顧客満足度はどうやって向上する?満足度を上げる方法と施策

2021/10/25 コボットコラム
顧客満足度

企業の円滑な成長を促すためには、商品やサービスの利用者を増やし、継続的に購入してくれるユーザーを獲得することが欠かせません。自社が適切な顧客の囲い込みを行い、末長くサービスを利用してくれるかを推し測る上で役に立つのが「顧客満足度」です。

顧客満足度を適切に調査することはもちろん、満足度の向上に向けてさまざまな施策を実践することは、ビジネスの成長にも欠かせません。今回は、顧客満足度の向上をスムーズに促すために必要なポイントについて解説していきます。

顧客満足度とは

顧客満足度は「Customer Satisfaction」とも呼ばれ、これを省略して「CS」として知られることも多い用語です。企業が提供している商品やサービスが、顧客の期待にどれほど応えられているかを数値化したものです。

顧客満足度を具体的なものとする上では、アンケート調査が一般的です。価格や品質、アフターサポートやイメージとの乖離など、さまざまな側面から顧客の満足度を数値化し、商品の改善へ活かします。

また、顧客体験の価値や満足度は、商品そのものの良し悪しのみならず、その商品がどう宣伝され、陳列され、その人の手元に渡っているかというところも大いに影響します。そのため、純粋な品質とは関係のないところも影響することを踏まえ、顧客満足度の調査や向上に向けた取り組みを進めなければなりません。

顧客満足度を高める必要がある理由

顧客満足度は、あくまでも一つの指標であるため、必ずしもここの数字が会社の命運を分けるとは限りません。しかし、それでも顧客満足度にこだわって改善を進めていくことは、確実な成果へと導いてくれます。

ここでは、顧客満足度を高めなければならない理由について解説します。

企業価値を高めて差別化を図るため

一つ目の理由は、企業価値を高めることです。顧客満足度が高いということは、それだけ企業が世の中の人々が求めるものを提供できているということで、さらなる需要の喚起が期待できます。

顧客が求めるものを提供できているということは、それだけ他社製品の魅力がその人にとっては低減しており、長期的に自社商品を購入してくれる可能性が高いということです。一度自社商品を購入してもらった顧客に対して、自社の強みをアピールし、受け入れてもらえたことで、他社との差別化にもつながります。

顧客満足度が他社よりも高い製品には、より多くの顧客が訪れるようになります。なかなかユーザー数が伸びないと悩んでいる場合、顧客満足度に問題がないかを確認すると良いでしょう。

顧客体験を最大化するため

二つ目の目的は、顧客体験の最大化です。サービスや製品の購入前から購入時、そして利用時に至るまでの一連の体験は顧客体験(Customer Experience、CX)と呼ばれ、それを通して顧客にどんな体験を与えているかが顧客満足に大きく関わっています。

製品自体のクオリティだけでなく、ストレスなく製品を手に取ることができたか、サービスの利用を継続できているかは、彼らが新たに商品を購入したり、継続的にサービスを利用したりする上での大きな判断材料となります。

顧客体験がストレスのない満足のいくものである場合、顧客は成功体験を得やすくなります。顧客が望んでいる結果を得られる製品を確実に提供できれば、さらなるユーザーの獲得を促せます。

「商品を売ったら終わり」ではなく、成功体験を企業が積極的にサポートすることで、顧客満足度の向上につながります。

LTVを改善するため

LTVは「Life Time Value」の略称で、顧客が自社と取引を開始してから、終了するまでにどれだけの利益を得られるのか数値化したものです。

商品は一度買って終わりというものではなく、顧客は購入した商品に満足できた場合、さらに追加で同じ商品を購入したり、関連商品を購入してさらなる満足を獲得しようとしたり、最初に購入したものとは関わりのない同社の商品を購入したりします。

LTVは、そんな顧客の購入をどれだけ促進できているかを表した数値で、自社のヘビーユーザーが増えれば増えるほど、企業は安定した収益を確保できるようになります。

LTVの改善に取り組む上では、顧客満足度を無視することはできません。購入した商品がたとえ一つでも、それによって得られた体験が予想を超えたものであれば、さらにその会社の商品を購入したいと思うはずです。

顧客満足度は、そのような意味でも重視しておきたい指標といえるでしょう。

顧客が満足する・不満を抱える仕組み

続いて、顧客満足度がどのように決まるのかについて、もう少し具体的に説明します。顧客満足度を理解する上では、顧客が満足する仕組み、そして不満を抱える仕組みを把握しておく必要があります。

顧客が満足する仕組み

そもそも顧客が満足する仕組みというのは、顧客がどれだけその商品に期待しているのか、そして顧客がどれだけその商品を有効活用し、自身のニーズを満たすことができたかに依存しています。

顧客は商品の購入の際には、多かれ少なかれ「期待」を持つことになります。その期待が商品購入の動機付けとなりますが、自分の期待通りの効果を発揮すれば、満足度の高い買い物ができたと感じることができます。

また、自分がその商品やサービスを有効活用できた、という体験も満足度の上昇に直結します。たとえば、ポテンシャルの高い勤怠管理サービスを導入した場合、購入価格に見合った高度な使い方ができれば、顧客は「立派なものを買って、使いこなすことができた」という満足感を得ることができます。

逆に、せっかくハイエンドな製品を購入しても、無料のサービスと大差ないような機能活用しかできなければ、当初の期待を体験価値が大きく割り込んでしまうため、満足度の向上は期待できません。

必ずしも高機能な製品が評価されるとは限らないのは、こういったメカニズムが働いているこおも大きいといえるでしょう。

顧客が不満を抱える仕組み

顧客が不満を抱える仕組みは、端的にいえば上記のような要件を満たすことができなかったときに発生するに尽きるというものです。

上記のような仕組みを前提とすると、満足度を製品の品質だけで高めることができないのと同様、製品のクオリティとは関係のないところで不満が起きたり、それを解消したりすることができるというわけです。

たとえば、汎用でどこにでもあるような電気ポットを販売する際、「他にはない機能がたくさん!」「クチコミで大人気!」などといったプロモーションは広く使われていますが、このときには多くの期待を見込み客に持たせてしまっていることになります。

実際にそういった触れ込みで販売されている電気ポットが、確かに売り文句通りの性能を発揮すれば不満は発生しにくいですが、他のメーカーと変わらない性能の場合、購入者は「なんだ、こんなもんか」「大口を叩いていたわりに、たいしたことないじゃないか」という不満を募らせることになります。

一般的な電気ポットとしては文句のない性能ですし、故障率も決して高くないのにも関わらず、顧客は不満を抱えてしまうこととなります。製品のクオリティと、顧客の期待値のバランスを考えながら商品を提供することが、不満の解消につながる、あるいは不満を抱えることのない購入体験を与えるポイントです。

顧客満足度向上につながる考え方

それではここで、顧客満足度の向上を実現するべく、どのようなアプローチで施策を検討すれば良いのかについて、その考え方をお伝えしていきましょう。

顧客が期待する水準を客観的に捉える

一つ目のポイントは、顧客が自社に対してどのような期待を寄せているのか、正しく理解することです。

顧客が自社に期待することと、自社が顧客に期待して欲しいこと、そしてどれくらい顧客の期待に応えることができるかというのをすり合わせるのは、意外と難しい作業です。リーズナブルな価格で提供できることを強みとしているのにも関わらず、顧客に対しては高級志向なイメージを植え付けてしまうと、ミスリードが生まれてしまい、顧客満足度が低下してしまう要因となります。

まずは顧客が自社に期待していることを改めて洗い出し、自社の方針とのすり合わせを行うことが大切です。

期待水準を上回ることのできる価値創造に取り組む

顧客が期待していることすべてに応える必要はなく、場合によってはニーズに応えることが不可能なこともあります。顧客ニーズを満たすためには、自社の強みを明らかにし、顧客の期待を超えられる分野で価値創造を強化することが大切です。

安く原材料を仕入れられる強みを持った企業が、高級志向のニーズに応えることは難しいものです。その場合、戦略としては強みを生かしてお手頃価格で手に入る商品を量産し、触れ込みとしても親しみやすさや、いつでも買うことのできる手軽さを強調すべきでしょう。

顧客の期待に応えられる、あるいは期待を上回ることのできる強みを発見し、生かしていく必要があります。

顧客満足度を高めるための3つの施策

アンケート調査

顧客満足度を高めるための施策は、会社によってさまざまなアプローチで取り組めます。ここでは満足度の向上につながる主な3つの施策について紹介します。

アンケート調査の実施など顧客との接点を強化する

まずは、アンケート調査を行うなどして、顧客満足度を数値化する取り組みが必要です。顧客が自社製品にどれだけ満足しているのかを知ることができるだけでなく、どんなところに満足していて、どんなところに不満を抱えているのか知ることができるため、実施しない手はありません。

アンケートの結果をもとに、顧客との対話を進めていきましょう。

従業員満足度を高める

顧客満足度を満たすためには、満足のいくサービスを提供できる社内の環境を整備しなければなりません。そのためには、従業員満足度の向上を目指すことも大切です。

従業員が現在の職場に不満を抱えていないか、待遇に満足がいっているかどうかを調べることで、離職率の低下を促進し、彼らの能力を引き出せる会社へと改善することができます。

顧客のニーズを満たすためには、まず従業員が満たされた状態であることも、大きなウェイトを占めていると考えておきましょう。

CRMやSFAを導入する

顧客満足度の改善に貢献するのが、「顧客管理システム(CRM)」や「営業支援システム(SFA)」の導入です。これらは直接顧客体験に影響を与えるわけではありませんが、バックオフィス業務を大幅に効率化し、顧客に確かなサービスを体験してもらうための土壌を整えるのに役立ちます。

顧客のデータベースが整備されていないと、カスタマーサポートの提供の際に支障をきたしたり、その顧客に必要な情報提供や、適切な販売促進活動を行ったりすることが難しくなってしまいます。

顧客満足度の向上を目指す上では、一人ひとりの顧客へ最適化されたサービスを届けることが重要視されています。一人ひとりの顧客のステータスを適切に管理できるサービスとして、CRMやSFAは広く活躍しています。

現場の人間の負担を減らし、生産性を高める上でも、これらのシステム導入は必須といえるでしょう。

顧客満足度向上に成功した例

最後に、顧客満足度の向上に成功した事例を2つ紹介します。

ソニー損害保険株式会社

ソニー損害保険株式会社は、顧客満足度No.1を目指す保険会社ということもあり、大いに顧客満足度調査に力を入れていることで有名な会社です。

事故解決アンケートや契約手続きアンケート、ロードサービスアンケートなど、サービス毎に丁寧なアンケート調査を行い、全ての業務において不備がないよう注意を払っています。

日々の取り組みの成果もあり、顧客満足度は常に高水準を記録し続け、新たな顧客の獲得を促しています。

リンカーズ株式会社

製造業向けのビジネスマッチングサービスを手がけるリンカーズは、1,000名以上の産業コーディネーターをネットワーク化した、独自のデータベースを強みとしています。自社での積極的なWebセミナー開催や、マーケティング部内にインサイドセールスチームを設置し、アンケート回答に基づくナーチャリングを実現しています。

集客メールの改善も定期的に行い、アーカイブ動画の視聴者数を50%も改善するなど、確かな成果を挙げています。

まとめ

顧客満足度をなぜ重視すべき理由、そしてどのように満足度を高めていけば良いのかについて解説しました。顧客満足度はLTVの改善や、さらなる新規顧客の獲得に欠かせない指標であり、改善によってもたらされる効果は非常に高いといえます。

アンケートの実施やCRMの導入など、積極的に自社のサービスを評価し、データを活用できる環境整備を進める必要があるでしょう。

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