- 目的
- 入社書類や年末調整書類回収の効率化。
- 課題
- 書類はすべて手書きで、回収のために5ヶ所のグループホームをバイクで回っていたため時間がかかっていた。
- 結果
- 現場職員はスマホからの入力で完結するうえ、各グループホームを回る必要もなくなった。
NPO法人チャレンジドサポート プロジェクト様は2013年設立。障がい者の共同生活や余暇生活を送る支援が主な事業内容です。023年8月現在、川崎市内で「グループホームいずみ」を5ヶ所運営しています。dipの「人事労務コボット」は2022年9月に導入いただきましたが、当時の職員の平均年齢は約50歳。事務局長 兼 GH管理者の松岡 泰典様によると、職員が使いこなせるのか大変不安だったといいます。今回の導入の背景や導入時の課題などを伺いました。
社名 | NPO法人チャレンジドサポート プロジェクト |
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事業内容 | 障がい者に対する共同生活の支援・余暇活動の支援/障がい理解推進 |
設立 | 2013年2月15日 |
従業員数 | 40名(2020年10月1日現在) |
URL | https://npo-csp.com/ |
書類回収のたびに施設を回っていた 導入前は利用者の年齢層も懸念
はじめにチャレンジドサポート プロジェクト様の事業内容を教えてください。
松岡様:当法人はもともと障がい児・障がい者を育てる父親と、養護学校の教師がタッグを組んで発足したNPO法人です。主な事業内容は3つで、一つ目は障がい者の共同生活の支援として、川崎市内に5つのグループホームを運営しています。二つ目は障がい者の余暇生活の支援として、障がい者のスポーツ普及促進のためのイベントを毎年開催しています。三つ目は、障がい理解推進を目的としたコミュニティカフェを展開しています。
「人事労務コボット」導入にはどのような背景があったのでしょうか。
松岡様:我々はグループホームを複数運営しているわけですが、雇用契約書の締結や年末調整業務はすべて紙で処理していました。そのため書類の配達や回収のたびに各グループホームを回る必要があったんです。これが本当に大変だったので、どうにかできないかというのは大きな課題でした。そんななか、もともと「バイトル」でお世話になっていたdipさんから「人事労務コボット」をご紹介いただいたのです。お話を聞いてみると、書類のやり取りがすべてオンラインで終わるという点がとても魅力的で、すぐ導入を決めました。まずはお試しに年末調整業務にて「人事労務コボット」を利用したみたところ、いままでの業務が本当に楽になり、本格的な活用をはじめました。
導入前の懸念点や導入を進めるうえで苦労したことはありますか。
松岡様:僕としてはスマートフォンで完結できる点をとても魅力に感じたのですが、当時の職員の平均年齢は約50歳。正直、「職員のみなさんは使えるのかな」という懸念はありましたね。
ただ、システム自体がとてもわかりやすく作られていたことと、マニュアルが充実していたので、思いのほかうまくいきましたね。9月に導入し、慣らし時期があって11月に年末調整を全員分やってみたところ、スムーズにできましたので、その後は新規入職者の入社時書類の回収も「人事労務コボット」でおこなうことにしました。
「これだけでいいの?」2週間かかっていた業務が「待つだけ」に
導入後、これまでの業務はどのように変化しましたか。
松岡様:実感としては「これだけでいいの?」というくらい簡単になりましたね。以前は入社書類というと15枚くらいの書類が必要でした。まずそれを職員に渡して、用意してもらったらコピーを取っていたわけですが、「人事労務コボット」を導入したあとは職員がアップロードするのを待っていればいい。いま思えば、なぜあんなに大変な思いをして書類を回収していたのか、ちょっと考えられないくらいですね(笑)。本当に便利になりましたよ。また、年末調整もシステム内のフローに従って回答していけば出来上がるので間違いも少なくなりました。
時間的にはどれくらい削減されたと感じますか。
松岡様:これまでは、入社する全職員に対して書類の準備や説明、配達、回収が必要になり、これらすべてを合計するとおそらく2週間ほどかかっていました。それが「待っていればいい」という状態になったので、本当に劇的な効率化に成功したと思いますよ。当法人は設立から10年経ち、僕も長年事務局の業務を担当してきましたが、一番大きな効率化を実現したのはこの「人事労務コボット」なのではないかと思っています。
職員の方々からはどのような反応がありましたか。
松岡様:あまりにも簡単なので「スマホで完結させてしまっていいんですか?」という声がありましたね。ただ、使い方を説明したあとは「どうしても紙で出したい」と言う方はおらず、みなさん問題なく使っていただけました。
労働者名簿もデジタル化 今後もペーパーレスを推進
「人事労務コボット」で特に気に入っている機能を教えてください。
松岡様:やはりスマートフォンで完結できるのはすごく大きな武器だと思います。職員には「免許証や口座情報などを事前に準備してから始めてください」と伝えておけば、カメラを起動して撮影、添付と進めてもらえれば終わりますからね。年末調整時には、データが集まった段階で顧問社労士に「全部そろいましたよ」と連絡をすれば処理が進んでいきます。紙のやり取りもほぼなくなりましたね。
また、職員の生年月日や給与といった情報を閲覧するときも、いままでは鍵のかかった書庫から労働者名簿を取り出し、紙をめくって調べる必要がありました。しかし、いまはパソコン上で全部わかりますので探す手間も省けました。さらに、リマインドメール機能を使うことで、書類のアップロードが進んでいない職員に対して催促のメールを送れますので電話する手間もなくなりましたね。
dipからの支援で「助かった」と感じる点はありますか。
松岡様:一番はレスポンスの早さですね。めちゃくちゃ早いですよ。「人事労務コボット」の活用が軌道に乗ってからは、ユーザー枠の追加をお願いすることが多いのですが、連絡した当日か翌日には追加されていて大変助かります。
また、dipさんからお願いされたことについては、僕が忘れていることもよくあるのですが、それを察知して電話をくれるのもありがたいです(笑)。アドバイスも的確で、こちらの要望をまく取り込んでくれので本当にやりやすいですよ。
最後に、チャレンジドサポート プロジェクト様の今後の展望を教えてください。
松岡様:事務局としては、やはりもう少し紙をなくしていきたいと考えています。「人事労務コボット」の導入を機に、ゆくゆくは全部パソコン使ってPDFなどを参照しながら業務ができるようになればいいですね。法人全体の展望としては、まだまだ障がい者向けのグループホームは少ないのでこれからもどんどん増やしていくつもりです。また、現在は福祉系大学との共同事業の話が進んでいますので、さまざまな可能性を探りながら事業拡大を目指したいと思います。
※取材内容は、2023年8月取材当時のものになります。