドでは、1日中定食を出す店舗もあるので、そういう店舗では、海鮮が好きとか、和食のお店で働きたいって方もいますし、魚が好きという方もいらっしゃいます。
並松様:魚が好きで、捌き方を勉強したいという方はいますね。特に留学生の方に人気のある店舗です。
店舗からFAXで送られてくる書類の管理やコストを削減するため、人事労務コボットを導入
毎月の採用人数を教えてください。
並松様:平均して、毎月60名程度の採用をしています。ただ、直近では、コロナ前の従業員数に近づけるため、月150名採用できるように、力を入れています。
人事労務コボット導入前の入社手続きで苦労をしていた点を教えてください。
宮﨑様:採用は、各店舗の責任者、主に店長が面接をおこない、採用者を決定します。採用後は、店舗で採用者の情報をシステムに入力して、本社にFAXで入社書類一式を送ってもらっていました。
本社ではFAXが来ないと、誰が、いつ、どの店舗で採用されたかが分かりませんし、店舗も忙しい時間に作業をするので、同じ書類を2度送ってしまっていたり、FAXは届いたけど、システムへの入力が無かったりもします。逆に、システムへ入力して、FAXを送り忘れていて、本社側で採用手続きが遅くなる事もありました。
書類の原本はどうされていたのですか?
宮﨑様:原本は、月に一度開催される店長会議で、各店長に持参してきてもらい、その後、本社で管理していました。
並松様:入社手続きに必要な書類は、1人7枚から8枚になるので、FAXと原本を合わせると、1人16枚の管理が必要でした。これが、月150名になると、2,400枚にもなるので、とても大変でしたね。
そこで、人事労務のデジタル化(ペーパーレス)を選択されたのですね?
並松様:労務のデジタル化については、以前から積極的に検討していました。ただ、現在利用しているシステムとの連携や、弊社が必要とする要件定義に合った物を探すと、費用が掛かり過ぎてしまい、なかなか導入に至っていませんでした。
では、人事労務コボットの導入を決めたポイントを教えてください。
並松様:人事労務コボットも、現在利用しているシステムとの連携はできないのですが、導入の決め手は、コストがリーズナブルで、機能が分かりやすく、使いやすいという点です。
採用から勤務開始日が最短翌日でも可能に
人事労務コボット導入のメリットを教えてください
宮﨑様:採用から勤務開始日までが、かなり短縮されました。早い人では翌日から働ける方もいます。導入前は、採用後に一度お店に来ていただき、雇用契約などの書類の説明をし、記載いただいた書類を、FAXで本社に送るという作業が発生していました。書類の不備で提出が遅くなる方もいれば、一人暮らしの方で身元保証書を親御さんに記載いただくのに、時間が掛かってしまう方もいました。ですから以前は、書類が揃うまでに平均して2週間程度時間が掛かっていました。
コボットの導入後は、遅くても1週間程度で皆さん完了していただけます。もし、それでも書類に不備があった場合は、勤務初日に、その場でスマホから入力して貰えばいいので、書類が無いから働けない、という事も無くなりました。
コスト面でのメリットはありましたか?
並松様:先ほどお話しした人数で計算すると、月150人でFAXが1,200枚、原本で1,200枚になるので、保管・管理だけでも、月に3万円弱掛かっていました。その他にも、FAXの送信費、店長会に参加できない場合の原本郵送コストなどを含めると、年間80万円程度のコストが掛かっていた事になります。
さらに、雇用契約に掛かる店長の時間が、コボットの導入で15分短縮されましたので、その人件費分を合わせると、年間100万円以上のコストが削減されていますし、本社側の業務削減コストも考えれば、大きなメリットだと思います。
宮﨑様:以前は、店長から採用者への、雇用契約の説明に30分程度掛かっていたのですが、「人事労務コボット」なら操作説明と、入力内容の確認だけなので、半分程度には短縮されたと思います。
また、新店舗のスタッフ採用の際に、2日間に別けて一斉に雇用説明会を実施したことがありました。2日間会場に行き、雇用説明をして、書類を回収し、不備が無いかチェックをして、最終的に全ての書類を回収するまでの時間を考えると、本当に楽になったと思います。福岡へ出張して、説明会をおこなった事もあったので、出張費はもちろん、時間の節約にもなっていますね。
導入は大変だったけど、
サポートのおかげで安心して運用ができる
人事労務コボットの導入はスムーズでしたか?
宮﨑様:いえ。かなりバタバタでした。というのも、私たちのように、普段から給料システムなどを使っていると、「人事労務コボット」は一回利用すればすぐに理解できるのですが、店長は普段使い慣れていないので、そこを覚えてもらうのが大変でした。最初は、いずれかの店舗から、毎日質問が出ていましたが、3ヶ月ぐらいで、ほぼ質問も無く、各店長が使いこなしている感じです。
並松様:店長も最初は、新しいシステムが入ってきて、正直面倒だと思っていたけど、いざ使ってみると、手間もそれほどでも無く、なにより、採用者の進捗が自分達でも、すぐに分かるので、現場としても導入して良かったと思います。
運用サポートはご満足いただけていますか?
並松様:アプリや、システムのサポート体制は、私たちがそれを活用して、運用していくという点では、とても重要だと思います。幸いにして、今のところ「人事労務コボット」で、障害は出ていませんが、万が一に備えて、サポートいただける体制が必要になります。 ディップのサポートは、普段の対応もオンラインで実施していただけていますし、安心して任せられると思いますよ。