飲食店がサブスクリプションを導入するメリットは?おすすめサービスと活用事例

2021/03/17 コボットコラム
飲食店のサブスク

定額制で店舗独自のサービスを提供できるサブスクリプションサービスは、飲食店でも導入が進んでいます。音楽のストリーミングやオンラインショップのイメージが強いサブスクリプションは、飲食店にどのようなメリットを与えてくれるのでしょうか?

今回は、実際に導入している飲食店も参考にしながら、そのメリットについて解説します。

サブスクリプションサービスとは

サブスクリプションサービスとは、月額や年額などで料金を徴収し、一定のサービスを定期的に提供するという体系のことを指しています。元々は無制限での音楽配信や、広告での動画配信といったWebサービスで広まったシステムですが、近年は飲食店などの実店舗でも活用が進んでいます。

固定料金の支払いが発生する代わりに、食べ飲み放題やドリンク無料のサービス、割引クーポンの配布など、長期的に見ればお得なプランを利用できるというのがサブスクサービスの魅力です。

飲食店にサブスクを導入するメリット

飲食店にサブスクリプションを導入することによって、さまざななメリットを期待することができます。具体的にメリットを解説していきましょう。

安定した収入源を確保しやすくなる

サブスクリプションの導入によって得られる最大のメリットは、安定した収入を確保できる点にあるでしょう。

従来の飲食店における料金システムは、商品購入と同時に支払いが行われるというものでした。これは、逆を言えば商品を買いに来てもらわないと売り上げが得られないということです。

しかし、サブスクリプションの場合はあらかじめ定額で料金を徴収するため、集客があってもなくても確実に売り上げは計上できます。 もちろん、利用価値のあるサービスでなければサブスクリプションに申し込んでもらうことはできません。そのため、魅力的なサービスをサブスク形式で提供することで登録者を多数獲得できれば、客足に依存しない安定した収入を確保することが可能になります。

固定客を確保しやすくなる

サブスクリプションの登録者は、課金した分の元を取ろうということで、積極的に自社の店舗を利用してもらえるようになります。つまり、固定客の獲得の促進につながるのです。

従来の店舗の場合、固定客を確保するためには商品はもちろんのこと、サービスや店作りなど、さまざまなアプローチで顧客満足度を高める必要がありました。しかし、サブスクリプションサービスの場合、システムによって固定客を逃さない仕組みづくりを容易に行えるため、効率的にリピーターを獲得できます。

固定客を安定して確保できるようになれば、下手にメニューのラインナップを増やしたり、店のインテリアや社員教育にお金をかけたりをする必要がなくなるため、結果的にコストパフォーマンスは向上します。

新規顧客を獲得できる

サブスクリプションで優れたサービスを提供できれば、大きな話題性を呼び込み、多数の新規顧客の獲得にもつなげられます。味や接客が良いという評判を作るためには、中長期的な運営と、フィードバックをもとにした業務改善が必要になります。

口コミは信頼性の高いブランド構築には欠かせませんが、自転車操業となることも珍しくない個人の飲食店では、評判が定着するまで店を運営し続けることが難しいこともあるものです。

そこで、サブスクリプションの導入です。毎日ランチサービス無料など、サブスクリプションによって魅力的なサービスを展開することで、「お得そうだし、とりあえず利用してみよう」という口コミを短期間で伸ばし、新規顧客の獲得を促進できます。

万が一サブスクサービスは解約ということになっても、お店の味や雰囲気を気に入ってもらえれば、固定客として頻繁に店を利用してもらうことも可能です。サブスクリプションをきっかけに、店の魅力を十分に味ってもらえるという仕組みです。

取得したデータを活用できる

サブスクリプションが注目を集めているもう一つの理由が、データ活用にあります。サブスクサービスに登録する際、利用者はアカウント登録などの手続きを行う必要がありますが、顧客情報としてこれらを活用し、さらなるサービス展開につなげられます。

例えば、出店してから間もない時期の場合、実際に店舗を訪れる顧客の属性情報を知りたいとします。サブスクサービスを展開すれば、ID情報からよく訪れる傾向にある職業や年齢、性別、時間帯などを把握し、より快適なサービスへと改善ができます。

組織的で大規模な飲食店経営を考えている場合、サブスクリプションサービスは収入の確保だけでなく、データ活用を最適化する上でも欠かせないシステムとなるでしょう。

飲食店にサブスクを導入するデメリット

サブスク導入のデメリット

飲食店にサブスクリプションサービスを導入することは多くのメリットが期待できる反面、注意しておくべきデメリットもあります。あらかじめ対応策を考えておく必要のある課題にを紹介しましょう。

システム導入の費用や時間がかかる

サブスクサービスの導入は、オーダーシステムや決済サービスを実装しなければならないため、初期費用が発生する可能性があります。

近年は月額課金制のものや、注文があった際にだけ手数料が課金されるサービスも増えてきているため、簡単に実装はしやすくなっています。しかし、手数料の発生やサブスクサービスを導入した分だけ現場のオペレーションの工数が増えることを考えると、ある程度の負担の増大は受け入れる必要があります。

ある程度の会員数を集めなければ採算が合わない

サブスクサービスを軌道に乗せるためには、十分な数の会員数を確保する必要があります。

サブスクサービス利用者のためにメニューを用意したり、オーダーを取ったりする手間がかかるだけでなく、毎日サービスを利用したい人のために店舗をフル稼働させなければならない、という事情も出てきます。人件費などがある程度かさんでしまう可能性を踏まえた上で、サブスクサービスを導入しましょう。

適切な在庫管理が必要になる

人件費だけでなく、サブスクユーザー向けに在庫を確保する必要もあるため、従来とは異なる見立てを立てながら在庫管理が必要になります。

サブスク会員であるにも関わらず、売り切れなどでサービスを受けられなかったとなると、サービスの解約が頻発したり、店舗そのものの信用が低下したりしてしまいます。かといって、過剰に在庫を抱えても余計な支出や廃棄につながってしまいやすいため、戦略を練り直す必要があるでしょう。

飲食店のサブスクリプションサービスの導入事例

それでは、実際にサブスクリプションサービスを店舗に導入している事例を紹介します。その運用方法を参考にしてみてください。

うなぎの定期券(恵比寿亭)

埼玉県上尾市の名うなぎ店「恵比寿亭」では、2021年より毎日1食うなぎが食べられるサブスクサービス「うなぎの定期券」を開始しています。通常価格は1食3,300円のうな重を、月額3万3,000円で毎日食べれるという仕組みです。

飲食店のサブスクリプションサービスとしては高額ではあるものの、1食当たりの単価が高いことを考えると、非常にお得なサービスとして好評を博しています。サービス開始以降、市内外から登録者が訪れ、毎日同店を訪れて鰻を食べて帰る人も現れるなど、確かな集客効果を発揮しています。

CRAFT BEER PASSPORT(キリンビール)

キリンビールが提供を開始している「CRAFT BEER PASSPORT」は、月額2,800円で平日1杯のクラフトビールが無料になるというサブスクサービスです。全国で約1万3,000店が加盟しているキリンビールのクラフトビール流通サービス「タップマルシェ」の一環として提供が開始されており、飲食店の集客効果を高める目的でサービスが開始されました。

通常の生ビールよりも単価が高いクラフトビールが飲み放題というお得なサービスとなっているため、高い集客効果が期待されます。

COREDOサブスク

三井不動産が運営・管理する商業施設「COREDO日本橋」をはじめとする複数の施設において、施設内の店舗で利用可能なサブスクサービス「COREDOサブスク」がスタートしています。

サービス内容に応じて複数のプランから利用したいものを選ぶことができ、たとえば最安のプランである「オフピークプラン」では、月額321円でオフピーク時に飲食店を利用すると、さまざまな得点や割引サービスを受けられます。

最も高価な「いつでも贅沢!ドリーム肉プラン」では、月額10万円で対象の肉専門店で毎日1名9,000円相当の指定コース2名分を利用できるものとなっています。リーズナブルに恩恵を受けたい層や、毎日COREDOを利用するヘビーユーザーに至るまで、幅広い層の支持を集められるサービスです。

coffee mafia(コーヒーマフィア)

COFFEE MAFIA(コーヒーマフィア)は、サブスクサービスをいち早く導入したとして、大きな話題を呼んだコーヒーショップです。月額3,000円の料金プランで、毎日のコーヒーが飲み放題となるだけでなく、他の商品も200円引きになるという、非常にお得なサービスを展開しています。

コーヒー飲み放題の利用だけでは赤字になるという同店ですが、コーヒーに合わせたついで買いによる複数商品の購入によって、黒字化に成功しています。サブスクリプションを足がかりに、リピーターの獲得と周辺商品の販売促進につなげている良い例と言えます。

ODEONS COFFEE&GALLERY

ODEONS COFFEE&GALLERYも月額会員制のサービスを提供しているコーヒーショップです。特徴的なのが、フラワーセットのプランを用意している店だということです。

月額3,000円で一日一杯無料のコーヒーを飲めるだけでなく、月額5,000円の会員にアップグレードすることで、隔週のフラワーセットがプレゼントされます。

花は食べ物ではない一方、食品と同じく生ものであるため、定期的な買い替えが発生します。コーヒーと合わせてサブスクリプションによるフラワーセットの提供を行うことで、花のサブスクサービス提供も実現している店舗です。

サーティワン サブスク

アイスクリームでお馴染みのサーティワンが展開しているのは、毎日シングルサイズのアイスを一つ、無料で楽しめるというサブスクサービスです。月額5,980円というやや高めの値段設定ですが、毎日使えば最大で6,000円もお得になるというプランであるため、日常的にアイスを食べるという人にとってはありがたいサービスです。

個人店とは違い、サーティワンは至る所に店舗があるだけでなく、いずれの店舗でもサービスを受けることができます。いつも同じ場所のお店に通う必要がないため、フランチャイズならではのお得感を体験できる仕組みと言えます。

野郎ラーメン

関東を中心に展開するラーメンショップ「野郎ラーメン」では、月額8,600円で1日1杯ラーメン無料というサブスクリプションサービスを提供しています。無料のラーメンは3種類から選ぶことができ、野郎ラーメンが別途提供している「ブタックカード」と呼ばれるポイントサービスとの併用も可能です。

月に12杯食べれば元が取れるというお得なサービスですが、食べ盛りの学生や社会人をターゲットにしているということで、サイドメニューやドリンクの注文を促すサービスにもなっています。

定額サービスの利用は専用のアプリから行え、決済もアプリ内で完結できるため、キャッシュレス決済による業務効率化の側面も持ち合わせていることが特徴です。

焼肉・ホルモン料理とらじ亭

焼肉とホルモン料理がメインのとらじ亭ですが、サブスクリプションで提供しているのが飲み放題サービスです。1日につき2時間の飲み放題サービスを受けられるということで、焼肉の際には欠かせないビールなどのアルコールをお得に楽しむことができます。

神田や大塚など、普段からこの近辺の飲食店を利用する消費者向けのサービスで、飲み物代が浮いた分、普段より良い肉や一品料理を注文するといった注文が実現し、客単価の向上が期待できます。

また、2021年からは黒毛和牛焼肉弁当のサブスクも開始しています。月額2千円程度で毎日半額価格で弁当を注文できるということで、こちらもお得なサービスです。

串カツ田中

大手串カツチェーンの串カツ田中では、買い切り型のサブスクサービス「田中で飲みPASS」を展開しています。1枚550円で販売されている専用カードで、来店の際こちらを提示することにより、ドリンクが1ヶ月間1杯250円で注文できるというサービスです。

定期券は1ヶ月ごとに買い換える必要がありますが、毎日の利用や飲酒量が多い人にとっては嬉しいサービスです。

飲食店向けのおすすめサブスクリプションサービス

このような飲食店におけるサブスクサービスの実現には、さまざまなプラットフォームが活躍しています。ここでは、ポピュラーなサービスを4種類紹介します。

MONSTER PASS(モンスターパス)

店舗集客とサブスクの実現を促進してくれるMonsterPASS(モンスターパス)は、飲食店へのサブスク導入に特化したシステムを提供しています。

トッピングやクーポン、食べ放題利用などさまざまなサービスを提供する機能を備えているため、あらゆる飲食店のニーズに対応してくれます。初期費用および月額費用は無料で利用ができるキャンペーンも展開しており、早期から高いコストパフォーマンスの実現に役立ちます。

サブする

スマホ一つでサブスクリプションサービスを導入できるということで、注目を集めているのが「サブする」です。

クレジットカードやキャリア決済に対応しており、誰でも手軽に定額料金の支払いを行えます。キャッシュレスでの決済実現にも役立つため、業務効率化に貢献してくれます。

認証もスマホだけで完結できるため、手軽に不正利用を防止できます。

favyサブスク

サービスが直営店を運営し、そこで得たノウハウから生まれた機能性を獲得したのがfavyサブスクです。初期費用0円で導入できるという手軽なプランとなっているため、個人でも気軽にサブスクリプションサービスを実現できます。

また、サブスク運用に伴う活法のノウハウもfavyからアドバイスを受けられるため、サブスクリプションのメリットを最大限高められることも強みの一つです。

会員向けのお得なサービス展開など、サブスク以外の活用にも期待できるプラットフォームとなっています。

GMOおみせアプリ

比較的歴史のあるIT企業であるGMOが提供する「おみせアプリ」は、すでに7,000店を超える導入実績を誇り、信頼性の高いサービスです。

サブスクリプションサービスの提供だけでなく、電子ポイントカードやクーポンの配布、広告運用など、さまざまな集客施策を一括して実施できるアプリです。

キャッシュレス決済の導入からSNS運用まで、包括的な集客施策の刷新を検討している事業者にとって、頼れるサービスとなるでしょう。

AWAPASS

沖縄県を中心に展開しているスマホアプリ「AWAPASS」は、月額600円で泡盛などを毎日2杯無料で注文できるサービスを提供しています。那覇市を中心に300店舗以上が加盟しており、無料対象のドリンクは飲食店側で自由に設定することができます。

サブスクサービスを簡単に飲食店で導入できるだけでなく、会計支援やオーダーもアプリで完結できるという、便利なサービスに仕上がっています。

飲食向けサブスクを活用するポイント

飲食店がサブスクリプションサービスを成功させるためには、その活用方法にもこだわる必要があります。最後に、サブスクリプションを活用する際のポイントをお伝えしましょう。

高い集客力を生かしたラインナップを提供しているものを選ぶ

サブスクリプションが効果を発揮するのは、その店の主力となるような商品がリーズナブルに提供されるサービスを実現したときです。コーヒーショップでコーヒーが無料になるなど、その店の利用を検討している消費者の心に響くラインナップをお得に提供することで、サブスクリプションの付加価値を高めることができます。

サブスクだけでは赤字となっても、その周辺商品の購入を促すことで黒字化できている事例はすでに存在します。定額でお得に楽しんでもらえるラインナップの強化に努めましょう。

店舗の強みに合わせたサービスを選ぶ

サブスクリプションで提供するサービスは、食べ飲み放題のみならず、割引やトッピング無料など、さまざまなサービスに応用できます。一つのサービス形態にこだわらず、割引や食べ飲み放題をうまく併用することで、店舗の強みが最大限引き出せる仕組みを整えることが大切です。

サブスクをきっかけに店の魅力を理解してもらい、固定客を定着させられるという可能性にも意識を向けると良いでしょう。

まとめ

サブスクリプションサービスは、飲食業界にも浸透が進んでいるサービス形態です。さまざまな店が独自のサービスを提供し、固定客の獲得や黒字化に成功しています。

店舗に合わせたサービスの提供、そして適切なプラットフォームを選択し、安定した店舗経営を実現しましょう。

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