医療DX導入事例|人事労務コボット

医療現場でのDX推進を事業計画に掲げ、人事労務をデジタル化。3時間掛かっていた入職手続きが、30分に短縮!

目的
  • 人事労務担当者の業務負担を削減したい。
課題
  • 医師の採用は入職日まで直接連絡が取れず、厚生労働省に事前提出する書類作成に手間が掛かっていた
  • 入職手続きの書類の保管スペースや、管理にコストが掛かっていた。
  • 入職時や年末調整などで、社労士、税理士に連絡する際に、書類を確認する手間が掛かっていた。
導入効果
  • WEB上で、医師免許証や保険医登録票など、厚生労働省へ提出する書類を回収することができ、入職手続きの業務時間の削減ができている。
  • 社労士事務所、税理士事務所とWEB上で情報共有ができるので、入職時や年末調整の業務工数の削減ができた。
  • 入職手続きの書類をアナログ保管する必要がなくなり、今後は紙の書類が増えることが無くなった。

東京都の府中駅と吉祥寺駅で、心療内科、精神科を開業している、医療法人社団Heart Station 府中こころ診療所様。 本インタビューでお話を聞いた事務長の山本順也様は、事務長としての業務以外にも、精神保健福祉士として、患者様とのやりとりなどもご担当されるなど、他の業務と掛け持ちで、採用から入職までを一人で対応されています。今回のインタビューでは、医療現場でのDX推進について、「人事労務コボット」導入の効果についてお伺いいたしました。

社名医療法人社団Heart Station・府中こころ診療所
事業内容心療内科/精神科/カウンセリング
設立2014年5月
従業員数60名(非常勤医師含む)
URLhttps://fuchu-kokoro.com/

医療法人社Heart Station 府中こころ診療所について教えてください

山本様:当院は、府中駅前にある、府中こころ診療所と、吉祥寺駅前に分院を開業しています。2院合わせて、約60名弱の医師とスタッフが働いています。
私は、事務長として2院の人事労務から、事務、経理など担当しており、先生のスケジュールによっては、患者様とのやりとりも担当しています。
テレビなどの印象で、病院だと医師がトップになるイメージがあり、話しかけにくいと思われがちですが、当院の医師は30代・40代が多く、患者様からの問い合わせなども、医師に相談しやすい環境の病院だと思います。

医療現場での採用について教えてください

山本様:当院では、飲食店などの他業種と違い、入退社の繁忙期があるわけではありません。非常勤医師や医療事務スタッフなどが退社されて、人手が足りなくなった際に募集をしています。ですので、入退社の手続きは私一人で担当しています。


人事労務コボット導入前の入職手続きの課題について教えてください

山本様:医師を募集する場合、医師専用の求人メディアに掲載をします。ここで一般的な求人との違いは、直接の応募があるわけではなく、紹介エージェントが間に入ります。
医師を雇用する際には、医師免許証や保険医登録票を提出いただき、事前に厚生労働省へ提出する手続きがあります。これらの手続きが終了後に、入職日に雇用契約書の読み合わせなどのオリエンテーションを実施し、勤務となります。
入職日まで、医師本人とやり取りができないため、必要書類の回収など、時間が掛かってしまうことがあり、厚生労働省へ提出する書類の作成も遅くなってしまうことがあります。
また医療事務スタッフの場合は、一般的な採用手続きと同じですが、求人メディアからの応募対応や、書類選考、面接日程調整など、私一人で担当しているので、他の業務とのやりくりをするのが、日によっては大変でした。
採用後は、入職日までに必要書類を連絡して、当日持ってきていただくのですが、7割ぐらい不備があり、入職後に揃えていただくなどの手間がありました。特に当時はマイナンバーカードが普及し始めたばかりでしたので、忘れがちだったり、交通費がわからないとか、振込給与口座を持って来ないなど、バタバタしていました。

人事労務コボットの導入で課題の解決はできましたか?

山本様:はい。以前は医師の場合、紹介エージェントとのやりとりや、入職日のオリエンテーションなどで、トータル3時間程度掛かっていましたが、今は30分程度まで短縮できています。
具体的には、紹介エージェントに「人事労務コボット」のログイン用URLをお送りし、それを医師へ送っていただいています。そうすることで、医師免許証や保険医登録票など、厚生労働省へ提出する書類を、事前にアップロードしていただけるので、私はそれをダウンロードして、書類を作成するだけになります。
雇用契約書も事前に読んできていただけるので、入職日のオリエンテーションも、ロッカーの場所や、簡単な設備の説明のみで終わります。
医療事務スタッフの場合も同様に、事前に書類の提出や、雇用契約書の締結ができているので、当日ロッカーの場所と、白衣の貸与だけで良くなったので、5分程度で終わっています。

人事労務コボットの導入で、その他にも改善された業務はございますか?

山本様:社労士事務所、税理士事務所との連携が楽になりました。
例えば以前は、年末調整の際に、スタッフの扶養家族の有無など書類を確認する必要がありましたし、非常勤医師の場合も、当院が本業なのか副業なのかを確認する必要がありました。「人事労務コボット」を導入してからは、社労士事務所にも、コボットの管理画面を共有しているので、都度こちらで確認をして連絡をしなくても、必要な書類が作成されるので、工数はかなり削減がされています。

なぜ人事労務のDX推進を検討されたのでしょうか?

山本様:1番の目的は、担当者の業務負担を減らすことです。また、当院理事長の経営方針の中に、医療現場でもDXを推進していき、紙を減らしていこうという動きがあったので、当時、ディップの営業担当の方からご紹介いただいたのをきっかけに、検討させていただきました。お話を聞いた後に、他のサービスとも比較させていただきましたが、大手のサービスと機能的に遜色がなく、コボットシリーズで統一をはかるため、「人事労務コボット」の導入を決定いたしました。


導入に対して苦労はありましたか?

山本様:導入以前が、アナログ管理であったこと、またそれが属人的になっていたため、システムを構築いただく際に、言語化するのが大変でした。特に導入時には、当院の入職手続きの仕様をお伝えするのが難しく、それでもなんとかサポートいただきながら、システムの枠組みを完成することができました。
また、完成したシステムに、医療事務スタッフや医師の情報を登録するため、指名、住所、メールアドレスを入力し、CSVでデータ化するのも大変でした。ただ、ここまで準備できてしまえば、後の運用は非常に簡単で、運用スタート後はとても楽になったと感じています。

在職スタッフの方の反応はいかがでしょうか?

山本様:最初の反応は、少しめんどくさそうでした。でも嫌がる人もいませんでしたし、実際の作業も15分程度なので、抵抗感もなかったと思います。


最後に医療現場でのDX推進についてアドバイスをお願いいたします

山本様:当院は、事務長職がありますが、10名以上のスタッフを雇用されている、小さな病院の場合、事務職専門の方がいらっしゃらず、院長先生が担当されているケースが多いと思います。10名以上の病院では、人の入れ替わりもある程度あると思いますので、「人事労務コボット」のようなDXを導入する事は、業務効率の向上にもつながり、コスト的にもお勧めできると思います。

※取材内容、部署、お名前は2023年1月取材当時のものになります。

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