新規開業を控える経営者にとって、MEO対策はお店を繁盛店させるために欠かせません。
MEO対策にはGoogleビジネスプロフィールというGoogleのサービスを利用しますが、Googleビジネスプロフィールの登録や利用にあたっては、Googleの定めるガイドラインに注意を払う必要があります。
例えば、登録手順を誤ると、プロフィールが非公開になってしまうおそれがあります。
そのため、この記事では、開業前から効果的な集客を図りたい方のために、Googleビジネスプロフィールの登録手順やその注意点、MEO対策の実施方法について解説します。
新規開業前にGoogleビジネスプロフィールの登録やMEO対策の開始は可能
Googleビジネスプロフィールの登録は、営業中のお店だけではなく、新規で開業するお店でも登録することができます。そのため、まだ営業が始まっていないオープン前のような場合でも事前にMEO対策に取り組むことが可能です。
Googleビジネスプロフィールは開業する日にちを登録することができます。1年先の日付までを入力することができ、入力した開業日の90日前からGoogle上でプロフィールが表示されるようになります。
また、Googleビジネスプロフィールは、外観やメニューなど写真の掲載が可能です。ビジネスプロフィールを見たユーザーにお店の情報を届けることで、開業前から興味を持ってもらうことができます。
このように開店情報をオープン前に公開することで、潜在顧客にアピールするチャンスを得ることができるのです。
アクセス数などからオープン初日の来客数も想定できるため、顧客を迎え入れる準備をするのに役立ちます。開業前に認知度を高めておくことで、スムーズなスタートを切ることが可能です。
そもそもMEO対策とは？
MEO対策とは、Googleマップ上での露出を増やし、顧客の来店意欲を促進するための施策です。
地域に根差した店舗・ビジネスの集客施策として効果が期待できます。続いては、具体的なMEO対策について解説していきます。
MEOの特徴
MEOとは「Map Engine Optimization（マップエンジン最適化）」の頭文字をとった言葉です。おもにGoogleマップ検索での露出増加を狙い、来店したくなるきっかけ作りのために、コンテンツを充実化させることなどを意味します。
マップ検索では「近くのカフェ」「東京駅 ラーメン」などのような語句の形式でよく検索されるので、「今いる場所から近いカフェを探したい」や「東京駅のラーメン屋さんに行きたい」など、目的がはっきりしているユーザーが多いと言えます。
そのような利用シーンにおいて、お店の情報に加えて、現在地からお店までの経路を案内する機能もあるので、高い集客効果が期待できるのです。
MEO対策のメリット・デメリット
MEO対策のメリットは、地域密着型のビジネスを強化できるところです。
また、Googleビジネスプロフィールの登録は無料で行えるため、誰でも始められる低コストの集客手法として注目されています。
一方で、ネガティブな口コミなど、風評被害につながるような口コミが投稿される可能性があるというデメリットもあります。
口コミは経営に直接的なダメージを与えるおそれがあるため、Googleビジネスプロフィールの運用には口コミの管理と対応が重要です。
新規開業前にMEO対策をするメリット
新規開業前からMEO対策をすることで、さらに多くのメリットを得ることが可能です。
開業前にGoogleビジネスプロフィールに登録し、情報を発信していくことで、開業前に売上につながる顧客基盤を構築できます。
続いて、新規開業前にMEO対策をするメリットについて詳しく解説していきます。
新規開業の90日前から公開して認知度を上げられる
Googleビジネスプロフィールで情報が公開されるのは、開業日の90日前からです。開業の約3ヶ月前には検索結果に表示されるため、新規オープンの周知ができるということになります。
開業日の90日前から登録したGoogleビジネスプロフィールが公開されるため、お店に関連する情報を事前に発信していくことも重要になります。
例えば、最新情報の投稿という簡易的なブログのような機能を使って、オープン以降に使えるクーポンの配布やイベントの告知などを行い、お店のこだわりや売りを発信することができます。
開業前に近隣の競合店舗や地域の特徴などをリサーチして、認知度を高めるための投稿内容を考えましょう。
このようにGoogleビジネスプロフィールを活用することで、開業前に近隣エリアでの認知度を上げることが可能です。
新規開業前から写真を掲載して魅力をアピールできる
Googleビジネスプロフィールには、写真の投稿も可能です。
写真は情報が伝わりやすく、検索結果でも情報を目立たせることができます。例えば、店舗の外観や内装工事の進捗、提供するメニューの一部を紹介するといった方法が効果的です。
ただし、どのような写真でも投稿できるわけではありません。Googleビジネスプロフィールには、以下のように写真など投稿内容に関するガイドラインが設けられています。
| 形式 | JPGまたはPNG |
| サイズ | 10KB～5MB |
| 推奨解像度 | 縦720ピクセル×横720ピクセル |
| 最小解像度 | 縦250ピクセル×横250ピクセル |
| 品質 | ・ピントがあっていて十分な明るさのあるもの ・大幅な加工や過度のフィルターは避けること ・雰囲気をありのまま伝える画像を選択する |
参照：Googleビジネスプロフィールヘルプ「ビジネスプロフィールの写真や動画を管理する」
ガイドラインに違反すると、アカウントの停止などペナルティがあるので注意してください。
またこちらはガイドラインの一例ですので、詳しくはGoogleビジネスプロフィールヘルプをご確認ください。
新規開業前に情報を投稿して来店を促進できる
開業前でも、Googleビジネスプロフィールの投稿機能を活用して、イベントの告知やクーポンなど特典を付与することが可能です。
こうした特典がついた投稿は、多くのユーザーの来店を促進できます。
ただし、Googleのコンテンツポリシー上、宿泊業に関しては新規開業のアピールとして、
特典を紹介する投稿の作成はできません。
これは投稿内容を見たユーザーが正式な宿泊料金を把握できなくなるためです。
Googleビジネスプロフィールのコンテンツポリシーは定期的に内容が変更されています。投稿する特典の内容がポリシー違反になっていないか、確認をすることが大切です。
新規開業前にコストをかけずに販促できる
Googleビジネスプロフィールは基本的に無料で登録と利用が可能です。そのため、Googleビジネスプロフィールを活用することで、広告・宣伝費用を抑えることができます。
Googleビジネスプロフィールは無料ですが、利用できる機能は豊富です。
- ビジネスの基本情報の登録
- 最新情報の投稿
開業には何かと費用がかかるため、経営が軌道にのるまではコストをできるだけ抑えたいと考えるオーナーは少なくありません。Googleビジネスプロフィールを活用すれば、費用を抑えながら集客が可能です。開業時のコスト削減にぜひ活用をおすすめします。
MEO対策を実施しているライバル店が少ないので開業前から差を作れる
認知は少しずつ得られているとはいえ、実際のところ、MEO対策にまだ着手していないお店も多いです。新しい集客施策のため、実施しているお店が少なく、地域が限定されていることから取り組んでいるお店が少ないと言えます。
さらに、Googleビジネスプロフィールは、ローカルパックと呼ばれる検索結果の上部エリアに表示されることがあり、SEO対策よりも高い効果を期待できます。つまりMEO対策に優先的に取り組むことで、認知度向上やユーザーの来店促進などさまざまなメリットを得ることができます。
とくに立地条件が集客を左右する事業の場合、競合他社が少ないうちにMEO対策を行うことで、需要度の高いユーザーの目に留まりやすくなります。
地域内での認知度を早期に高めることができ、開業時の集客効果を最大化することができるでしょう。
新規開業前にMEO対策をするデメリット
新規開業前のMEO対策は、すべての業種において効果があるわけではありません。
MEO対策はGoogleマップ検索を利用した集客施策のため、実際にユーザーが訪れることができるお店がないような場合には、いくら露出が多くなっても集客効果は見込めません。
このようにMEO対策で効果を得られにくい業種がありますが、逆に効果を得られやすいと考えられる業種には、以下のような特徴があります。
- 地域密着型のビジネス
- 見込み顧客のスマホ利用率が高い
- 緊急性の高いニーズがある
- 信頼性が求められる業種
- 実店舗がある
- 地域＋業種で検索される
これらの特徴を満たす業種は、地域の顧客をターゲットにしているためMEO対策の効果が期待できるでしょう。
このようにMEO対策の効果が得られるかどうかは業種によって異なります。自社の業態がMEO対策に適しているかを検討し、戦略的に取り組むことが大切です。
新規開業前にGoogleビジネスプロフィールを登録する手順
新規開業前にGoogleビジネスプロフィールを登録するときの手順を紹介します。
Googleマップに店舗情報が登録されていないか確認する
Googleビジネスプロフィールに登録するときは、GoogleマップやGoogle検索で店舗情報が既に登録されていないかを確認しましょう。
Googleビジネスプロフィールは、オーナーでなくても登録できます。そのため、建設中の看板や告知を見た一般の人が登録している可能性があります。
また、告知情報をインターネット上で公開している場合、Googleのシステムがビジネスプロフィールを自動で生成してしまうケースも考えられます。
確認をせずに登録した場合、情報が分散してしまい、正しく運用ができなくなるおそれがあるので注意しましょう。
Googleマップ検索で店舗名などを入力して、マップでプロフィールの確認ができなければ未登録の可能性が高いでしょう。
ビジネスプロフィールを作成する
Googleビジネスプロフィールを登録するには、Googleアカウントが必要です。「Googleビジネスプロフィール」と検索をしてトップページの青いボタン「今すぐ管理」をクリックします。
Googleアカウントでログインしたら、ビジネス名を入力。業態やビジネスのカテゴリは、プルダウンで選択が可能です。
2店舗以降を登録するときはログインした状態で、Googleマップで2店舗目の住所を入力。左側に表示されたビジネスプロフィールの「ビジネス情報を追加」をクリックします。
住所を入力せず、地図上を右クリックして「ビジネス情報を追加」をクリックする方法や、メニューのハンバーガーバーより「ビジネス情報の追加」で追加することが可能です。
ビジネスオーナー確認をスキップする
新規開業前にGoogleビジネスプロフィールを登録するときは、一旦「オーナー確認」をスキップしてください。
オーナー確認を求められたら、「後で確認」をクリックして、プロフィールの編集画面で「開業予定日」を入力し、「オーナー確認を行う」をクリックします。
必ずオーナー確認をする前に開業予定日を登録してください。もし、オーナー確認後に開業予定日を登録すると、Googleのコンテンツポリシー違反となり、アカウントが停止されてしまうおそれがあります。
新規開業前にGoogleビジネスプロフィールを登録するときは、この方法で登録を進めてください。
開業予定の日付を登録する
開業予定日の登録は、Googleビジネスプロフィールのプロフィールの管理画面で設定できます。開業予定日の入力では「年」と「月」のみです。1年先の日付まで入力できます。
入力後、Google検索やGoogleビジネスプロフィールに表示されるようになるのは、オーナー確認が終わってからです。オーナー確認が完了後、開業予定日の90日前から情報が公開されます。
ビジネスオーナーの確認をする
開業予定日を登録したら、オーナー確認をします。Googleビジネスプロフィールへアクセスし「オーナー確認を行う」から設定します。
オーナー確認の方法は、自動的に決定されます。基本的には以下の方法です。
- 電話またはテキストメッセージ
- メールアドレス
- 録画
- ライブビデオ通話
- メール
オーナー確認では、Googleの審査があります。数時間から数日で審査が終わりますが、初回の審査で確認できなかったときは、複数の確認を求められることもあるようです。
審査完了の通知が届いたら審査完了です。これで開業予定日の90日前より、Google検索結果やGoogleマップ上に登録したビジネス情報が公開されます。
新規開業前にGoogleビジネスプロフィールを登録する際の注意点
新規開業前にGoogleビジネスプロフィールを登録するときに注意してほしいことについて解説します。
設定の順番に気をつける
新規開業前にGoogleビジネスプロフィールを登録するときは、通常の登録方法と異なります。手順通りに行わないと、開業前なのに「営業中」と表示されてしまうためです。
万一、手順をまちがえてしまっても編集が可能です。開業予定日を編集したいときは、「プロフィール編集」から「ビジネス情報」を選択。登録した開業日の横にある鉛筆アイコンをクリックして編集が可能です。
チェーン店の場合はお店を確認できるページを準備する
チェーン店の場合、新規開業前にオーナー確認をスムーズに行うには、店舗の所在地を確認できる専用ページを準備するのがおすすめです。
チェーンブランドの公式ホームページに専用ページを設けることで、開業情報の裏付けがとりやすくなります。住所や電話番号などGoogleビジネスプロフィールに掲載する情報を掲載しておきましょう。
チェーン店でもオーナー確認を先にしてしまうと、確認ステータスが進まなかったり、停止されたりするケースがあるようです。
手順を確認しながら、正確に登録を進めてください。
MEO対策を自分で行うときのポイント
MEO対策は無料でできるため、自分でやろうと考える人も少なくありません。自分でMEO対策をする際は、Googleビジネスプロフィールの管理をはじめ、開業日まで戦略的に運用することが大切です。
ポイントとしては、もっとも正確な情報が提供されているかどうかがカギです。店舗の住所や電話番号、営業時間など基本情報はつねに最新の情報を提供できるように心がけましょう。
また、Googleビジネスプロフィールには、ユーザーがどのようなキーワードでビジネス情報にたどり着いたのか分析する機能を備えています。キーワードからユーザーが求めている情報を分析して、投稿内容を最適化するのです。
口コミもこまめに管理してください。実店舗での接客と同じように、ていねいに返信するのがポイントです。これにより来店者も口コミを投稿しやすくなり、多くのポジティブな口コミを集められる可能性が高まります。
MEO対策は実店舗のあるビジネスに効果が期待できますが、なかでも飲食店におすすめの施策です。グルメサイト以外の集客媒体を検討されている方は、無料で取り組めるGoogleビジネスプロフィールの運尿を検討してみてください。
新規開業前のMEO対策は外注するのもおすすめ
新規開業前のMEO対策は、オーナーにとって開業後の集客を成功させるために欠かせない施策です。しかし、MEO対策はGoogleのガイドラインに沿った登録や設定をはじめ、日々の投稿や口コミの管理などやることが多くあります。
なかなかMEO対策まで手がまわらないときは、専門知識をもつ業者へ外注するのもおすすめです。外注することで、Googleビジネスプロフィールの最適化ができます。
スムーズに登録できるうえに、登録後も運用を代行してくれることもあり、オーナーはビジネスに集中することが可能です。
Googleビジネスプロフィールの運用には、MEO対策を導入する方法もあります。投稿内容の問題点の洗い出しや改善に効果的です。
事業者への外注費用よりもコストを抑えて導入できるため、自分でMEO対策をしたいときはMEO対策ツールの導入を検討してみてもよいでしょう。
関連記事：MEO対策ツールおすすめ11選！選び方のポイントも解説
まとめ：Googleビジネスプロフィールの登録手順に注意して、新規開業前にMEO対策を実施しよう！
新規開業前にMEO対策をするにあたって、Googleビジネスプロフィールを登録するときは登録の手順に注意しましょう。通常の登録方法と違って「オーナー確認」はあとから行います。
そのほかにもGoogle独自のガイドラインやポリシーを理解しておかなければ、アカウントが停止されてしまうことがあります。
「登録したけど、そのあとの運用がちょっとなぁ・・・」という方は、「集客コボット for MEO」がおすすめです。お客様に登録頂く際のアドバイスや、開業に向けた運用のお手伝いを専門のスタッフが行います。
MEO対策は長期的に運用することで、成功へのカギとなります。新規開業後にも継続してMEO対策をしたい方は、ぜひ以下よりお問い合わせください。