【2022】給与計算業務の効率化方法は?システムやツールを導入しよう

2021/11/24 コボットコラム
給与計算

給与計算業務は直接企業の売上には関係しないものの、社員を守り、会社に定着してもらうためには欠かせないバックオフィス業務です。一方で、給与計算は組織が大きくなるほど煩雑化しやすいため、成長中の企業が悩まされやすい業務でもあります。

今回は、そんな給与計算を効率化するためのポイントを紹介しながら、すぐに実践したいおすすめの施策について詳しく解説します。

給与計算のために必要な業務

給与計算業務は、従業員の勤怠情報や帳票書類をもとに、実際に支払う給与を計算し、社会保険料、税金を納付するための手続きです。

事業を継続する上で必要な人件費がどれくらいかかっているのか、そしてどれくらいの税金が発生しているのかを把握する上で大切なことはもちろん、賃金を正しく支払い、仕事に興味とやりがいを覚えてもらうためのモチベーションを形成する上で重要な業務です。

給与計算業務は、主に次の4つの手続きに分類することができます。それぞれの手続きについて確認しておきましょう。

従業員情報の管理

1つ目は、従業員情報の管理です。新しく入社した社員情報を登録したり、異動になった社員の情報を更新したりと、組織には日々多くの人が出入りし、社内での配置転換も日常茶飯事であるため、それらを逐一最新情報にアップデートしなければなりません。

また、育児休暇の申請や昇給など、所属は変わらなくとも、お金の流れが変わるイベントも定期的に発生します。結婚によって扶養家族が増えれば、そのための情報更新も社内システム上で行わなければなりません。

これらの情報を常に最新の状態にキープすることで、適切な給与計算をこなせるようになります。

勤怠データの集計

2つ目は、勤怠データの集計です。平日の勤務は滞りなく行われたか、深夜勤務や休日勤務などは発生しなかったかといった情報を、社内システム上で記録しておきます。

また、欠勤があった場合は有給休暇として扱えるかなど、社員が働いていない日をどのように扱うかということも、正しく勤怠を管理できるシステムが整っていなければ非常に手間のかかる作業です。

一人ずつ勤怠状況を見直さなければならず、そのための時間と労力を奪われます。

帳票の作成

3つ目は、帳票の作成です。勤怠に伴う手当の計算と、通勤手当などの福利厚生の計算、その他の支給控除も計算し、最終的な給与を決定します。

また、給与計算の際には社会保険料や所得税・住民税の計算もあらかじめ行っておかなければなりません。これらすべての計算が終わった後は、給与明細を作成し、各社員に配布を行います。

給与明細の配布はこれまで紙で行うことが一般的でしたが、ペーパーレスによるコスト削減や業務効率化の観点を踏まえ、電子化して実施する企業が増えています。

保険料・税金の納付

4つ目は、保険料と税金の納付です。給与計算の際に計算できた保険料や税金については、給与の支払いに合わせてまとめて納付が行われます。社員への支払いが行われた後か、同時に実施することが一般的です。

毎月決まったタイミングで決まった額が支払われている給与ですが、実はそんなルーティンを維持するためには多くの負担を強いられていることがわかります。

給与計算における課題

給与計算は決して簡単な業務であるとはいえず、組織の規模が大きくなるほどその業務負担や難易度は高くなります。ここでは、給与計算業務を取り巻く主な課題を紹介しましょう。

複数のリスクを抱えている

給与計算業務における大きな課題となっているのが、同業務が複数のリスクを抱えていることです。「労務リスク」「税務リスク」「セキュリティリスク」の3つの種類が、実際にどのように負担を与えているのかについて解説しましょう。

残業代未払いなどの労務リスク

一つ目は、残業代未払いのような労務リスクの可能性です。

定時で終えることができず、夜まで一人残業を続ける活動に対しては、残業代を支給することが一般的です。しかし、残業時間が正しくシステムに記録されていないと、残業は発生していなかったということになってしまい、会社から残業代の支給を受け取ることができません。

このような事態は、たとえ故意ではなかったとしても、従業員に正しい賃金が支払われていなかった以上、労働基準法違反に抵触する恐れがあります。また、残業代が正しく精算されないことで、規定以上の残業時間で従業員を働かせてしまうことにもなりかねません。

たとえ本人にとっては大丈夫なことであっても、不当な労働時間を与えてしまうことは、法律に触れて罪に問われてしまうケースもあるでしょう。

残業代や休日出勤の時間、日数を正しく把握し、従業員の心身の健康を守ることは、人材の定着率を高め、高いモチベーションで業務に取り組んでくれる人材のさらなる確保にもつながるでしょう。

計算ミスによる税務リスク

2つ目のリスクは、給与情報の計算ミスによる税務上のリスクです。給与明細作成にあたって、手動での計算を繰り返していると、遅かれ早かれ正しいデータが揃っていても計算ミスが発生します。

従業員に支払う給与が不足しているだけであれば、まだミスに気づいた時点で後から振り込むなどの手段を講じて対応を急ぐことができます。しかし、納付する税金が少なかったなどの問題が何年にものぼって積み重なってくると、意図的な脱税行為だとして行政から指導を受けたり、社会的信用を失ったりする可能性もあるため注意が必要です。

こういった計算処理のミスを回避するため、会社によっては資料のダブルチェックなどを行いミスの防止に努めてはいるものの、これらを手動で行うことは負担の大きい業務であり、社員数が増えると手動での計算は大きな負担となるでしょう。

個人情報流出などのセキュリティリスク

3つ目のリスクは、セキュリティリスクです。給与計算に伴って利用する個人情報や会社の機密情報は、基本的に外部に漏らしてはならないデータであるため、厳重に取り扱わなければなりません。

しかし、個人情報流出を回避するためには手動での管理には限界があり、何らかのタイミングでいきなり外部にこれらの情報が漏れてしまう可能性もゼロではありません。個人情報の流出は、インシデントの中でも最も重い部類に入るものの一つで、会社の社会的信用が一気に失われたり、責任者へ何らかの処分が下されたりする可能性もあります。

こういったインシデントを回避するため、給与計算担当者は多くの時間をかけ、複数人でミスがないかのチェックにも当たる必要があります。しかし、人材不足が各社で進む中、給与計算業務に多くの人員と時間を割くことは非効率であるため、代替プランによって業務の効率化を進めなければなりません。

担当者に業務が属人化しやすい

給与計算業務は、従業員が独自に自分のやりやすい方法で計算処理を進めるケースもあり、マニュアルとして業務が定型化されていないケースが問題視されています。

業務がマニュアル化されておらず、特定の担当者に任せきりにしてしまうと、いざその人が転職や育休によって現場を離れなければならないとき、業務を引き継いでくれる人物がいなくなってしまいます。

給与計算に限った話ではありませんが、業務はなるべく定型化を進め、誰でもすぐに業務に取り掛かれるよう、環境づくりを進めておく必要があるでしょう。

社内リソースを圧迫する

3つ目の課題は、社内リソースを圧迫するという点です。近年は人材不足の影響により、バックオフィス業務ではなくフロント業務に直接携われる人材を外部から確保することが難しくなっています。

バックオフィス業務を担当してきた人が営業などに携われるようになれば、現場の人材不足は解消することができます。給与計算業務のような直接営業利益に関係のない業務の負担を軽減できれば、既存人材を有効活用して社内リソースを圧迫しないスマートな組織へと生まれ変わりやすくなります。

給与計算を効率化するための方法

給与計算でのヒューマンエラー

給与計算を効率化するための方法には、主に次の2つのアプローチが挙げられます。自社に必要なのはどちらの方法なのか、よく検討して導入を進めると良いでしょう。

アウトソーシングする

1つ目の方法は、業務のアウトソーシングです。つまり、給与計算業務を丸ごと外部の会社へ委託し、自社のリソースを圧迫することなく効率化を進める方法です。

近年、給与計算業務をはじめとする企業のバックオフィス業務に特化したアウトソーシング会社が次々と登場しており、多くの会社がこういったサービスを利用しています。

専門性の高い組織に業務を委託できるため、外部の会社へアウトソーシングするメリットとして、業務を効率化できることの他に、自社でその業務のノウハウを蓄積する必要がないという点が挙げられます。

いずれのアウトソーシング会社も、給与計算をはじめとする業務のスキルに習熟したその分野のエキスパートが在籍しています。そのため、自社で社員を一から育成するよりも、初めからこういった会社に業務を丸ごと委託することで、自社のコア業務にリソースを集中し、スマートな組織経営を実現できます。

ただ、自社でノウハウを必要としない分、その分野における成長や人材の育成は期待できないことがアウトソーシングのデメリットです。外部に委託する業務は企業としての力に直結しないため、いずれは自社で内製化したいと考えている場合、過度に期待するべきではないといえます。

自社で内製化を検討している場合には、給与計算業務の中でも勤怠管理や申請手続きのみ外部に委託するなど、一部の作業のみ外注するといった使い方を検討することが大切です。

給与管理システムを導入する

業務を外部に委託するのは経済的なコストがかかりすぎる、あるいは自社ノウハウが失われてしまうのが嫌だという方におすすめなのが、給与管理システムの導入です。給与管理システムは、給与計算をはじめとする各種給与管理に関わる業務を自動化・効率化するためのサービスです。

これまでは手動で行っていた計算作業を自動で処理したり、勤怠管理システムと連携して自動で集計を実現してくれるといった機能を活用できるため、現場の業務負担を大幅に削減できます。

給与管理システムの場合、アウトソーシングとは異なり自社で業務プロセスを管理する代わりに各作業労働を効率化できるため、内製化を進める場合に大いに役立つ手段だといえます。

給与計算システムを導入するメリット

給与計算システムを導入することで、企業は多くのメリットを期待できます。ここでは、具体的なメリットについて解説しましょう。

業務効率化につながる

1つ目のメリットは業務効率化です。

これまで集計作業や計算作業のために多くの時間を費やしてきた場合、給与計算システムの導入によって丸ごとこれらの負担を解消することができます。登録されているデータをもとに金額の算出はすべて自動で行われるため、エクセルなどのソフトを使って計算と入力作業を繰り返す必要はなくなります。

また、計算したデータはそのまま給与明細書に落とし込まれるので、明細書発行の手続き負担も解消することが可能です。明細書はWebやメールから社員に送付することも可能なので、印刷に伴う作業労働も解消できます。

もちろん、帳票の作成も自動で行われるため、保険料や税金の納付も滞りなく進められます。

給与計算業務のコストを削減できる

2つ目のメリットは、給与計算業務のコスト削減です。

計算作業を人が行う必要がなくなるため、給与計算に必要な人の数は必然的に少なくなります。複数人でダブルチェックを行わなくとも、システムが自動で計算した数字の信頼性は高く、チェックにかかる負担も軽減されます。

給与計算業務に必要な人手が少なくなれば、それだけ人件費を削減できる上、Web給与明細へと移行することで、紙媒体を扱うコストも削減できます。

システム連携によるデータ活用を促進できる

3つ目のメリットは、システム連携によるデータ活用の促進です。

単体で利用することはもちろん、給与計算システムは会社の既存システムとデータを連携することで、さらに効果的なパフォーマンスを発揮します。

各システムに記録されているデータを読み取り、自動で給与の計算や帳票作成を行ってくれるため、データを給与計算のたびに出力したり、必要データを探すために時間を割いたりする必要がなくなります。

情報の二重入力のような無駄な業務を削減するのにも役立ち、会社に眠っているデータを有効活用して給与計算へと結びつけることができるため、従来では考えられなかったデータ活用のアプローチを実現できます。

また、企業内のデータがまだデジタル化していない場合には、給与計算システムの導入をきっかけにデジタル化を進めることで、勤怠管理や経費申請といった業務の効率化にもつなげられます。システムを導入すれば、あとはデータを連携するだけでどんどん実装ができるため、導入ハードルを低くするためのきっかけとしても期待できます。

人材不足解消や働き方改革を推進できる

4つ目のメリットは、人材不足の解消や働き方改革の推進です。業務負担が減少したことで必要な人手の数を減らすことができ、既存の給与計算担当者を別の人手が足りない部門へ異動させることで、人材不足の解消に貢献します。

また、近年の給与計算システムはクラウドで給与計算業務が可能であるため、オフィスワークに縛られない働き方の実現にも役立ちます。リモートワークを推進したいけれど、そのための体制を整えるのに苦労しているという場合、給与計算システムの導入を積極的に進めることでそのきっかけ作りが進むでしょう。

給与計算システム導入を成功に導くポイント

給与計算システムは、必ずしも導入すれば確実に成果が得られるというものではありません。最後に、給与計算システムの導入を成功に導くためのポイントをお伝えしましょう。

自社システムとの互換性を確認する

1つ目のポイントは、自社システムと給与計算システムの互換性を確認することです。

給与計算システムは、自社の勤怠管理システムなどとデータ連携が行えることで、初めて十分なパフォーマンスを発揮できるサービスです。そのため、自社の他の部門で業務のデジタル化が進んでいなかったり、導入を検討しているツールとの互換性が得られなかったりする場合には、導入に伴うメリットを満足できる程度に得られない可能性もあります。

まずは自社システムと導入予定の給与計算システムの互換性を確認し、満足のいく互換性が確保できていない場合には、別のサービスの導入を検討するか、社内のデータ活用体制の整備からスタートすることが大切です。

社内情報のデジタル化を進める

2つ目のポイントは、社内のデジタル化を推進することです。

勤怠情報や申請情報のデジタル化が進んでいることはもちろんですが、それ以外の場面でも積極的なデジタルツールを活用することで、給与計算システムの機能をフル活用できます。

たとえば、Web給与明細機能を利用するためには、社員が各自PCやスマホといったデバイスを所有しているだけでなく、プラットフォームを利用するためのIDが割り振られている必要があります。

給与計算のデジタル化によって得られたメリットを効果的に活用するためには、企業活動全体にデジタルを浸透させ、情報の有効活用ができる仕組みづくりが求められます。

システムに合わせた業務フローの見直しを行う

3つ目のポイントは、導入を検討している給与計算システムに合わせた業務フローの見直しを進めることです。

既存の業務フローにぴったりと当てはまる給与計算システムがあればそれに越したことはありませんが、特殊な業務フローを導入している場合、システムにそぐわないケースも多々発生します。

こういった問題を解決するには、自社に適したシステムを探したり、カスタマイズによって新たに構築するよりも提供されるシステムに当てはまるよう自社の業務フローを改善するよう検討したりすることもおすすめです。必要以上にフローが複雑化している場合、給与計算システムの導入によって簡略化し、業務負担の軽減につながります。

また、多くの給与計算システムでは、最も効率的な業務フローが達成できるよう設計されているため、大抵の現場ではシステムに準拠したフローを採用することで、確かな成果を期待できるでしょう。

まとめ

給与計算業務における課題や、給与計算システムがどのように業務を効率化するのかについて解説しました。

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