RPAにできる業務・できない業務とは?自動化に不向きな業務も解説│コボットLAB

RPAにできる業務・できない業務とは?自動化に不向きな業務も解説

  • 2020年9月23日
  • 2022年10月11日
  • RPA

昨今「業務の効率化が図れる」と話題になっているのがRPA【Robotic Process Automation】です。しかし実際には、RPAを導入して業務効率が低下するケースもあります。業務効率が低下するケースの多くが、RPAにできること・できないことをよく考えずに導入・運用を始めてしまっている現状があるのです。

これからRPAの導入・運用を始めたいと考えている担当者は具体的にどのような業務がRPA運用に向いているのかを予め知っておくことで、既存業務の効率化実現へのスタート地点に立つことができます。一般的にRPA運用に向いていないとされる業務も工夫をこらすことで部分的な自動化が可能なため、自社のRPA運用の参考にしてみてください。

RPAにできること

RPAは定型業務を自動化することで業務の効率化を図れることで知られていますが、RPAにできることは主に以下の2つに分けられます。

・ルール・手順が定められた実行形の定型業務
・ファイル・画像などを認識する定型業務

多くの方が認識しているRPAは前者の実行形の業務となりますが、加えてファイル・画像などを認識する業務も自動化できます。したがって、営業部門などで想定される「競合サイト巡回業務(競合サイトを巡回して掲載情報をレポートにまとめる業務)」なども自動化できる業務の対象となるのです。

ルール・手順が定められた実行形の定型業務

RPAロボットにはあらかじめ決められた動作をミスなく実行する特徴があります。業務ルール・手順が定められた業務は人間による判断が必要ないものも多く、RPAロボットに業務を任せることで現場担当者の負担が軽減され、業務の効率化が期待されます。

ルール・手順が定められた業務には見積もり依頼から見積書を作成する「見積もり発行業務」や、問い合わせメールに対して定型メールを送信する「問い合わせ対応業務」などが当てはまります。
また、人事労務で多く配信する各種アラートメールの送り別けなどもこれに当てはまります。

ファイル・画像などを認識する定型業務

PAロボットは人が行うクリック・コピー&ペースト・文字入力の操作をそのまま覚えて動作を実行します。RPAロボットが動作できるのは以下の3つの仕組みでファイルや画像、テキストを認識しているからです。

・座標方式:画面上の操作位置を点で捉える
・画像方式:画面上のウィンドウやボタンを画像認識で捉える
・オブジェクト方式:画面のソースコードを解析して操作対象を捉える

座標方式と画像方式はオブジェクト方式のようにソースコードを読む必要がないため、比較的容易に運用を始めることができます。しかし、操作対象サイトのデザインが変更された場合や、ウィンドウサイズが変わった場合などに柔軟に対応できず、動作が停止してしまうデメリットもあります。

自動化する業務を設定する際には、より修正・変更の手間がかからない業務を選定することが重要です。

RPAにできないこと

業務の効率化のメリットを享受できるRPAですが、RPAの導入・運用ができない業務があります。

・ルール変更・追加が発生する業務
・分析や判断が必要な業務
・手書き文字・画像の認識を行う業務

これらの業務は「全く導入・運用ができない」というわけではなく、自動化する業務の見直しを行ったり、OCR(光学的文字認識)と連携してデジタルデータへと変換したりすることで運用可能となる場合があります。RPA導入・運用のポイントは「人が行う業務の全てをRPAロボットに任せよう」と考えるのではなく、「人が行っている業務の一部から任せて共同作業をしてみよう」と考えることにあります。

そのように考えてみると、業務フロー・工数を洗い出すフローチャートの作成といった「既存業務の可視化」が優先して行うべき取り組みといえるのではないでしょうか。

ルール変更・追加が発生する業務

頻繁にルール変更が発生する業務はRPA運用ができません。また、ルール変更がはじめから予定されている業務もRPA運用に不向きな業務として位置づけることができます。

事業規模拡大のフェーズに入っている企業などは業務ルールの変更・追加が頻繁に起こりやすいため、RPAで自動化する業務を見定める工夫が必要です。

分析や判断が必要な業務

分析や判断が必要な業務はRPA運用に不向きです。とはいえ、業務フロー全体をみて、人による判断が必要でない工程があるかもしれません。人による判断が必要ない業務はRPAロボットが得意とする業務のため、部分的に業務を任せて効率化を図ることができます。

RPAロボットに部分的に業務を行わせるファーストステップは「業務フローチャートの作成」です。はじめにRPAを導入・運用する特定部門などでフローチャートの作成を行い、業務フローの可視化を行いましょう。

「○○の業務の○○の部分をRPAロボットが担っている」といった認識を部門内で共有していることで、RPAロボットの動作エラー・停止時の対応がスムーズになります。

手書き文字・画像の認識を行う業務

RPAロボットは手書き文字などのアナログデータを認識するのが苦手とされています。スキャンした書類をPDF化して業務システムに登録する「書類スキャン業務」を自動化したい場合は、OCRの利用を検討しましょう。

OCRは一般的な画像認識に加えて、文章のレイアウト解析や行・文字の切り出しを行うことが可能なため、文書の再利用が格段にしやすくなる特徴があります。文字認識が終わった後はExcelやWord等で出力もでき、自動化業務の補助的役割を果たします。

まとめ

RPAにはできること・できないことがありますが、重要なのはRPAロボットをツールではなく社員のように認識してあげることです。RPAロボットにも得意・不得意なことがあります。RPA運用は、お互いの苦手な部分を補い合う協力的な姿勢があって初めて成功するといえるでしょう。

コボットはディップ株式会社が提供するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)サービスです。自動化できる単純作業は、社員(人)に代わってロボット(コボット)に任せることで、貴重な人材がそれまで割いていた工数を、より高度な仕事に集中する為の時間とすることが可能になりました。
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