【2022】派遣先管理台帳とは?記入例と作成方法をわかりやすく解説

派遣スタッフを在籍させている人材派遣会社は、派遣スタッフを管理するための台帳作成が必要です。いわゆる派遣先管理台帳を適切に作成・管理することで、合法的かつ無駄のない人材派遣業務を遂行できます。

今回は、そんな派遣先管理台帳の役割や作成方法について解説します。派遣先管理台帳を取り巻くルールについても適宜変更が加えられているため、すでに運用している方も本記事を参考にしながら、自社の導入状況をご確認ください。

派遣先管理台帳とは

派遣先管理台帳は、派遣先企業において派遣スタッフが適切な就業状況におかれているかどうかを把握するための管理台帳です。

管理台帳への記載は派遣先企業で行われますが、その内容についての一部項目は派遣元への通達が必要となっており、派遣元企業における雇用管理に役立てられます。

派遣先管理台帳の作成は、派遣法第42条において定められているとともに、派遣社員ごとに台帳を作らなければなりません。ただスタッフを適切に管理するためのものだけでなく、合法的な派遣サービスの利用のためには必ず必要な業務です。

参照元:e-Gov法令検索

派遣先管理台帳の通知義務とタイミング

派遣先管理台帳は、ただ派遣先が作成するだけでなく、派遣元への通知も行う必要があります。ここでは、派遣先管理台帳の通知義務とタイミングについて解説します。

通知義務について

派遣先管理台帳の通知は、派遣法第42条にて必ず行うことが決められています。管理台帳に記載されているすべての項目を通知する必要はありませんが、一部の主要な項目は必ず派遣元へ共有しなければなりません。

派遣元企業において、通知された項目をもとに雇用管理を行う上での資料としてこれらの情報を扱います。そのため、派遣元企業でも共有された派遣先管理台帳の情報を適切に管理できる仕組みを整備しておく必要があります。

通知のタイミング

派遣先管理台帳の通知を行うタイミングは、一定の期日を定めた上で、1ヶ月に1回以上のペースで通知することが決められています。通知の方法については書面やFAXはもちろん、電子メールなどを使っての通知が認められているため、都合の良い形式で共有を行いましょう。

また、最近では業務のペーパーレス化が各社で進んでいることもあるため、管理台帳作成や通知する情報もデジタルで共有できる環境を整備できることが理想です。

派遣会社に通知する内容

具体的に派遣元の会社へ通知する内容としては、次の項目が挙げられます。

派遣スタッフの氏名

派遣されてきたスタッフを正しく識別するため、氏名は漏れなく共有する必要があります。基本的な情報であるため、記入ミスなどがないよう気をつけましょう。

就業開始日

就業開始日は、いつから派遣スタッフが派遣先で働き始めたかを表すものです。就業開始日を共有することで、派遣スタッフの就業状況を正確に把握できるようになります。

始業・終業・休憩時間

派遣された日の始業・終業・休憩時間は、派遣先にて管理することとなっています。適切な労働環境が与えられているかどうかを把握するための情報であるため、正確に伝える必要があります。

業務内容

派遣先でどのような業務に派遣スタッフは従事していたのか、派遣先企業が正しく記載しておかなければなりません。派遣スタッフが派遣先で想定していたとおりの就業環境にあったのかどうかを共有します。

就業先の所在地や名称

就業先の所在地、あるいは名称が明らかとなることで、どこで派遣スタッフが働いていたのかを派遣元は正確に把握できます。派遣先管理台帳を使って、どのような組織の一員として就業していたのかを共有します。

派遣先管理台帳の記載項目

派遣先の管理台帳

上記は派遣先管理台帳の中から派遣元への共有が必要な記載項目であり、実際に記載が必要な項目はさらに多岐に渡ります。より詳細な記載項目について、共有の必要のないものも含めて確認しましょう。

派遣元事業主の名称

派遣元の事業主の名称について、正確な記載が必要です。派遣元の法人名を「〜〜株式会社」という形式で統一しましょう。

派遣元事業主の事業所名

派遣元事業主の法人名だけでなく、どの事業所から派遣スタッフが派遣されてきたのかも記載する必要があります。「〜〜株式会社△△営業所」あるいは「〜〜株式会社△△支店」という形式で、派遣元事業主の名称とは別に記帳します。

派遣元事業主の事業所の所在地

派遣元事業主の事業所が、どこに位置しているのかの所在地も記載の必要があります。正確な住所に加え、電話番号も併せて記帳しておきましょう。

業務の種類

業務の種類は、できる限り詳細に記載することが求められています。「事務作業」などと一言で済ませるのではなく「社用PCを使ったプレゼンテーション資料の作成業務」といった形で、どんな業務に派遣スタッフが従事していたのかがよくわかるようにすることが大切です。

また、有期のプロジェクト業務や日数限定の業務、育児休業・介護休業などの代替要員として業務に携わっていた場合、労働派遣法第22条の2に規定されている必要事項の記入が必要です。

参照元:e-Gov法令検索

無期雇用か有期雇用か

派遣スタッフが無期雇用なのか、有期雇用なのかの記載は必ず必要です。また、これに伴いスタッフが60歳以上であるかどうかも併せて記載しておくことが求められています。

派遣就業した事業所の名称・就業場所

派遣先の事業所の名称を、正確に記載します。「〜〜株式会社△△営業所◯◯課」という形式で、組織単位まで具体的に記載することが必要です。

派遣就業した事業所の所在地

ここでは、派遣スタッフの派遣先の事業所についての記載が必要です。どの事業所に派遣されたのかがわかるよう、就業場所の正確な住所を記載しましょう。

派遣元責任者

派遣スタッフを派遣した会社の責任者について、派遣先管理台帳に記載しておく必要があります。労働者派遣契約書を作成した時と同一人物での記載となるため、契約書と人物が違うということがないよう気をつけましょう。

派遣先責任者

派遣スタッフが派遣されてきた就業場所の派遣先責任者についても、正しい記載が必要です。こちらも派遣元責任者と同様、労働者派遣契約書を作成したときと同じ人物を記入して、書類間で違いがないよう確認しておきましょう。

就業状況

派遣スタッフが始業した時間、休憩を取った時間、就業した時間を記載します。派遣スタッフを派遣先でタイムカードなどを使って性確認管理している場合は、それらの情報をもとに記入しておけば問題ありません。

派遣労働者からの苦情の処理状況

就業環境によっては、派遣スタッフから苦情が届けられる場合もあります。派遣スタッフがどのような点で申し立てを行っているのか、その受付日や苦情内容について記載します。

また、その苦情を受けてどのような対応を取ったのか、派遣先企業がその顛末(てんまつ)を記載しておくことも必要です。

各種保険の取得届提出の有無

健康保険や雇用保険、労災保険などの各種保険の取得届を提出しているかどうか、ここで記載を行います。派遣スタッフが保険未加入の場合、なぜ保険に未加入なのかの理由を具体的に記載しなければなりません。

適用基準を満たしていない場合は、具体的にどの点が基準に達していないのかを併せて記載しておきましょう。

教育訓練の内容

派遣スタッフに対して、業務に携わる前にどのような訓練を行ったのか、その内容を記載します。教育訓練を行った日付や、その具体的な内容を明らかにします。

紹介予定派遣に関する事項

派遣スタッフを紹介予定派遣の場合には、その旨を記載します。どのような業務に派遣スタッフが従事したのか、どのような基準で採否を決めたのかを記します。

また、派遣スタッフの採否結果についても管理台帳にて明記しなければなりません。

派遣先管理台帳の記入例と作成方法

派遣先管理台帳の記入内容については、派遣法の改正などの影響によって、その記載内容は度々変化します。ここでは厚生労働省がテンプレートとして公開している記入例を参考にしながら、その作成方法を確認しましょう。

派遣先管理台帳

参照元:厚生労働省

記載内容はできる限り具体的に明記する

厚生労働省の記入例を見てみると、各項目について非常に具体的に記載されていることがわかります。記載内容を具体的に示すことは管理台帳作成において重要で、あまりに簡素に作成してしまうと、派遣スタッフの就業状況が不透明になってしまいます。

客観的に派遣状況を確認できることを意識して、業務内容や事業の所在地、保険の加入状況などについて正確に記しましょう。

派遣先と派遣元の情報を取り違えない

派遣先管理台帳においては、派遣先企業と派遣元企業の両方の事業所名や住所を記入しなければなりません。これらの情報が混同することのないよう、作成時のチェックを怠らないことが大切です。

記載項目の追加事項について適宜確認する

基本的な派遣先管理台帳の記載項目については、厚生労働省の記入例を参考に作成すれば問題はありません。ただ、派遣法の改正とともに派遣先管理台帳の項目を追加しなければならないケースもあり、適宜確認が必要です。

たとえば、2020年4月以降に適用されている「労働者派遣事業関係業務取扱要領」には、チームリーダーなどの役職に配置されている派遣スタッフの責任の程度についての記載が望ましいとされています。

参照元:厚生労働省

そのため、派遣先管理台帳においては上記で紹介した項目に加え、派遣スタッフが責任を負う役職についていたかどうか、そしてその責任の程度はどのくらいであったかがわかる項目を加えて管理できるのが理想です。

派遣先管理台帳の管理義務と方法

派遣先管理台帳は、ただ作成するだけでなくその管理も派遣元では必要です。具体的な保管期間や管理方法について解説します。

派遣先管理台帳の保管期間

派遣先管理台帳の保管期間は、派遣法第42条に基づき派遣社員の契約期間中はもちろんのこと、契約終了から3年間と定められています。契約が終了したらすぐに処分して良いものではないため、誤って捨ててしまわないよう注意が必要です。

派遣先管理台帳の管理方法

派遣先管理台帳の管理方法ですが、紙媒体での保管はもちろん、デジタル媒体での保管も可能です。紙媒体で管理台帳を作成している場合、紙での保管となりますが、派遣スタッフが頻繁に出入りする事業所の場合、管理台帳の枚数が増え、管理が煩雑になったりスペースが一杯になってしまったりする可能性もあります。

可能であれば管理台帳はデジタル化を進め、ペーパーレスでの保管と処分期限の管理ができると良いでしょう。

まとめ

派遣先管理台帳の役割や、作成の際に記入が必要な項目、そして管理方法などについて解説しました。派遣先管理台帳の作成は法律で決められているため、派遣サービスを利用する際には欠かせない台帳です。

派遣先管理台帳において満たすべき項目は決して少なくないだけでなく、スタッフ一人ずつの管理が必要なため、業務効率化を進め、業務負担の削減を行うことが大切です。労務管理関連の業務環境を見直し、効率化ができる部分がないかを一度探してみることをおすすめします。

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