販促ツールは、新規顧客およびリピート顧客を効果的に集客し、売り上げを向上させるのに役立つツールです。飲食店においても、目的やターゲット層に合った販促ツールを活用することで、高い集客効果が見込めます。
とはいえ、「数ある販促ツールの中で、どれが店舗に合っているのかわからない……」とお悩みの飲食店経営者も少なくないでしょう。
そこで今回は、飲食店向けおすすめ販促ツールを紹介します。活用メリットや選び方、導入のポイントについてもお伝えしているので、ぜひ参考にしてください。
飲食店向け販促ツールの種類
飲食店が活用すべき販促ツールは、「プッシュ型」と「プル型」に大別されます。販促の目的やリーチしたいターゲット層に合わせて最適な販促ツールを選べるように、それぞれの特徴を押さえておきましょう。
プッシュ型販促ツール
プッシュ型は、店舗側から顧客にアプローチをかける販促ツールです。潜在顧客に店舗を知ってもらえるように、または既存顧客が再来店したくなるように働きかける役割を果たします。
たとえば、次の3つのツールは「プッシュ型」の販促ツールに該当します。
- ・DM、メールマガジン
- ・チラシ
- ・店頭POP
プル型販促ツール
プル型は、顧客を引き込み、興味をもってもらうための販促ツールです。たとえば、WebサイトやSNSで店舗に関する情報を発信し、訪れた人に「お店のことをもっと知りたい」「お店を利用したい」と思ってもらえるように働きかけます。
プル型の販促ツールの主な例は次のとおりです。
- ・Webサイト、ブログ
- ・SNS
- ・カタログ
飲食店が販促ツールを活用するメリット
続いて、飲食店が販促ツールを活用することで得られるメリットを紹介します。
新規顧客の獲得
販促ツールは、飲食店の新規顧客獲得に有効です。販促ツールを使って、「お店のことを知らないけど、知ったら利用するだろう」という潜在顧客にリーチすることで、効果的に新規顧客を集客できます。
中でも、デジタル販促ツールの場合、年齢や性別などでターゲット層を絞ってリーチできるため、高い費用対効果が見込めます。
既存顧客のリピート率向上
販促ツールを活用するメリットの2つ目は、既存顧客のリピート率を向上できることです。プッシュ型およびプル型の販促ツールをうまく組み合わせて活用することで、既存顧客にお店をもっと知ってもらうチャンスを作り、効果的に再来店を促進できます。
売り上げの改善
飲食店の売り上げを改善できるというのも、販促ツールのメリットの一つです。販促ツールや施策次第で、店舗の売り上げが左右するといっても過言ではありません。
たとえば、若年層の女性をターゲットとする場合、Instagram(インスタグラム)などのSNSを使ってお店の魅力を宣伝することで、効果的に認知度を高め、売り上げを向上させることができます。
お店の客層やターゲット層に合った販促ツールは、飲食店が売り上げを改善する上で必要不可欠な存在です。
飲食店向け販促ツールの選び方
では、飲食店は何を基準に販促ツールを選ぶべきでしょうか?販促ツールを選ぶ3つのポイントをお伝えします。
販促の目的
第一に、販促ツールは販促の目的(なぜやるのか、何を達成したいのか)に合わせて選ぶことが大事です。目的がブレていたり、具体的な数値が定まっていなかったりすると、適切なツールを選ぶことはできません。
「1日あたりの女性来客数を〇%増やす」「ドリンクの売り上げを〇%増やす」など具体的な目的を定めた上で、その目的を達成できるツールを選びましょう。
顧客のターゲット層
販促ツールを選ぶにあたっては、顧客のターゲット層を絞っておくことが大切です。というのも、新規顧客か既存顧客か、10代の若者かシニア世代かなど、ターゲット層によって選ぶべきツールは異なるからです。
たとえば、10代の若者に店舗を知り興味を持ってもらいたいのであれば、プル型の販促ツールの中でもInstagramなど、10代の利用者に効果的にアピールできるツールを選ぶのがいいでしょう。販促ツールを選ぶ際は、店舗のターゲット層に即したツールを選びましょう。
販促にかける費用
一口に「販促」といっても、選ぶツールによって必要な予算は大きく前後します。ですので、店舗にふさわしいツールをスムーズに選ぶためにも、販促にかける費用をあらかじめ決めておくことが理想です。
一般的に、販促にかける費用は「売り上げ額の約3割」が適当だと言われています。店舗の売り上げや販促目的などに合わせて、予算を設定しましょう。
飲食店向け販促ツール:プッシュ型
ここからは、飲食店向けのおすすめ販促ツールの例を紹介します。まずは、プッシュ型の販促ツールを4つ紹介しましょう。
LINE公式アカウント
LINE公式アカウントは、LINE上で顧客へダイレクトに情報を配信できる企業・店舗向けサービスです。
最大の特徴は、日本の人口の7割以上にあたる8,900万人以上のユーザーとつながれることです。スマホ利用者が日常的に利用しているSNSであり、幅広い年代を効果的に集客できることが魅力となっています。
LINE公式アカウントは、中でも「既存顧客のリピート率向上」に適した機能が充実しています。友だち追加した顧客にメッセージやクーポンなどを届けたり、ショップカードを作成したりすることが可能です。
なお、LINE公式アカウントは誰でも無料で導入できます。費用を抑えて販促ツールを導入したい店舗におすすめです。
公式サイト
GMOおみせアプリ
GMOおみせアプリは、さまざまな販促手段を「電子化」できるアプリ作成プラットフォームです。大規模な開発は一切不要、最短40日で自社のアプリを簡単に作成できます。
GMOお店アプリでは、プッシュ通知やクーポン配信、ポイントカードの作成などで既存顧客の再来店を効果的に促進できます。店舗の形態や販促の目的などに合わせて、アプリを柔軟にカスタマイズできるのも魅力の一つとなっています。
公式サイト
WiFiチラシ
WiFiチラシは、公衆のフリーWiFi自動接続アプリ「タウンWiFi」の利用者450万人にチラシを配信できる販促ツールです。店舗から半径を設定した上で、性別と年代、来店頻度を絞って顧客にリーチすることができます。
WiFiチラシは、初期費用・月額固定費用ともに無料で利用が可能です。また、「完全成果報酬型」を採っており、来店につながった場合のみ費用が発生します。そのため、従来の紙チラシと比べて費用対効果が高いというメリットがあります。
公式サイト
レポハピ
レポハピは、ライターによる取材記事を掲載することで、お店の魅力を効果的にアピールできるグルメサイトです。丁寧なオリジナル記事でお店のこだわりやおいしい料理を紹介することはもちろん、SNSのアクティブユーザーに「招待状(招待特典付き)」を配信し、直接集客につなげることもできます。
招待状を通してお店を知ってもらうきっかけを作り、お店の知名度を向上させたい方におすすめの販促ツールです。
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飲食店向け販促ツール:プル型
続いて、顧客の引き込みに最適なプル型の飲食店向け販促ツールを紹介します。
Instagram(インスタグラム)
Instagram(インスタグラム)は、画像や動画を使ったビジュアル訴求に特化したSNSです。Instagramには飲食店を探しているユーザーも多く、写真を掲載することで料理やドリンクなどの魅力を知ってもらうように働きかけることができます。
“インスタ映え”するメニューや店内の写真、お得情報などを配信して、集客につなげましょう。なお、Instagram広告を配信すれば、潜在顧客に直接アプローチをかける「プッシュ型」の販促ツールとしても役立ちます。
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Google マイビジネス
Google マイビジネスは、Google マップやGoogle検索にビジネスプロフィールを表示させるツールです。店舗の基本情報や営業時間、写真、問い合わせ先といったあらゆる情報をすべて無料で登録することができます。
登録後は、Google マップの検索結果で上位表示させるために、MEO(Map Engine Optimization)対策に取り組むと、より多くのユーザーに興味をもってもらえます。口コミへの返信や管理などもできるので、まだ登録していない方はぜひ利用しましょう。
公式サイト
JIMDO
JIMDOは、洗練されたホームページを3ステップで簡単に作れるサービスです。登録時にいくつかの質問に答えるだけで、店舗や目的に合わせて最適なページを作成することができます。
飲食店向けの機能やデザインが充実しており、料理や店舗の内観・外観、雰囲気などを魅力的にアピールすることが可能です。「ホームページで販促したいけど、プログラミングやHTMLなどの専門知識がない」とお悩みの方におすすめです。
公式サイト
食べログ
食べログは、月間1億人以上の利用者数を誇る国内最大級のグルメサイトです。食べログ店舗会員になると、まるでホームページのような店舗ページを掲載・編集したり、ネット予約を受け付けたりすることができます。
また、お得なクーポンを発行して来店を促進できることも魅力の一つです。実際に、「クーポンが使えるから食べログでお店を予約する」というユーザーも多く、高い集客力が見込めます。
公式サイト
ぐるなび PRO
ぐるなびPROは、グルメ検索サイト「ぐるなび」掲載店ネット予約サービスです。0円から始められる「無料プラン」を使えば、費用を抑えつつ、ぐるなびの月間ユーザー5,600万人に向けて店舗の最新情報を配信できます。
ぐるなびでは、店舗ページを見たユーザーがそのままネット予約を入れることができるため、高い集客効果が見込めます。
公式サイト
飲食店が販促ツールを導入する際のポイント
ここまでで、飲食店が販促ツールを活用するメリットやおすすめツール例を紹介しました。そこで次に、販促ツールを導入する際のポイントを2つ紹介します。
5W2Hを明確にする
催促ツールを導入するにあたっては、「5W2H」を明確にしましょう。5W2Hとは、販促を実行する上で不可欠な7つの要素のことで、目的とターゲットが曖昧になるのを防止できます。
「5W2H」が示している内容と具体例をまとめると次のようになります。
5W2Hの例
- ・What(何を):春の新作ドリンクを
- ・Where(どこで):Instagramで
- ・When(いつ): 潜在顧客が店舗を知る段階
- ・Who(誰に):新規の10代女性
- ・Why(なぜ):1日あたりの10代女性来店客を〇%増やすため
- ・How(どのように):(Instagramの)フィード広告を配信して
- ・How much(いくらで):予算〇万円で
これら7つは、販促ツールを活用するにあたってどれも欠かすことができない要素です。特に5つ目の「Why(なぜやるのか)」は、販促の目的に該当するので、できるだけ具体的な数値を設定しましょう。
複数のツールを組み合わせて活用する
この記事では、飲食店向けおすすめ販促ツールを紹介しました。見ていただけるとわかるように、これらのツールは目的やアプローチできる顧客層、予算などがそれぞれ大きく異なります。
数ある販促ツールの中から、無理して一つのツールに絞る必要はありません。特に、プッシュ型とプル型の販促ツールでは、アプローチの方法が大きく違うため、組み合わせて活用したり、その時の目的に即して使い分けたりすると効果的です。
まとめ
今回は、飲食店の集客に役立つ販促ツールを「プッシュ型」と「プル型」に分けて紹介しました。
販促の効果を最大化するためには、販促ツールの種類ごとの特徴やメリットを理解した上で、販促の5W2Hに適したツールを選定することが大切です。販促ツールを上手に活用して、集客力および売り上げの向上につなげましょう。
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