タイムマネジメントとは?組織に導入するメリットとコツ

2021/09/30 コボットコラム
タイムマネジメント

時間は誰にも平等に与えられています。ビジネスパーソンにとって、この時間の使い方はとても重要です。仕事の成果というものは、「限られた時間をいかに有効活用するか」によっても大きく変わってくるからです。

今回は、タイムマネジメントにフォーカスし、その概要やメリット、基本的な手順、成功させるためのポイントについて解説していきます。毎日忙しく働いている方や、仕事の成果を最大化させたい方はぜひ参考にしてみてください。

タイムマネジメントの意味

まずは、タイムマネジメント(Time Management)の意味について理解しておきましょう。タイムマネジメントとは、主にビジネスの世界で使われることばで、時間の使い方の改善によって、生産性の向上を図る取り組みのことをいいます。

“生産性の向上”とは、具体的には、「単位時間あたりに出す成果を倍にする」「同じ成果を半分の時間で出せるようにする」などといったケースを指します。誰もが忙しく働く現代、多くのビジネスパーソンが、「限られた時間の中でいかに成果を出すか」ということを考えていますが、これを解決してくれるのがタイムマネジメントです。

具体的なところは後述しますが、タイムマネジメントではタスクに優先順位をつける、目標を具体的に設定する、タスク内容によって時間帯を変える、同僚との連携を密にするといった方法で生産性を向上させていきます。

生産性向上の方法は?取り組みに成功した事例から学ぶ

タイムマネジメントはどんな人にも効果をもたらしてくれる

タイムマネジメントスキルは、英会話スキルやプログラミングスキル、コミュニケーションスキルのように、得意・不得意が分かれるようなものではありません。誰でも意識的に取り組み続けることによって身につけることができるスキルです。

タイムマネジメントスキルを身につけるにも相応の時間がかかりますが、それは投資であって、将来的に膨大な時間を生み出すことになります。

「タイムマネジメント」と「スケジュール管理」は異なる

タイムマネジメントと似たことばに「スケジュール管理」があります。混同している方も少なくありませんが、タイムマネジメントとスケジュール管理は異なります。

スケジュール管理とは、各業務の予定時刻を定め、それに合わせて動けるよう準備を整えたり時間調整をしたりすることをいいます。

ビジネスにおいて、このスケジュール管理もとても重要な要素です。しかし、スケジュール管理は、あくまでも「時間通りに行動すること」にフォーカスします。「限られた時間の中でいかに成果を出すか」にフォーカスするタイムマネジメントとは異なります。

スケジュール管理ができない原因とは?デメリットと取るべき対策

「スケジュール管理」よりも「タイムマネジメント」のスキルが求められる時代

従来のビジネスシーンでは、「スケジュール管理」ということばが多く使われてきました。しかし、近年ではRPAやAI(人工知能)などの登場により、定型業務が減少し思考力や創造力を必要とする複雑な業務が増加する傾向にあります。

そのため、「時間通りに行動すること」にフォーカスするスケジュール管理よりも、「限られた時間の中でいかに成果を出すか」にフォーカスするタイムマネジメントに、注目が集まるようになってきています。

オフィスはもちろん、コンビニの雑誌・書籍コーナー、個人のブログ・SNSなどなど、至るところでタイムマネジメントということばを見聞きするようになってきました。

タイムマネジメントを実施するメリット

タイムマネジメントを実施することで得られるメリットにはさまざまなものがあります。

業務が効率的に進むようになる

タイムマネジメントに取り組むと、「単位時間あたりに出す成果が倍になる」「同じ成果を半分の時間で出せるようになる」など、業務が効率的に進むようになります。納期に間に合うようになりますし、成長スピードも高まります。

自己効力感が高まる

タイムマネジメントに取り組み計画したとおりに物事を進められると達成感が得られ、それに伴って自己効力感も高まります。

自己効力感とは心理学用語の一つで、課題や困難な状況を前にしたときの、自分に対する信頼感や有能感のことです。自己効力感が高まると、困難に立ち向かえるようになりますし、失敗したとしても前向きに捉えるようになります。

精神的な余裕が生まれる

ビジネスの現場では、仕事が思うように進まず、「上司に怒られてしまうかも」「今ある予定をキャンセルすることになるかも」などといった不安にかられてしまうことが多々あります。

しかし、タイムマネジメントスキルが身についてくると、生産性が高まる上に、先の見通しを容易に立てられるようになります。それだけ、精神的な余裕が生まれやすくなります。

プライベートが充実する

何ヶ月も何年もプライベートの時間を取れないことに悩んでいるビジネスパーソンは少なくありません。しかし、タイムマネジメントスキルが身についてくると、自分の時間が増え、プライベートにも時間を割けるようになります。

家族や友達と過ごす時間が増える、趣味に没頭できる、新しいことにチャレンジできるなど、プライベートが充実しやすくなります。

キャリア形成がしやすくなる

タイムマネジメントスキルが身についてくると、自己投資にも時間を割けるようになります。より高い価値をいずれ発揮できるようになったり、自分だけのポジションを築けるようになったりもするでしょう。もちろん、収入アップを望めるようにもなります。

経営コストを削減できる

主に組織にとってのメリットですが、組織全体でタイムマネジメントに取り組めば、残業時間の大幅な減少が期待できます。

残業時間が減少することで削減されるのは、人件費だけではありません。電気代や水道代なども削減することができます。

また、残業時間が減少することで社員の離職率が下がれば、採用コストや新人研修コストの削減にもつながります。

タイムマネジメントの基本的な手順

ここまでで、タイムマネジメントの意味とメリットについて解説しました。ここでは、タイムマネジメントの基本的な手順について解説しましょう。タイムマネジメントの基本的な手順は次のとおりです。

  • ・STEP1:タスクの洗い出し
  • ・STEP2:各タスクの優先順位付け
  • ・STEP3:各タスクの目標設定
  • ・STEP4:実行
  • ・STEP5:振り返り

STEP1:タスクの洗い出し

タイムマネジメントにおいて最初に行うことは、タスクを洗い出しです。これまで取り組んできたことについても、これから取り組んでいきたいことについても、タスクを洗い出していきます。これは難しく考えない方がスムーズに進みます。

一見、簡単なことのようですが、その効果は決して小さいものではありません。頭が整理され、全体像を把握できるようになります。

「どのくらい時間がかかるか」「どのような人が関係してくるか」「どのようなモノが必要となるか」なども見えるようになり、取り組みやすくなります。

STEP2:各タスクの優先順位付け

タスクの中には、優先して取り組むべきものがあれば、そうでないものもあります。タスクの洗い出しが終わったら、優先順位を付けましょう。

このとき、「アイゼンハワーマトリクス」が効果的です。アイゼンハワーマトリクスとは、第34代アメリカ大統領アイゼンハワーが、時間管理を行うときに使っていたとされるフレームワークです。その有効性の高さから、多くの時間管理系の書籍で取り上げられており、多くのビジネスパーソンが活用しています。

アイゼンハワーマトリクスで用いる軸は、「緊急度」と「重要度」です。重要度を「重要」と「重要でない」の2つに分け、緊急度を「緊急」と「緊急でない」の2つに分け、2×2のマトリクスを作ります。

緊急 緊急でない
重要 第一象限
・緊急かつ重要
第二象限
・緊急ではないが重要
重要でない 第三象限
・緊急だが重要ではない
第四象限
・緊急でも重要でもない

そして、各象限に、STEP1で洗い出したタスクを振り分けていきます(※下表の各象限にあるタスクは例です)。

緊急 緊急でない
重要 第一象限
・納期のある仕事
・顧客のクレーム対応
・システム障害
・会議室予約
第二象限
・将来設計
・読書(知識やスキルを身に着ける)
・健康作り
・豊かな人間関係作り
重要でない 第三象限
・電話
・突然の来訪
・病気治療
・進展の期待できない接待
第四象限
・実りのない雑談
・実りのないネットサーフィン
・ゲーム
・誰も見ないWebサイトの定期的な更新

このように、各タスクにおいて重要度と緊急度が明確になれば、優先順位がつけやすくなります。優先順位がつけやすくなれば、行動もしやすくなるでしょう。

このマトリクスにおいて、何よりも先に取りかかるべきなのは第一象限にあるタスクです。第四象限にあるタスクは、そもそも取り組む必要がないので、ほとんどの場合は切り捨ててしまって問題ありません。

問題は、第二象限にあるタスクと第三象限にあるタスクです。基本的には緊急度の高い第三象限にあるタスクに取りかかるべきですが、重要度が低いため成果にはつながりません。

時間に余裕があるときは、第二象限にあるタスクにも時間を割くようにしましょう。第二象限にあるタスクは、緊急度は低いですが、長期的な成果につながるタスクが多い傾向にあります。

STEP3:各タスクの目標設定

STEP1で洗い出されたタスクは、STEP2でマトリクスに分類されました。次に、各タスクについて、目標設定を行いましょう。

目標設定のポイントは、”具体的にすること”です。基本的に、目標は数値化できるものにしょう。

「前回よりも多くの見込み客とお会いする」「提案書をできるだけ書き進める」などといったような曖昧な目標はNGです。「10名の見込み客とお会いする」「提案書を8割完成まで書き進める」などといったように、数値を入れることで目標に具体性が増します。

そして、締め切りについても具体的にします。締め切りを曖昧にしておくと、いつまでも取り掛かれませんし、仮に取り掛かれたとしてもダラダラしてしまいがちです。具体的にした方が、程良い緊張感の中、集中して取り組めるようになります。

なお、細かいタスクまで目標設定をしてしまうと、それ自体が負担になってしまうこともあります。あまりに細かいタスクについてはあえて目標設定しない、複数の細かいタスクをまとめて管理するといった方法を取るのも一つの手です。

STEP4:実行

タスクの洗い出し、優先順位付け、目標設定が完了したら、実際に実行してみます。もちろん、それまでとは違う方法で取り組むことになるため、戸惑ってしまうこともあるかもしれません。

それでも、「新しい方法のほうが明らかに効率的に進めていける」といった可能性もあるため、決めた方法にしたがって取り組んでいきます。

STEP5:振り返り

タイムマネジメントは、計画して、実行して、それで終わりというものではありません。PDCAサイクルを回していくために、振り返りの時間を設けるようにしてください。

具体的には、「スピードは向上したか」「クオリティは下がらなかったか」「支障は生じなかったか」「関係者にどういう影響があったか」などなど、さまざまな観点から検証していきましょう。

PDCAサイクルの効果的な回し方とは?メリット・問題点と成功に導くポイント

タイムマネジメントを成功させるコツ

タイムマネジメントの手順

タイムマネジメントを成功させるためには、押さえておきたいコツがあります。4つのポイントに分けて解説していきましょう。

タスク内容によって時間帯を変える

タスクの中には、思考力を必要とするものがあれば、そうでないものもあります。

たとえば、戦略策定や商品開発、文書作成、資格対策などは思考力を必要とします。一方で、会議準備やスケジュール調整、メール返信、棚卸などは、さほど思考力を必要としません。基本的には、時間をかければ終わりにできる仕事です。

限られた時間を有効活用するためには、集中できる時間帯に思考力を必要とする仕事を行うことです。たとえば、頭が冴えている午前中や電話や突発的会議のない時間帯は、比較的集中しやすいでしょう。

スケジュールに余裕を持たせる

スケジュールには余裕を持つようにしましょう。スケジュールに余裕があれば、精神的にゆとりが生まれるからです。

人為的なミスが減りますし、成果物の品質チェックも丁寧になります。結果として、仕事の品質が向上するでしょう。

また、スケジュールに余裕があれば、仕様変更依頼やシステム障害など、突発的に対応しなければならないタスクが発生しても柔軟に対応できるようになります。

同僚との連携を密にする

どの仕事においても共通していえることですが、報連相や疑問点の解消など、周囲とのコミュニケーションはしっかりと行っておきましょう。

コミュニケーションが徹底されていれば、意見の食い違いや誤解を防ぐことができます。それだけ、やり直しに費やす時間を削減することができます。

必要に応じて業務の一部を同僚などに任せる

タスクの中には、特に自分が取り組まなくても良いものもあります。すべてのタスクを自分でこなせれば良いですが、それにこだわりすぎてしまうと、全体のパーフォーマンスが落ちてしまうこともあります。

特に、自分が取り組まなくても良いタスクは、同僚に任せることも考えましょう。もちろん、これは持ちつ持たれつの関係で、同僚が困っているときは自分から手を差し伸べてあげる姿勢を持つことが大切です。

また、ITシステムを導入して業務を効率化・最適化する、外部企業に業務をアウトソーシングするといったアプローチもあります。

まとめ

人は誰もが、”1日24時間”という時間を持っています。これは金銭や物とは異なり、物理的に増やしたり移動させたりすることはできません。

多くのビジネスパーソンが、「限られた時間の中でいかに成果を出すか」ということを考えていることでしょう。しかし、人間の処理能力には限界があります。「ただ全力で取り組む」「息つく暇もなく取り組む」といった精神論で推し進めていっても、うまくはいきません。

仕事の生産性について悩んでいる場合は、今回紹介した内容をもとにタイムマネジメントスキルを身につけていってください。タイムマネジメントスキルは、意識的に取り組むことで、誰もが身につけることができるスキルです。

仕事の生産性が高まるだけでなく、仕事が楽しくなる、プライベートも楽しめるようになる、キャリアアップしやすくなるなどといったメリットも得られることでしょう。

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