レストンランテックとは?市場規模と注目のベンチャー・スタートアップ企業

2021/06/14 コボットコラム
レストランテック

近年、さまざまな産業・分野でIT化やデジタル化が進み、デジタルトランスフォーメーション(DX)の流れは飲食・外食産業でも主流になりつつあります。

特に、インターネットの発展により、飲食・外食業界のDX化は急速に発展し、大企業だけでなく、小さな個人店舗レベルの飲食店に至るまで浸透しつつあります。

こういった流れの中で、「レストランテック」ということばが登場しました。今回は、「レストランテック」の概要について解説します。

レストランテックの概要

まず、レストランテックの概要について紹介していきます。

レストランテックとは

レストランテックは、一言で説明すると「飲食・外食産業のデジタル化」のことです。インターネットやスマートフォンなどのIT技術を活用し、飲食店におけるサービスの改善や運営上のサポートを行うものを指します。

似た分野に、IT技術とフードサービスの掛け合わせた「フードテック」があります。

例えば、IoTやAIを活用したスマート農業による新たな農法や食品の開発は「フードテック」に相当しますが、外食産業とは異なるため 「レストランテック」とは呼びません。

「レストランテック」は「フードテック」の中の概念の一つですが、特に「外食サービスに重きを置いたもの」を示すことばです。

レストランテックの市場規模

レストランテックは、現時点では発展途上の業界ですが、市場規模の拡大が見込まれている業界です。

NECネクサスソリューションズ株式会社が運営するビズサプリでは、「米国の投資会社によると、2017年のフードテック市場への投資額は100億ドルを超えたという。今後、フードテック市場は全世界で700兆円に達すると言われています。」とされています。

レストランテックの正確な市場規模は今後の調査が待たれますが、レストランテック自体はフードテック市場に含まれているため、この数値は参考になります。

したがって、フードテック市場の急速な発展に追随する形で、レストランテック市場も伸びていくことが期待されます。

参照元:市場規模は700兆円? 食のIT革命「フードテック」が注目されている理由とは

レストランテックのカオスマップ

レストランテックの及ぶ範囲は広く、全体の把握は既存のカオスマップを参考にすると良いでしょう。

「よじげんスペース」(株式会社よじげん)がまとめたレストランテックのカオスマップでは、レストランのインフラとなる要素を「提供チャネル」「食材」「人材」「システム」の4要素に分けています。

さらに、各要素は下記のように分類されています。

提供チャネル
「店舗」「デリバリー」「テイクアウト」の3種類

食材
「仕入れ」「廃棄(フードロス)」の2種類

人材
「求人」の1種類

システム
「予約」「決済」の2種類

飲食インフラ
「店舗/キッチンシェア」「予約」「HR(人事)」「決済/レジ」「デリバリー」「食材仕入」「開業支援」「フードロス」「持ち帰り」の9要素

レストランテックは、飲食インフラの9チャンネルの業務それぞれで活用されていますが、「予約」と「決済/レジ」の占める割合が特に大きいことがわかります。

参照元:RIaaS/リースカオスマップ2019

レストランテックの種類

次に、レストランテックの種類について解説します。

予約・テーブル管理

インターネット上で予約・テーブル管理ができるシステムはレストラン側のみならず、顧客にとっても利便性が高く、双方にメリットがあります。

予約管理システムは時間帯やコース料理、席種を指定できます。さらに、他のグルメサイトからのアクセス解析や来店数の分析、VIPの管理なども可能です。

デジタルメニュー・待ち時間管理

多くのレストランで導入されているデジタルメニューは、レストランテックとして最も良く知られているものといえるでしょう。

デジタルメニューとは、カウンターに置いてある端末から自由に注文できるシステムです。

このおかげで店員がわざわざ注文を取りに行く必要がなくなり、従業員の負担が軽減されます。加えて、顧客は必要なときにすぐに注文できるようになるため、非常に効率的なシステムだといえます。

また、待ち時間管理では混雑状況や順番待ちの確認ができます。

LINEと連動できるシステムでは、順番が来るとメッセージを通知してくれます。顧客は待ち時間を有効に使うことができるため、顧客満足度の向上にもつながります。

人員配置・勤怠管理

飲食店にとって人員管理は最も重要な要素の一つですが、同時に最も難しい課題の一つでもあります。近年、この課題の解決のために人員配置や勤怠管理のデジタル化が急速に進んでいます。

人員配置管理アプリでは、従業員のシフトをモバイル端末で効率的に管理できます。

また、LINEやSlackなどのチャットアプリと連携してモバイル端末から従業員の勤怠管理を行うツール、給与管理アプリと連携して休暇や時間外労働の申請にも活用できるツールも存在します。

人事面においてもデジタル化は進んでいます。アルバイト応募者の履歴書や自己紹介動画を、Webで受け付けるシステム、履歴書の管理や面接の日程調整自動で行うシステムがあります。

設備自動化・調理ロボット

機械の手を借りて飲食店の業務を自動化するサービスが登場しつつあります。

例えば、「食洗ロボット」を用いると食器洗いを自動で行うことができます。ただの食洗機とは異なり、食べ終わった食器を自動でピックアップし、洗浄や収納までを自動で行う機能が備わっています。

また、「調理ロボット」は、ロボットアームを用いて自動で調理を行うことができます。日本においては「たこ焼きロボット」や「ソフトクリームロボット」など、非常にユニークな調理ロボットが登場しています。

発注・経理・フードロス管理

レストランテックは発注や経理といった、店舗経営におけるソリューションも提供しています。スマートフォンやタブレットから食材の注文ができ、日々の売上や予算計画、発注、必要な経費の算出を自動で行うシステムが存在しています。

また、実店舗から離れた場所での在庫確認や、予約数や注文状況などをチェックしたり分析したりできます。

さらに、フードロス管理に関するレストランテックサービスも登場しています。顧客がスマホアプリやWebページから「食べられるけれど、閉店時間や賞味期限などで捨ててしまう食材」をリアルタイムで検索したり購入したりできます。

レストランテックを導入するメリット

QR決済

続いては、レストランテックを導入するメリットについて解説します。

人手不足・ミスの解消につながる

レストランテックはテクノロジーの力で業務を効率化し、人手不足の解消が期待できます。また、人手不足だけでなく、注文や予約を機械に任せることで、人為的なミスを大きく減らすことが可能です。

例えば、レストランテックにおけるシフト管理システムは、シフト希望の回収から調整、確認に至るまでを1つのアプリで完遂できるため、従業員を管理するマネージャー職の社員にとっても有用です。

集客・マーケティングを効率化できる

レストランテックは、集客・マーケティングの効率化を期待できます。

Web予約システムはレストランテックにおいて特に欠かせないポイントです。このシステムを導入するかしないかで、予約数に大きな差が出ます。

最新の予約管理システムは、予約の割り振りや顧客管理などの機能が充実しています。これによって、顧客満足度を高めるためのマーケティング戦略分析や、新規顧客の獲得に向けたマーケティング施策を拡大したりできます。

仕入れの見直しや価格交渉がしやすくなる

レストランテックにより店舗の予算管理をデジタル化することで、経営におけるコスト管理もしやすくなります。

日々の支出データに基づいてコストを管理したり、月々の家賃や食材費の支払いをスマートデバイスで迅速に行えたり、さまざまな請求処理の短縮に活用できます。

月々の経費データ分析が簡単になるため、仕入れ価格の見直しや、価格交渉の材料として活用しやすくなります。

レストランテックのベンチャー・スタートアップ企業

レストランテックのスタートアップ企業は、世界中で生まれています。その中でも、特に注目されている企業を紹介しましょう。

株式会社SENTOEN

株式会社SENTOENは、「低リスクで始められるキッチン」をキャッチフレーズに、デリバリー専用のクラウドキッチンを運営する会社です。

店舗を持たない「シェア型ゴーストレストラン」サービスである「KitchenBASE」は、出店費用・準備期間・従業員にかかるコスト抑えることができます。

デリバリー向けのサービスを拡大したいと思っている方や、飲食店の改行を考えている方たちが低リスクで飲食デリバリー経営にチャレンジすることができます。

株式会社 dinii

株式会社 diniiはモバイルオーダーアプリを提供する会社です。

レストランテックの中でも、飲食に欠かせない「注文」に特化したサービスで、飲食業界のBtoB企業として注目度が高まっています。

株式会社 diniiが提供するモバイルオーダーアプリは、来店した客がQRを読み込むだけで注文ページが立ち上がり、素早くオーダーをすることが可能です。非常にシンプルなシステムなので、同社の製品とは知らずに使用したことがある方もいるかもしれません。

紙のメニューやタッチパネルに触れる必要がないため衛生面でも優れており、コロナ時代の新たな注文プラットフォームとして発展していくことが期待されます。

xRobotics

xRoboticsはアメリカ合衆国に本社を置く、ピザの自動製造ロボットを開発する会社です。

宅配ピザは難しい事業とされており、過去にマイクロソフト社の関連会社であるZumeが事業展開を行っていましたが、2020年初頭にピザ事業から撤退しました。

しかし、xRoboticsはその困難とされる宅配ピザ事業のDXに挑戦するベンチャー企業。設立からわずか3年程度でレストランテック業界での注目株として話題になっています。

xRoboticsのピザロボットは1時間に平均60枚のピザを製造、最大で150枚という驚異的なスピードで高品質なピザを製造できます。

まとめ

今回は、レストランテックの概要について紹介しました。レストランテックは私たちの生活の基盤である「食」の概念を大きく変える可能性を秘めたビジネスです。

また、インターネットの発達に伴い、レストランテックは今後の成長が見込める業界であるといえるでしょう。

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