Z世代と仕事でうまくやっていくには、その年代の特徴や仕事の価値観を知ることが大切です。生産年齢人口が減少するなかで、企業が事業を成長させるためにはZ世代の定着率を向上させなければなりません。
「何を考えているのかわからない」「どう対応すればいいの?」とマネジメントの仕方に悩む人もいるのではないでしょうか。
この記事では、Z世代の特徴と仕事への価値観、一緒に働くためにうまく付き合う方法について解説します。Z世代の部下をもつ人や、これから採用を検討中の担当者は、ぜひ参考になさってください。
Z世代とは
Z世代に明確な定義はありませんが、おもに1990年代中盤から2000年代にかけて誕生した世代が該当します。
具体的な年齢層でいうと2024年時点で、11歳~28歳あたりです。ゆとり世代と呼ばれる年齢層の次に続く世代層を、Z世代と呼びます。
Z世代の語源は、アメリカの若い世代を指す「ジェネレーションZ」です。世代の年齢層も同じくらいで、その前に生まれた層を「ジェネレーションX」と呼んでおり、アルファベット順で「ジェネレーションZ」と名づけられました。
Z世代は生産年齢人口(15歳~64歳)も含まれており、日本の総人口の約15%を占めています。これから社会や経済に与える影響も大きいことから、Z世代の特徴を理解しておくことが大切です。
Z世代の特徴
時代背景が異なるように、生まれた年代によって価値観や消費志向が異なります。Z世代がほかの世代とどのように異なるのか、Z世代特有の特徴について紹介しましょう。
ネットリテラシーが高い
Z世代は生まれたころから、長くインターネットに触れているため、ネットリテラシーが高く、インターネット上に溢れる情報の正誤を判断する能力に長けています。
そのため、プライバシー情報の取り扱いに慎重な面があるのもZ世代の特徴です。
実名登録が必要なFacebookよりも、InstagramやLINE、X(旧Twitter)など、匿名で使いやすいSNSを好む傾向があります。
また、用途や目的別にアカウントを複数所有して使い分けている人がいるのも特徴です。
リアルでのコミュニケーションにおいて対応を変えるのと同じように、SNSでも付き合い方や見せ方などを意識して使い分けています。
承認欲求が強い
Z世代はSNSでのつながりが当たり前となっているため、他人からの承認欲求が強い傾向があります。また、習い事や趣味などを通して、複数のコミュニティに属している人が多いことが特徴です。
居心地のよいコミュニティを失いたくないため、つねに周囲の評価を意識しています。
いわゆる「空気を読む」行動が多く、他人から否定されたり、強く指摘を受けたりすることを恐れる傾向があるのもZ世代の特徴です。
そのため、働き方についても社内の雰囲気や、居心地を重視する傾向があります。
多様性を尊重する
Z世代は、SNSやインターネットで多様な価値観に触れてきています。学校教育においても、ダイバーシティやジェンダーレスなどの教育を受けているため、他世代よりも多様性を尊重するのが特徴です。
自分と異なる特徴をもつ人でも特別視をしません。平等の意識が強く、性別や年齢で評価や待遇を変えることに強い違和感を覚える人も多いでしょう。
多様性を尊重しつつも、自分の価値観を大切にするため、居心地が悪いと感じた仕事や組織とは距離を置くことを考える傾向にあります。
強い自己主張はなく、馴染むための努力もほとんどありません。「合わない」と感じたら静かに退職を目指すのもZ世代の特徴です。
合理性を求める
Z世代は時間帯効果を重視する傾向があります。いわゆる「タイパ(タイムパフォーマンス)」と呼ばれるもので、動画を倍速で見たり、ショート動画を好んだりと効率的な時間の使い方を好むのが特徴です。
現代はインターネットを含めて娯楽に溢れていることもあり、自分で好きなものを選びたいと考えています。限られた時間のなかで以下に効率よく時間を使うか、合理性を重視する傾向も見られます。
また、働き方に関しても、出勤時間や拘束時間が長いオフィスワークより、フレックスタイム制やフルリモートワークを好む人が多いようです。
Z世代の仕事への価値観
Z世代を育てていくには、特徴だけではなく仕事への価値観を把握することが大切です。そこで、Z世代がどのような価値観をもっているのかご紹介します。
社会への貢献意識が高い
Z世代は仕事をするうえで、相手の役に立つことをしたいという人が多く、仕事を通して社会貢献ができるかを重視している傾向があります。
その背景には、Z世代の特徴でもある「承認欲求」が関係しています。
Z世代はインターネットを身近に感じているため、日常的に多くの社会問題に触れる機会があります。その結果、自身の行動で何か解決できないかと考えるようになります。これはZ世代ならではの価値観といえるでしょう。
SDGsなど社会的課題の解決に取り組んでいる企業は、Z世代の価値観とマッチしやすく興味や関心をもってもらいやすくなります。
キャリアアップに対して消極的
Z世代はバブルなど好景気を知りません。東日本大震災やリーマンショックなど、長く続く不況を経験していることから、安定志向が強いといわれています。
キャリアアップについても責任の重さから、消極的な人が多いのも特徴です。もし、出世意欲があったとしても、企業の一員という帰属意識はほぼありません。
上司の年齢層では当たり前だった帰属精神をZ世代に求めると「自分には合わない」と判断して、すぐに転職を決断してしまうかもしれません。こうした決断が早いのもZ世代の特徴です。
仕事とプライベートの両立を優先する
Z世代は、プライベートにも価値観を置いているため、就職や転職活動のときは残業時間や有給休暇の取得率を確認しています。
これは、仕事とプライベートの両立を優先しており、プライベートを削ってまで仕事に精を出すような働き方を望んでいないためです。
労働問題に対する情報に触れる機会も多いため、休みを取ることに後ろめたさなどはありません。仕事とプライベートを両立させて、心身ともに健康に働き続けたいと考える人が多くいます。
もし、時代的な慣習がある場合、Z世代に受け入れられない可能性があるため、労働環境の改善を検討しましょう。
Z世代と仕事をするうえでの注意点
Z世代は前時代の世代とは考え方も価値観も異なります。そのため、仕事を円滑に進めるときは価値観を尊重したうえで、適切な対応を取らなければなりません。
円滑に仕事を進めるためにも、知っておいてほしいZ世代と仕事をするうえでの注意点について解説します。
プライベートに踏み込まない
Z世代は仕事とプライベートの両立を望む傾向が強いです。そのため、プライベートの時間に付き合いを強制されることを嫌う傾向があります。
仕事終わりの飲み会や休日のゴルフなどに誘うことや、休日の過ごし方を聞くこともNGです。SNSでアカウントを見つけても、フォローすることは避けましょう。
アカウントを使い分けていることが多いため、見つけたアカウントがプライベートのものだとフォローさえも嫌がられ場合もあるでしょう。
そのため、プライベートの時間には介入しないよう、適度な距離感で接することを心がけてください。
価値観を否定しない
世代が違うと考え方も異なりますが、自分と違った価値観を感じたときに「これだからZ世代は」と一括りに否定してはいけません。
Z世代は否定されることに不安を感じているため、価値観を否定されると心を閉ざしてしまいます。
マネジメントをするときは、まず異なる価値観を許容したうえで、お互いの考え方の違いをすり合わせていくことが大切です。
価値観を受け入れることで、新たな視点を見つけられるかもしれません。自身の成長にもつながるため、まずは価値観を否定しないように心がけてみましょう。
感情的に怒る
Z世代は、他者との協働や多様性の尊重などといった教育を受けているため、怒られるという経験が少なく、感情的に怒られると委縮してしまいます。
まず、「怒る」という行動は怒りの感情を相手にぶつけているだけです。大切なのは感情のまま怒ることではなく「叱る」ことです。
「叱る」ためには戦略を立てる必要があり、どのような言葉を相手にかけたらよいのか考えることで、冷静になることができるでしょう。
承認欲求を満たしてあげるためにも、叱る場面でも努力したところなど、褒める要素をしっかりと盛り込むことが大切です。こうした対応により、モチベーションにつなげることができます。
まとめ:Z世代との仕事は価値観を尊重することが大切
Z世代は仕事における価値観が前世代と異なります。特徴や価値観を理解したうえで、適切な対応を検討することが大切です。
企業の成長にZ世代は欠かせません。多くのZ世代から注目を集めるために、採用力を強化することが重要です。
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