採用活動といえば「求人情報を出して選考して採用する」というプロセスをイメージする方が多いのではないでしょうか。しかし、本来の採用活動が指す範囲は広く、採用戦略の立案から入社後の定着までを含みます。 今回は、せっかく採用した人が入社前に辞退をしてしまう「採用後の辞退」の対策について解説していきます。
採用後の辞退はなぜ起こるのか
採用後の辞退は、正社員の採用であればよくある話といえますが、アルバイトの採用ではあまり多くはないはずです。その背景は、正社員は「落とされる可能性」のほうが高く、アルバイトは「受かる可能性」のほうが圧倒的に高いことからきています。落とされる可能性が高いのであれば、第1希望以外にも複数同時に応募をして保険を掛けますが、受かる可能性が圧倒的に高いのであれば、第1希望の企業のみに応募をすればいい訳です。
しかし、アルバイト採用でも採用後の辞退はあります。
せっかく採用されたのに辞退してしまう理由は何でしょうか。理由の一つは、面接を受けて双方に条件不一致があった場合でしょう。しかしこれ以上に大きな辞退理由があります。
それは「すぐに働けない」ことです。
応募者は「すぐに働きたい」
ディップ総研の調査で、「応募から勤務開始までの希望期間」について質問したところ「1週間以内」の回答が76.8%を占めました。アルバイトは「手っ取り早くお金を稼ぐための手段」という面が強いので、その企業でどうしても働きたいという思いがなければ、すぐに働けないと分かった時点で辞退してしまうでしょう。
採用市場は人手不足が続いています。条件も一致してその仕事を希望している応募者が、「すぐに働けないから」という理由で辞退されたら、求人広告費をかけて募集をかけた企業にとっては大きな損失となります。
採用側は応募者側の「すぐに働きたい」というニーズに応えられるよう対策する必要があります。採用後にすぐ働けるようにするには「スムーズな入社手続き」がポイントになります。
紙書類の入社手続きは応募者側にとってマイナス要素が多い
応募者側からすると、紙書類の入社手続きは何度も氏名と住所を記入し続ける面倒な作業です。「初出勤日までに書類記入して持ってくるように」と指示して書類を持ち帰らせて書類が揃えられなかった・忙しくして書けなかった等の理由で、初出勤日に間に合わず、出勤せずに辞退ということもあるそうです。
また、入社手続きが理由で企業側が初出勤日を遅めに設定する場合があります。それが本社から郵送で書類を送付して、さらに返送処理が必要な場合に起こります。この往復時間を加味したうえで、初出勤日を設定すると、応募から1週間以内に働き始めることはかなり難しいといえるでしょう。
このように「面倒な作業」であり「初出勤日が遅くなる」ことは応募者側にとって、マイナス要素が多いといえます。
スムーズな入社手続きにはオンライン化が有効
入社手続きが、応募者にとってマイナス要素になる原因は「紙書類」だからといえます。紙だから書かなくてはならず、物として存在するから郵送という処理が発生します。
しかしこれがオンラインで完結できたらどうでしょう。書く作業はコピー&ペーストになり、郵送は即時送信で数秒待たずして、担当者に電子書類を送付することができ、大幅な時間短縮が実現します。
入社手続きをオンライン化することで、応募から1週間以内に出勤開始もまったく無理がなくなり、面接日に採用連絡を出して、その場で入社手続きが完了できたら、翌日から働くこともできるでしょう。
このように対策することで、応募者の「採用後の辞退」を減らすことができます。
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