採用活動において面接日程の調整はもちろん必須ですが、スケジュールが合わない、情報が上手く伝わらないなど、様々な課題が発生することもあります。
この記事では、日程調整を円滑に行うための日程調整メール作成のポイントについて解説します。
実際のメールで使えるテンプレートや、便利な自動化ツールを併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
企業側が面接日程調整の連絡をメールですべき理由
応募者への連絡手段にはメールだけでなく電話も考えられますが、面接日程の調整においては、メールが適しています。
メールを使用する主な理由は、日程調整という重要なやり取りの記録を双方が残せることにあります。 記録が残らない場合、「言った」「言わない」のトラブルが生じる恐れがあります。
やり取りが残っていれば伝達ミスを防ぐことができ、相手が時間や場所を忘れたり間違えたりというトラブルを回避することもできます。
企業側が面接日程調整メールに書くべき項目
面接日程調整メールを送る際、忘れてはならない重要な情報がいくつかあります。以下で、メールに含めるべき内容について8つ紹介しますので、参考にしてください。
1. 件名
件名は、内容と送り手が一目で分かるものにして、必ずつけましょう。
求職者は他の企業やリクルーターからも多数のメールを受け取っている可能性があるため、件名がないと迷惑メールと誤解されたり、後回しにされるリスクがあります。
件名は短く簡潔にし、機種依存文字は使用しないよう心がけましょう。
2. 宛名
宛名は、本文の最初に記載しましょう。宛名の書き方は相手の立場や人数によって異なります。
例えば、新卒の場合は「大学名、学部/学科名、氏名+敬称」、中途の場合は「氏名+敬称」、複数人への一斉送信では「皆様」「各位」などを使用します。
大学名や氏名の漢字の間違いは失礼にあたるので、特に注意しましょう。
3. 挨拶
宛名の後には、必ず挨拶と自己紹介を記載しましょう。
自己紹介は、会社名に加えて自身の肩書と名前で構いません。また、応募への感謝の言葉を記載するのが一般的です。 このような礼儀を欠かさないことで、応募者によい印象を与え、選考プロセスをスムーズに進めることができます。
4. 面接の日程
面接の日程については、3つほどの候補を挙げ、応募者が都合を合わせやすいようにしましょう。
複数の候補を設定することで、調整の連絡を減らすことができます。
また、面接にかかる大まかな所要時間も記載すると、求職者がスケジュール調整をしやすくなります。面接が長引く可能性も考慮して、余裕をもったスケジュールを設定してください。
5. 面接場所・オンライン面接の詳細
面接の形態に応じて必要な情報を記載しましょう。
対面面接の場合は、オフィスや面接会場の住所、受付のフロアや内線番号などを記載します。Googleマップのリンクを添付するのも有効です。
オンライン面接の場合は、使用するツール、ミーティングルームへのリンク、パスワードなどを明記してください。
6. 面接時の持ち物
面接時の持ち物は、選考段階や企業によって異なりますので、必ず記載しましょう。
履歴書や職務経歴書など基本的な持ち物であっても、必要かどうかは企業によって異なります。持ち物が複数ある場合は箇条書きにして、応募者の見落としを防止できます。
7. 採用担当者名/問い合わせ先
面接日時の変更や確認などの問い合わせが行えるように、採用担当者の部署名や氏名を記載しておきましょう。
どこに問い合わせすればよいか迷わないように、問い合わせ先は明記することが重要です。
8. 面接当日の緊急連絡先
面接当日の緊急連絡先は、トラブルが発生した場合に必要です。
オンライン面接でも、通信トラブルなどに備えて、メールアドレスだけでなく電話番号も記載しましょう。
企業側が面接日程調整メールを送るときのポイント
企業が面接日程の調整メールを送る際、応募者にとってわかりやすいよういくつかのポイントを押さえることが重要です。
面接の際のトラブルを避けるため、以下に紹介する8つのポイントを参考にしてください。
1. 候補日時を複数提案する
面接の候補日時は企業側から複数提案しましょう。
応募者が自分の都合に合わせて選べるように、最低でも3つの候補を提案してください。候補を複数用意することは難しい場合もありますが、メールでのやり取りを最小限に抑えることで、結果的にスムーズに進められます。
2. 面接日程の調整のメールだと一目で分かる件名にする
件名は、企業名を明記し、面接日程の調整メールであることが一目でわかるようにしましょう。
応募者は複数の企業やリクルーターとのやり取りをしており、毎日多くのメールを受信している可能性が高いです。そのため、件名が明確でないと、メールを見逃すリスクがあります。
応募者がメールを見落とさないよう、明確な件名を心がけてください。
3. 箇条書きで分かりやすく記載する
面接日時の候補や持ち物など、複数の情報を伝える必要がある場合、箇条書きを使用しましょう。
箇条書きは視認性が高く、情報を見落とすリスクを減らせます。多くの応募者がスマートフォンでメールを確認するため、スマートフォンの画面サイズを考慮した記述が望ましいです。
4. 面接場所の住所や地図を添える
対面の面接の場合は、住所や地図を添付しましょう。
これにより、応募者が会社名や会場名から場所を調べる手間を省けます。会社名で検索する方法では、間違ったビルに行ってしまうリスクもあります。
多くの応募者がスマートフォンのナビ機能を利用するため、地図アプリのURLを記載するのもよいでしょう。
5. 面接場所への入り方や当日の流れを説明する
企業によっては、ビルの受付でカードキーを受け取ったり、内線で担当者を呼び出したりする手順が必要な場合があります。
面接会場に到着してからの手順や流れを明記することで、応募者の混乱を避けられます。
6. 面接の前日にリマインドメールを送信する
リマインドメールは、面接の予定を再確認してもらうためのメールです。
面接前日にリマインドメールを送ることで、応募者が面接日時や持ち物を再確認できるようにしましょう。応募者が複数の面接を控えている可能性もあるため、リマインドメールの送信は重要です。
7. 丁寧な言葉遣いを心がける
面接日程調整メールでは、丁寧で礼儀正しい言葉遣いを心がけましょう。
読みやすい文章と構成で応募者の負担を減らすことも大切です。ただし、二重敬語や過度な敬語は避け、分かりやすい文章を心がけてください。
関連記事:【例文あり】求人応募者への返信で好印象を与える10個のコツとチェックポイント
8. 企業側が送る面接日程調整のメールテンプレート
実際の面接日程調整メールに使えるテンプレートをいくつか紹介します。面接の内容などに合わせて改変しながら活用してください。
【対面面接】日程調整メールテンプレート
〇〇大学〇〇学部○○様
お世話になっております。
株式会社○○の人事部採用担当○○と申します。
この度はご応募ありがとうございます。
書類選考の結果、○○様にはぜひ面接にお越しいただきたく、
面接日程のご連絡をさせていただきました。
面接候補日程をお送りしますので、ご希望の日程をお選びいただきご返信ください。
○月○日(○) ○○時○○分~○○時○○分
○月○日(○) ○○時○○分~○○時○○分
○月○日(○) ○○時○○分~○○時○○分
所要時間は○○分程度を予定しています。
上記日程でご都合つかない場合は再度調整いたしますのでご連絡ください。
【面接場所】
株式会社○○
〒○○○-○○○○
東京都○○区○○ ○○○○
【持ち物】
・履歴書
・筆記用具
何か質問がございましたら、人事部(採用担当者名)までお気軽にご連絡ください。
恐れ入りますが、○月○日(○)までにお返事いただけますと幸いです。
引き続きよろしくお願いいたします。
株式会社○○ 採用担当○○
―――――――――――――――
(会社名)
(所属部署)
(担当者名)
(電話番号・メールアドレス)
(会社の住所)
【対面面接】日程確定メールテンプレート
〇〇大学〇〇学部○○様
お世話になっております。
株式会社○○の人事部採用担当○○です。
面接日程のご返信いただきまして、ありがとうございます。
ご連絡いただいた中から、以下の日程で面接を実施させていただくこととなりました。
○月○日(○) ○○時○○分~
所要時間は○○分を予定しております。
【面接場所】
株式会社○○
〒○○○-○○○○
東京都○○区○○ ○○○○
アクセス:○○駅より徒歩○分地図:https://~
【持ち物】
・履歴書
・筆記用具
【受付】
入り口にある電話より、内線番号○○○を押していただき
採用担当○○宛にご連絡ください。
【緊急連絡先】
当日トラブルが発生した場合などは、人事部(採用担当者名)(電話番号)までご連絡ください。
―――――――――――――――
ご確認いただけましたら、お手数ですがご返信いただけますと幸いです。
その他ご不明点等がございましたら、人事部(採用担当者名)までお気軽にお問合せください。
それでは、当日お会いできるのを楽しみにしております。
株式会社○○ 採用担当○○
―――――――――――――――
(会社名)
(所属部署)
(担当者名)
(電話番号・メールアドレス)
(会社の住所)
【オンライン面接】日程調整メールテンプレート
〇〇大学〇〇学部○○様
お世話になっております。
株式会社○○の人事部採用担当○○と申します。
この度はご応募ありがとうございます。
書類選考の結果、○○様にはぜひオンライン面接に進んでいただきたく、
面接日程のご連絡をさせていただきました。
面接候補日程をお送りしますので、ご希望の日程をお選びいただきご返信ください。
○月○日(○) ○○時○○分~○○時○○分
○月○日(○) ○○時○○分~○○時○○分
○月○日(○) ○○時○○分~○○時○○分
所要時間は○○分程度を予定しています。
上記日程でご都合つかない場合は再度調整いたしますのでご連絡ください。
また、オンライン面接ではツール〇〇を使用しますので、
通信環境とカメラ付きのパソコン、もしくはスマートフォンのご準備をお願いいたします。
オンライン面接の参加用URLについては、日程確定のメールにてご案内します。
―――――――――――――――
ご不明点等がございましたら、人事部(採用担当者名)までご連絡ください。
恐れ入りますが、○月○日(○)までにお返事いただけますと幸いです。
引き続きよろしくお願いいたします。
株式会社○○ 採用担当○○
―――――――――――――――
(会社名)
(所属部署)
(担当者名)
(電話番号・メールアドレス)
(会社の住所)
【オンライン面接】日程確定メールテンプレート
〇〇大学〇〇学部○○様
お世話になっております。
株式会社○○の人事部採用担当○○です。
面接日程のご返信いただきまして、ありがとうございます。
ご連絡いただいた中から、以下の日程で面接を実施させていただくこととなりました。
○月○日(○) ○○時○○分~○○時○○分
【オンライン面接の詳細】
WEB面接の使用ツール:ツール〇〇
WEB面接のURL:https://~
面接開始5分前になりましたら、上記のURLをクリックしてお待ちください。
周りが静かで、通信の安定する場所からご参加いただけますと幸いです。
【緊急連絡先】
当日トラブルが発生した場合などは、人事部(採用担当者名)(電話番号)までご連絡ください。
―――――――――――――――
ご確認いただけましたら、お手数ですがご返信いただけますと幸いです。
その他ご不明点等がございましたら、人事部(採用担当者名)までお気軽にお問合せください。
それでは、当日お会いできるのを楽しみにしております。
株式会社○○ 採用担当○○
―――――――――――――――――――
(会社名)
(所属部署)
(担当者名)
(電話番号・メールアドレス)
(会社の住所)
返信がなかった場合のメールテンプレート
〇〇大学〇〇学部○○様
お世話になっております。
株式会社○○の人事部採用担当○○です。
この度はご応募ありがとうございます。
先日お送りした面接日程の調整連絡について、まだ○○様からお返事をいただけておりません。
念のため日程調整のメールを再送させていただきますので、
引き続きの選考をご希望される場合は、都合のよい日時をご連絡いただけると幸いです。
なお、下記の日時までにご連絡を頂けなかった場合は、
ご辞退されたものと判断いたしますので、何卒ご了承ください。
○月○日(○) ○○時○○分
お忙しいところ大変恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。
株式会社○○ 採用担当○○
―――――――――――――――――――
(会社名)
(所属部署)
(担当者名)
(電話番号・メールアドレス)
(会社の住所)
面接の前日に送信するリマインドメールテンプレート
〇〇大学〇〇学部○○様
お世話になっております。
株式会社○○の人事部採用担当○○です。
面接日時が迫ってまいりましたので、改めてご連絡させていただきました。
以下の通り実施いたしますので、再度のご確認お願いいたします。
【面接日時】
○月○日(○) ○○時○○分~
所要時間は○○分を予定しております。
【面接場所】
株式会社○○
〒○○○-○○○○
東京都○○区○○ ○○○○
アクセス:○○駅より徒歩○分
地図:https://~
【持ち物】
・履歴書
・筆記用具
【受付】
入り口にある電話より、内線番号○○○を押していただき
採用担当○○宛にご連絡ください。
【緊急連絡先】
当日トラブルが発生した場合などは、人事部(採用担当者名)(電話番号)までご連絡ください。
―――――――――――――――
その他ご不明点等がございましたら、人事部(採用担当者名)までお気軽にお問合せください。
それでは、当日お会いできるのを楽しみにしております。
株式会社○○ 採用担当○○
―――――――――――――――
(会社名)
(所属部署)
(担当者名)
(電話番号・メールアドレス)
(会社の住所)
企業側の面接日程調整メールに関する注意点
面接日程の調整メールについては、文面以外にもいくつか注意点が存在します。
応募者によい印象を与え、選考をスムーズに進めるためにも本項で紹介する5つのポイントに気を付けてやり取りしましょう。
1. できるだけ求職者の希望に合わせる姿勢を見せる
企業側も応募者もお互いに多忙で、どうしてもお互いのスケジュールが合わないことは少なくありません。そういった際は、できるだけ応募者の希望に合わせる姿勢を見せ、一方的に決めるような印象を与えないよう注意しましょう。
そのうえで、業務時間外に面接できないか、対面ではなくオンライン面接なら可能ではないか、場所を変更すればよいかなど、様々な方法を検討して柔軟に調整しましょう。
2. メールが届いてから24時間以内に返信する
応募者から受け取ったメールは、基本的に24時間以内に返信することを心がけましょう。
返信が遅い場合、応募者はメールが届いたかどうか不安になり、企業のイメージダウンに繋がることもあります。可能な限り、メールを確認したらすぐに返信しましょう。
答えるのに時間がかかる用件の場合は、メールを受け取ったことを伝えるメールだけでも返信するようにしてください。
3. 早朝や深夜、業務時間外にメールを送らない
メールはいつ送っても迷惑になりづらい連絡手段ではありますが、終業時間後に送信するのは望ましくありません。緊急事態を除いて、21時以降には送らないのが基本です。
業務時間外に送ると、残業のある企業やビジネスマナーを弁えていない企業であるというイメージダウンに繋がりかねません。
また、応募者に「こちらも時間帯を問わずすぐに返信しなければ」というプレッシャーを与え、負担をかけてしまう可能性もあります。
4. やり取りする回数をできるだけ減らす
メールのやり取りは、企業側と応募者の双方にとって負担になってしまいます。そのため、効率的に連絡を取ってメールのやり取りを減らす工夫を心がけましょう。
一度のメールで必要な情報をできる限りまとめて伝えることや、面接日程の候補を複数挙げることなどが効率化に繋がります。自力での効率化が難しい場合は、日程調整ツールを活用することも検討するとよいでしょう。
5. 返信がないときは電話で確認する
メールでの返信がない場合は、電話で確認しましょう。
返信が来ない理由としては、応募者が返信を忘れていたり、迷惑メールフォルダに送信されていて気づいていなかったりという理由が考えられます。
ただし、選考参加の意思がないためわざと返信していない可能性もあります。何度電話しても応答がない場合は、選考参加の意思がないか、社会人としての常識に欠けているものと判断し、不採用としましょう。
面接日程が合わない!調整の手間を減らせる自動化ツールとは
応募者が多ければ多いほど面接の日程調整は難しくなってしまい、採用担当者の負担が増え、ダブルブッキングなどのミスも起こりかねません。
そういった状況を防ぐためには、日程調整の自動化ツールを使うことがおすすめです。
日程調整ツールでは、日程調整のメールや前日のリマインドメールを自動配信できるので、採用担当者の負担を軽減し、連絡漏れといったミスも防ぐことができます。
他にも、日程調整のやり取りを最小化できたり、複数人と同時にやり取りできたりというメリットが存在します。
ツールの使用で採用担当者に余裕が生まれれば、選考全体をスムーズに進めることができるでしょう。
関連記事:面接日程調整ツールの選び方は?導入のメリットと主要ツール
まとめ:双方の面接日程調整を効率化させるならツールの活用がおすすめ
選考をスムーズに進めてよい人材を獲得するには、効率的で丁寧な日程調整が欠かせません。
しかし、大事な業務だからこそ、工夫せずに進めては採用担当者にとって大きな負担になってしまいます。
日程調整を効率的に行うためには、応募から面接の日程調整までを自動化できる面接コボット for アルバイトがおすすめです。
面接コボット for アルバイトなら24時間365日応募に対応し、日程調整メールも自動配信。応募者も採用担当者も、WEB上の画面だけで面接設定を完了できます。
採用活動の改善のため、ぜひとも面接コボット for アルバイトの導入をご検討ください。