雇用契約書は電子化できる?メリット・注意点と主なシステム

2021/11/24 コボットコラム
雇用契約書の電子化

テレワークの普及や働き方改革の推進により、さまざまな業務の電子化が進んでいます。これまでは書面でのやり取りが基本だった「雇用契約書」も例外ではありません。

とはいえ、「雇用契約書の電子化は法的に大丈夫?」「電子契約のメリットは?」などと疑問に思っている方も少なくないでしょう。そこで今回は、雇用契約書を電子化するメリットや注意点、おすすめツール例などを紹介します。

雇用契約書は電子化できる?

これまで書面でのやり取りが基本とされていた「雇用契約書」ですが、電子化することが可能です。

そもそも雇用契約書とは、労働に関する取り決めを文書にしたもので、会社と労働者の間で締結されます。2019年4月に「労働条件通知書」の電子化が認められ、これにより雇用契約書の電子化が可になりました。

入社手続きをオンライン上で完結できるようになったことで、近年では電子契約サービスを導入する企業が増えてきています。

押印がなくても契約書は法的に有効?

雇用契約書を電子化するにあたって、「押印がなくても法的に有効なの?」と疑問に感じる方は少なくないでしょう。結論からお伝えすると、契約は押印がなくても成立します。経済産業省は、内閣府・法務省と連名で次のような見解を発表しています。

私法上、契約は当事者の意思の合致により、成立するものであり、書面の作成及びその書面への押印は、特段の定めがある場合を除き、必要な要件とはされていない。

経済産業省

実際に、政府は新型コロナウイルス感染症対策の一環としてテレワークを推進しています。上の見解は、契約における押印がテレワーク推進の妨げになることを防ぐため発表されたものです。

雇用契約書を電子化するメリット

では、雇用契約書を電子化することにはどのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは電子化の主なメリットを3つ紹介します。

書面契約の手間やミスを削減できる

雇用契約書を電子化する最大のメリットは、書面でのやり取りで発生していた手間やミスを大幅に削減できることです。

押印や署名を必要とする紙の雇用契約書は、郵送を必要とするため採用決定から雇用契約を結ぶまでに、かなりの時間を要してしまいます。採用人数が多いほど、雇用契約書の作成や郵送でのやり取りに手間がかかり、自然とヒューマンエラーも起こりやすくなってしまうでしょう。

また、書面契約を結ぶ場合、契約締結後の管理業務にも大きな負荷がかかります。契約書の保管はもちろん、契約更新時に必要な書類を探すのに時間がかかるなど、非効率的が生じます。一方、雇用契約書を電子化すれば、両者の合意さえあればすぐに契約を締結できます。

また、締結後はデータとして管理できるため、保管や更新時の手間もかかりません。採用業務や契約管理業務の効率化を課題として挙げている企業には、雇用契約書の電子化をおすすめします。

コストを削減できる

書面契約から電子契約に移行することで、印刷代や郵送代、そして契約書の保管に充てていたスペース代などのコストを削減できます。インクや切手、封筒といった細かなコストも集まれば立派な経費になるものです。

これらのムダな経費を見直すことは、確実なコスト削減につながります。また、雇用契約書および契約に関する業務全般を電子化して、採用業務や契約管理業務の効率化を実現すれば、人件費の削減にもつながります。

より多くのリソースをコア業務にあてられる

採用業務や契約管理業務のムダを省き、負担を軽減することにより、担当者がより多くのリソースをコア業務に充てられる環境が整います。これまで雇用契約書の作成や郵送、入社者とのやり取りに割いていたリソースを、より利益に直結するコア業務に注ぐことで生産性が大幅に向上します。

リソース不足が問題視されている昨今、雇用契約書の電子化は生産性向上の一環として企業が積極的に取り組むべき施策の一つだといえるでしょう。

テレワークにも対応できる

テレワークをはじめとした柔軟な働き方に対応できることも雇用契約書を電子化するメリットの一つです。

書面契約の場合、書類の作成や郵送、契約書への押印・署名のために出社する必要がありました。基本業務をテレワークで行っている中、押印のためだけに出社を余儀なくされるというケースは少なくありません。

しかし、電子契約を導入すれば、出社することなく契約書の作成から締結までを完結させることが可能です。これを機に、雇用契約書だけでなく採用関係の書類をまとめて電子化しても良いでしょう。

雇用契約書を電子化する方法

電子署名

では、雇用契約書を電子化するには具体的にどうすれば良いのでしょうか?雇用契約書の電子化は、「電子署名」の付与が可能な電子契約サービスを利用することで実現できます。

ちなみに、雇用契約書を入社者にメールで送るだけでは、法的に有効な契約を成立させることはできません。これは、メールに添付したPDFはかんたんに改ざんできてしまうこと、電子署名法に準拠していないことなどが関係しています。

電子署名法に準拠した電子署名の付与ができる電子契約サービスを利用することで、容易に電子契約を締結できるようになります。具体的なサービス・ツールは次章で紹介していますので、「どのようなサービスがある?」という方はぜひ参考にしてみてください。

雇用契約書の電子化に役立つツール例

ここでは、雇用契約書の電子化に役立つおすすめツール例を紹介します。

クラウドサイン

クラウドサインは、弁護士ドットコム株式会社が提供する弁護士が監修した国内標準の電子契約サービスです。電子契約サービス市場においてNo.1の有料導入企業数を誇っており、他サービスとの連携や取引先・入社者の使いやすさも抜群です。

クラウドサインでは、雇用契約書や発注書など、アップロードされた書類に相手方が同意することにより、相互同意を示す「電子署名」を施します。契約締結後も本サービス上で各種書類の保管・管理できるのもうれしいポイントです。必要最低限の機能が備わったLightプランは、月額11,000円(税込)から利用可能です。

公式サイト

GMOサイン

GMOサインは、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供する導入企業数40万社以上を誇る電子契約サービスです。基本的な電子契約の締結はもちろんのこと、手書きサインや押印ワークフロー、契約書の保管・検索など、さまざまな便利機能が使用可能です。

「GMOサインスマホアプリ」の提供も行っており、パソコンのメールを開くことなくスマホ一つで契約締結業務を完結できるのも魅力となっています。契約印&実印プランは、月額9,680円で利用できます。

公式サイト

SmartHR

SmartHRは、株式会社SmartHRが提供するあらゆる人事・労務業務の業務効率化を実現できるクラウド型人事労務システムです。入社手続きや雇用契約書をすべてペーパーレスで実行できる他、各種労務手続きや電子申請など人事・労務業務の幅広いオンライン化に対応していることが特徴です。

「電子契約だけでなく、入社に関するさまざまな書類をまとめて電子化したい」「人事・労務業務を一元化したい」などという企業には、SmartHRがおすすめです。

公式サイト

雇用契約書を電子化する際の注意点

メリットの多い電子契約ですが、中には留意すべき注意点も存在します。

自社の目的に合ったサービスを選定する

一口に「雇用契約書の電子化」といっても、企業によって電子化する業務範囲や目的はさまざまです。たとえば、雇用契約書の作成と締結のみを電子化したい企業と、採用プロセス全般をまとめて電子化したい企業とでは、選ぶべきサービスやプランは異なります。

基本的に電子化する業務幅が広くなるほど、料金も高くなります。サービスを最大活用し、費用対効果を最大化するためにも、自社の目的に合ったサービスを選定しましょう。

従業員・入社者への周知を怠らない

雇用契約書を電子化する際、従業員および入社者の理解を得るための周知を怠らないようにしましょう。というのも、書面契約から電子契約に移行するにあたっては、システムの操作方法を覚えたり、新たなワークフローを確立したりするなどの負担がかかるからです。

雇用契約書を電子化するメリットや効果、電子契約の仕組みやシステムの使い方などを伝える場を設けると良いでしょう。

なお、実際に電子契約を交わして入社手続きを進める際は、入社者に対してもしっかりと説明をする必要があります。「聞いていない」「電子契約がどういうものかわからない」など、後のトラブルを防ぐためにも、従業員・入社者への周知を徹底しましょう。

まとめ

雇用契約書を電子化するメリットや注意点、おすすめツール例などを紹介しました。

雇用契約書を電子化すれば、採用業務や契約管理業務を大幅に効率化できることはもちろん、テレワークなどの柔軟な働き方にも対応できるようになります。契約に関する業務の効率化が課題として上がっているのであれば、ぜひこれを機に雇用契約書の電子化を検討してみてください。

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