飲食店における予約管理を効率化したいのであれば、「予約システム」の導入がおすすめです。飲食店向け予約システムでは、予約の自動受付はもちろん、予約および顧客に関する情報を効率良く管理・分析することができます。
とはいえ、「予約システムで何ができるの?」「どのシステムを選べば良いの?」などと頭を抱えている飲食店経営者は少なくないでしょう。そこで今回は、飲食店向け予約システムの主要機能と、おすすめの無料・有料予約システムを紹介します。
飲食店向け予約システムとは
予約システムとは、Webから受け付けた予約情報をクラウド上で一元管理できるシステムのことです。顧客情報管理やデータ分析といった機能も充実しており、予約・顧客管理業務の効率化や、集客力・サービスの向上などに役立ちます。
無料〜月額数千円とリーズナブルな価格帯で導入できるシステムも多く登場しており、飲食店ならぜひとも導入したいシステムの一つです。
予約システムを導入するメリット
では、飲食店が予約システムを導入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか?主な導入メリットは、次のとおりです。
- ・予約管理業務を効率化できる
- ・予約の取りこぼし(機会損失)を防げる
- ・ラクに顧客管理ができる
- ・データを分析し、集客に役立てられる
まず、予約システムを導入すると、予約管理の負担を大幅に削減できます。グルメサイトから入った予約情報が自動でシステムに反映されるので、転記の手間が一切かかりません。転記ミスや記録漏れといった人為的ミスによるトラブルも未然に防げます。
また、営業時間や人手不足に左右されず24時間予約を受け付けられるため、予約の取りこぼしを防ぐことも可能です。
顧客情報の管理・分析をラクに行えることも、飲食店が予約システムを導入する大きなメリットの一つです。紙やエクセルではできなかった、高度・詳細な分析が簡単にできるようになるため、集客やサービスの向上に役立てることができます。
飲食店向け予約システムの主な機能
続いて、飲食店向け予約システムの主な機能を紹介します。必要な機能が備わっているかどうかは、システムを選ぶときの重要なポイントの一つですので確認しておきましょう。
予約・テーブル管理
主要機能の一つ目は、予約・テーブル管理です。Webや電話などから入った予約を、店舗や日時、テーブル別に登録・管理することができます。
テーブル管理では、店舗のレイアウトを事前に登録しておくことで、予約状況をテーブルレイアウトで確認できます。どのくらい予約が入っているのか、予約枠が残っているのかを視覚的にリアルタイムで把握できるため、紙の予約・テーブル管理よりも便利です。
顧客情報管理
二つ目は、顧客情報管理です。予約の際にお客さんに入力してもらう名前や電話番号といった基本情報はもちろん、来店や注文の履歴まですべてまとめて管理することができます。
また、お客さんのアレルギーや好き嫌いなどについても記録しておけば、接客・サービスの向上やお客さんの常連化に役立てることも可能です。
Web予約受付
予約システムでは、Web予約フォームを作成するなどして、Webから予約を受け付けることが可能です。
営業時間に左右されることなく、24時間予約を取れるため、お客さんの電話待ちのストレスを解消できるのはもちろん、予約の取りこぼしを防げます。また、予約の受付を自動化することは、飲食店における人手不足解消にもつながります。
予約・売上分析
予約や顧客、売上情報を一元化できる予約システムでは、これらのデータを分析し集客に役立てることも可能です。紙やエクセルの場合、情報をまとめて管理することはできても、詳細な分析をするには膨大な手間がかかります。
しかし、予約システムを活用すればラクにデータ分析ができるため、自店の課題や改善点を可視化し、サービス向上に役立てることが可能です。
グルメサイト・POS連携
ほとんどの飲食店向け予約システムには、「Yahoo!予約」や「Ozmall」など、外部グルメサイトと連携する機能が備わっています。予約システムとグルメサイトを連携することで、グルメサイトで獲得した予約情報を自動でシステムに取り込めるようになります。
複数のグルメサイトの予約情報をシステム上で一元管理できるので、非常に効率的です。予約情報を転記したり、転記ミスがないかチェックしたりする手間を省けるため、予約管理業務の負担を大幅に軽減できます。
また、POSシステムと連携すれば、予約情報や顧客情報を「売上情報」と、紐付けてより詳細な分析をすることも可能になります。
事前決済
事前決済機能では、予約時にクレジットカード決済をしたり、デポジット(前売金)を預かったりすることができます。事前決済機能は、お客さんのドタキャンや無断キャンセル対策として効果的です。
飲食店向けの主な予約システム:無料編
無料で導入・運用できる飲食店向け予約システムを3つ紹介します。
レストランボード
レストランボードは、株式会社リクルートが提供する予約台帳アプリです。
最大の特徴は、基本料金0円ですぐに利用を開始できるところです。直感的な操作で誰でも使いこなせることや、無料のPOSレジアプリと連携できることも合わさり、導入ハードルをぐっと下げられます。
また、予約・テーブル管理はもちろん、顧客管理機能やメッセージ配信機能、ホームページ作成機能など、機能も充実しています。初めて予約システムを導入する飲食店や、費用を抑えて予約管理したい店舗におすすめです。
料金プラン
- ・ダウンロード:無料
- ・基本機能:無料
- ・オプション機能:要相談
公式サイト
ヨヤクノート
ヨヤクノートは、株式会社カカクコムが提供する予約・顧客情報の管理に特化したiPadアプリです。予約情報をタイムテーブルで視覚的に管理したり、顧客情報を活用してリピーター獲得に役立てたり、幅広く活用できます。
ヨヤクノートは、誰でも最初の1ヶ月間は無料で利用が可能です。さらに、食べログ店舗会員なら、1年間も無料で利用できます。食べログ店舗会員の店舗や、まずは予約システムを無料でお試ししてみたい方におすすめです。
料金プラン
- ・1ヶ月間無料お試し(※食べログ店舗会員は、1年間無料)
- ・月額:11,000円(税込)
公式サイト
TableCare
TableCareは、株式会社ハイパーボックスが提供するお客さんと飲食店をつなぐリアルタイム空席予約システムです。
特徴は、新規顧客と常連客の集客に特化した機能がそれぞれ充実しているところです。たとえば、TableCareでは一度訪れたお客さんに対して、ニュースやメルマガを送信することができます。
オフライン版(アプリ)をタブレット端末にインストールして利用する場合は、配席管理や顧客台帳管理など、一部の機能を無料で利用することが可能です。
料金プラン
- ・オフライン版(一部機能制限あり):無料
- ・オンライン版:月額10,780円(税込)
公式サイト
飲食店向けの主な予約管理システム:有料編
続いて、有料の飲食店向け予約管理システムを3つ紹介します。
Open Table
OpenTableは、世界で毎月3,100万人以上のユーザーが利用するレストラン予約・管理ソフトウェアです。視覚的にわかりやすいシンプルな管理画面で、予約や顧客、サービスなどあらゆる情報を管理できます。
また、GoogleやAppleなど600社以上と業務提携していることから、たくさんのお客さんに利用してもらいやすいというメリットもあります。訪日観光客をターゲットにしている飲食店におすすめです。
料金プラン
- ・ベーシック:月額1,500円(税込・税別は不明)
- ・スタンダード:月額7,500円(税込・税別は不明)
公式サイト
ebica
ebicaは、株式会社エビソルが提供する飲食店のために開発されたクラウド型の予約管理システムです。ネット予約と電話予約、ウォークインの情報をiOS版およびブラウザ版のシステムで一元管理することができます。
また、ebicaは最新のテクノロジーと連携しており、グルメサイトのネット予約管理および電話管理をすべて自動化することも可能です。予約管理業務の効率化や担当者の負担低減を課題とする飲食店におすすめです。
料金プラン
- ・要相談
公式サイト
トレタ
トレタ(TORETA)は、株式会社トレタが提供する、多くの飲食店の現場で利用されている予約・顧客台帳サービスです。「予約台帳」「顧客台帳」「集客・分析」「ウェブ予約」の4つの機能がトレタの基本機能となっています。
さまざまなグルメサイトやITサービスと連携しており、グルメサイトから入った予約をそのまま管理できることはもちろん、Googleから予約を受け付けたり、予約情報をLINEに通知したりすることもできます。使いやすさだけでなく、集客効果にも優れた予約システムです。
料金プラン
- ・要相談
公式サイト
まとめ
今回は、飲食店向け予約システムの主要機能とおすすめシステム例を紹介しました。予約管理と顧客管理の効率化、そして集客力の向上に特化した予約システムは、飲食店ならぜひとも導入したいITツールの一つです。
無料でお試し利用できるものや、永久無料で利用できるものなど、ハードルを下げて導入できるシステムも多く登場しています。ぜひこれを機に、予約管理・顧客管理のIT化を進めていきましょう。
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