経理・財務部門が抱える課題とDXを実現させる方法について

2021/01/04 コボットコラム

国内企業の経理・財務部門は、DX実現の前に多くの課題を抱えています。既に経済産業省のDXレポートが指摘する問題を克服した企業も一定数存在するといわれていますが、未だ非効率な業務体制のせいでDXが実現する土壌すら整わない企業があります。

そこで今回は国内企業の経理・財務部門が抱える課題を再確認し、DXが求められる理由、DX実現の具体的な方法を紹介していきます。

国内企業の経理・財務部門が抱える課題

様々な業界でDXの実現が求められるようになりましたが、DX実現の前にはあらゆる問題が山積みとなっています。とりわけ国内企業の経理・財務部門が抱える課題には以下のようなものがあります。

・紙書類と押印の文化によってテレワークが実現しない
・決算業務中心の業務体制
・管理会計に取り組む余裕がない

よく耳にする課題として挙げられるのが、「紙書類を扱うアナログ業務が多く、業務効率化が実現しないこと」です。新型コロナウイルスへの感染防止対策としてテレワークの実施が求められていますが、書類の押印文化などが原因で出社せざるを得ない社員もいるなど、DX実現のための業務体制が構築できていない現状が浮き彫りになっています。

また、こうした従来の非効率な業務体制が、経理・財務部門が本来行うべき「管理会計業務」を疎かにしてしまっていることも指摘されています。管理会計は経営者が自社の経営方針を決定する上で必要な資料の役割を果たし、施策の早期実施など、意思決定を早める情報源となります。

しかし、非効率な体制で運営されている経理・財務部門では、日常業務の処理で手一杯となり、必然的に決算業務中心の業務体制となってしまいます。結果として、企業の管理会計は弱くなり、経営者が必要な判断を下しにくい悪循環が形成されているのです。

紙書類と押印の文化によってテレワークが実現しない

売掛金の入金確認・消込や、様々な形で送付されてくる社員の交通費申請などが原因で、経理部門の業務は煩雑化しやすくなります。また、取引の内容によって、紙ベースでのアナログ業務が増えたり、押印の必要性が出てきたりと、「業務効率化を実現したくても、効率化できない」といった悩みを抱えている経理部門も少なくありません。

紙資料を扱う機会が多いことや、押印文化があることによって「経理部門だけテレワークが実現しない」といった問題も発生しています。

決算業務中心の業務体制

業務で扱う紙書類が多いことによって、経理部門の日々の業務は煩雑化します。人の手に頼った入力・確認業務では人的エラーも発生しやすく、業務効率化は実現しにくい状況となります。このように経理業務が非効率であることによって、経理・財務部門は決算業務を行うことで手一杯となるのです。

管理会計に取り組む余裕がない

上述のように経理部門が日常業務に追われていると、財務部門が必要な財務データをもとに資金調達を行ったり、財務管理を行ったりすることが滞ってしまいます。企業の財務情報は企業の信用へと直結するため、財務情報が不確かな状態では本来の業務(管理会計)を遂行できないのです。

なぜ経理・財務部門にDXが求められるのか

国内企業の経理・財務部門にDXが求められている理由として、経済産業省が発表した「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」の存在があります。DXレポートでは、あらゆる分野において、デジタル技術を活用した新たなビジネスモデルの創出が起こっていることを説明した上で、競争力の維持・強化のためにDXを推進していくべきとの内容が綴られています。

しかし提言は上述の内容だけでなく、DXを推進するには、同時に「老朽化・複雑化する既存システム」の縮小あるいは解消が必須であり、放置した場合には「運用・保守コストの高騰」や、「セキュリティリスクの高まり」などによって事業存続自体が危ぶまれる、と続けたのです。

このDXレポートでは企業が既存システムの問題を放置したシナリオとして、多額の経済損失が発生する「2025年の崖」を強調しています。経済損失自体は国家単位の文脈となっていますが、企業単位の文脈でも事業存続が危ぶまれることから、社内システムの見直し・改善が求められているのです。

特にDX実現に向けて強調されているのは「爆発的に増加するデータの活用」であるため、企業運営に必要なデータを作成・提言する経理・財務部門のDX推進は急務ともいえます。

経理・財務部門のDXを実現させる方法

経理・財務部門のDXを実現させる方法として、以下の3つの手順が想定されます。

1. ペーパーレス化する業務を洗い出す
2. SaaSを活用する
3. RPAを導入する

経理・財務部門では、まずペーパーレス化に向けた取り組みを進める必要があります。いきなり全ての業務のペーパーレス化は難しいため、段階的にSaaSやRPAを活用して「紙→デジタル」の取り組みを推進していくことが求められます。

DXを実現させる方法として、便宜上SaaSの活用を先に記載していますが、実際はSaaSとRPAの併用によって社内業務のデジタル化が実現する場合が多く、デジタル化の浸透によってDX実現の土壌が整うと覚えておきましょう。

ペーパーレス化する業務を洗い出す

まずは経理・財務部門で実施している紙ベースのアナログ業務の中で、ペーパーレス化が可能な業務を洗い出すところから始めます。企業経営に関わるデータを扱うことになるため、管理方法の判断は業務ごとに決定する必要がありますが、なるべくデジタルデータへ変換するよう努めましょう。

様々な財務データをデジタルデータで迅速に引き出せる状態が実現すれば、テレワークの実現はもちろんのこと、あらゆる業務を効率化する体制が整います。

SaaSを活用する

複数のクラウドサービス(SaaS)を活用することで、経理・財務部門の業務は効率化します。なぜなら、サーバー側でデータ管理を行っているため、業務遂行のために紙資料を参照する必要がなくなるからです。

また、現在活用されているクラウドサービスの多くは「データ連携」を行うことが可能であり、サービス間の情報連携・登録のために要する転記業務が不要となります。結果として、経理・財務部門の担当者の業務量自体が削減され、決算業務や管理会計に充てる時間を増やすことができます。

RPAを導入する

企業によっては、複数のクラウドサービスを導入しても、基幹システムとの連携が上手くいかない場合があります。各クラウドサービスや基幹システムのデータ連携が自動化されないうちは、業務工数が減らないこともあるのです。

そのような場合の解決策として登場するのがRPAです。RPAとは、異なるソフト・アプリケーション間のクリック・コピー&ペーストといった簡単な作業を記憶し、繰り返し実行する自動化ソフトウェアのことを指します。RPAの動作は基本的にサーバーにつながる状態であれば実行できるため、経理業務の大幅な作業量削減が期待されます。

RPAを導入することで様々な経理業務を自動化できますが、詳しく知りたい方は「RPAで経理業務を効率化|自動化業務例や活用事例を紹介」を参考にしてください。

経理業務のDX事例

某国内企業では、経営層から「管理会計の弱さを指摘された」ことをきっかけに業務改革に乗り出しました。従来使用していた経費精算システム(SaaS)に加え、財務報告業務自動化サービスや、資金管理に役立つシステムの導入を決定し、それぞれのデータ連携を実施したのです。その結果、経費精算業務だけでなく、決算資料のペーパーレス化に成功し、入力情報の確認・承認業務の自動化が実現しました。

業務量が削減できただけでなく、捻出したリソースを他部門へ異動させることも実現した成功事例となり、管理会計にかける時間も増加したと報告されています。

まとめ

国内企業の経理・財務部門では、紙ベースのアナログ業務を実施していることにより、非効率な業務体制から抜け出せなくなっています。経済産業省のDXレポートにもみるように、経理・財務部門の変革は企業存続に関わる重要なトピックとなっているため、段階的な対策の実施が求められています。まずは業務のペーパーレス化(デジタル化)を目指して、SaaSやRPAの導入が必要となるでしょう。

コボットはディップ株式会社が提供するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)サービスです。自動化できる単純作業は、社員(人)に代わってロボット(コボット)に任せることで、貴重な人材がそれまで割いていた工数を、より高度な仕事に集中する為の時間とすることが可能になりました。
ディップはRPAの導入相談から実際のRPA導入、導入後の運用に至るまでトータルでサポートします。「RPAを導入したい」「RPAを導入したが、活用しきれていない」「RPAの導入に踏み切ったが失敗した」など、導入における課題が多いいRPAですが、安心して導入いただけるサポート体制をご用意しています。

さらに、スケジュールの自動調整・WEB面談など採用現場の業務効率化を可能にする「面接コボット」や、人材派遣業界に特化した「HRコボット」、不動産業界の業務フローに沿ったテンプレート型RPA「不動産コボット」などの業界・業務特化型のRPAをご用意しています。

RPAについて悩んでいる企業のご担当者の方は、今すぐディップ株式会社までご相談ください。

ディップは自社で培った営業ノウハウと、多様なデジタルツールを組み合わせ、
お客様の企業収益向上に関わる全てを、専門担当制でのサポートを提案します。
人材の確保、デジタルツールの選定・導入、そのた企業収益向上に対してお気軽に問い合わせください。

CONTACT

ページ上部へ戻る