RPA改善のタイミングとは?
RPA運用で失敗する理由と改善方法

2020/09/25 RPA / DX LAB

RPA【Robotic Process Automation】の運用を始めたが、「思うように業務が効率化できていない」といった問題を抱えている企業も多いことでしょう。はじめは想定通り自動化できていた業務も、「度重なる業務変更でほとんど使っていない」事態に陥ってしまうことはよくあります。

せっかく導入したRPAを活用したいが、「既存業務が忙しすぎてロボットを開発する余裕がない」といったように、導入後のRPA運用状況は決して良いものとはいえません。そこで今回はRPA運用で失敗する主な理由を書き出し、改善が必要なRPA運用状況についてのチェックリストを作成しました。

1つでもチェックリストに当てはまる場合はRPA運用の改善余地があると判断できるため、業務フローを改めて可視化するフローチャートの作成や、RPA運用の3つの段階に合わせた管理体制の構築に踏み切ると良いでしょう。

RPA運用で失敗する理由

RPA運用で失敗する主な理由は次の通りです。

・適切な管理体制が構築できていない
・RPAロボットが属人化している
・RPA化した業務を独立した部門として切り離した

RPA運用は適切な管理体制の構築が重要となります。ポイントは人とロボットを切り離して管理するのではなく、「従来の業務フローの一部をRPAロボットに任せて業務効率化を目指す」ことです。

適切な管理体制が構築できていない

RPA運用初期に失敗する主な理由は「適切な管理体制を構築していない」ことにあります。RPAで人がやっていた業務を自動化すると、定型業務から解放されたように感じることでしょう。しかし、RPA化した業務を日常的にチェックすることや、定期的にチェックする管理体制を構築していないと「ロボット停止のリスク」などを招いてしまうことがあります。

例えば、アルバイト面接の日程調整を自動で行うRPAを導入した場合、「いつからか面接応募が一切来なくなる」という事態が発生します。はじめは「単に応募がないだけだろう」と感じることもありますが、1週間を過ぎても応募がないことに気づき、RPAロボットの動きを見てみると「動作が停止していた」といったトラブルも起こり得るわけです。

実際の応募媒体には多数の応募が来ていたにもかかわらず、「求人媒体のデザインやシステムが変更された」などの理由で応募者情報の取得が行われないことも想定されます。そのようなトラブルを防ぐためにも自動化した業務を定期的にチェックする「KPT方式」(Keep「よかったこと」、Problem「改善点」、Try「今後取り組むこと」で振り返る)や、日々の業務報告をメールで送信する業務フローの確立などが必要となってくると覚えておきましょう。

RPAロボットが属人化している

また、RPA運用が半年ほど過ぎた頃に発生するトラブルが「RPAロボットの属人化」です。特定部門で運用したRPAを他部門と連携・拡大する際に、RPA担当者の異動や退職による野良ロボの発生(管理担当者が不在となり、把握されていないロボット)を想定しなければなりません。

普段から「どのようなRPAロボットがどの業務に使用されているか」についてホワイトボードなどを使って可視化し、RPA担当者が移動・退職してもRPAロボットの継続的な運用が行える工夫をしていきましょう。

RPA化した業務を独立した部門として切り離した

さらに、野良ロボの発生が深刻化するのは「RPA化した業務を独立した部門として切り離した場合」です。ロボットには動作停止のリスクがあり、普段から人がロボットの動きを見守っておく必要がありますが、部門を完全に分けてしまった場合は「どんな業務をどのロボットが行っているのか」が次第に把握できなくなります。

野良ロボが発生している状態で他部門との連携を行ってしまうとRPAロボットによる暴走(やらなくてもいい業務までやってしまう)を止める方法が分からずに、業務に支障が出てしまうケースも想定されます。仮に動作を停止させることができても、RPA化した業務の業務ノウハウが失われていることもあり、実質上の業務停止が起きてしまうリスクも考えられるのです。

RPA改善のためのチェックリスト

自社のRPAに改善が必要かどうか、まだ上手くイメージができていない担当者も多いことでしょう。この見出しでは、次のような実際のRPA運用で「改善が必要な状況」をリストアップしています。

・業務の変更が多く、ロボットが動いていない
・ロボットの動きを監視してしまっている
・月次業務にしか使用しておらず、RPAがほとんど動いていない
・どんなロボットがいるか把握できていない(野良ロボの発生)
・ロボット数が少なく、使いたい時に使えていない

自社で使用しているRPAロボットに1つでも当てはまる場合は改善の余地があります。「そもそもRPA化する必要のある業務なのか」といった業務改善そのものに議論が発展していくケースも考えられるため、担当者は以下のような状況が発生している背景を踏まえて今後の改善方法を検討していく必要があるでしょう。

業務の変更が多く、ロボットが動いていない

RPA化した業務の変更が多く、結果人が業務を行っている場合があります。業務変更の頻度が高く、ロボットのカスタマイズやメンテナンスが疎かになってしまうパターンです。

変更の頻度が高い業務はそもそもRPA化に向いていない業務である可能性も高いため、改めて業務フローを可視化し、「任せられる業務だけ部分的に任せる」といった工夫が必要となってきます

ロボットの動きを監視してしまっている

RPA運用初期に起こりやすいのが、RPAロボットを信用できずに常に動きを監視してしまうケースです。定型業務を間違いなくこなすRPAロボットにもミスやトラブルは起こりますが、付きっきりで監視する必要はありません。

日々の業務終了時に「業務報告メール」をRPAロボットに自動送信してもらったり、週次でRPA運用の評価をしたりするといった程良い距離感を保つことが必要といえるでしょう。

月次業務にしか使用しておらず、RPAがほとんど動いていない

社員の勤怠管理など、月次業務にしかRPAを活用していないこともあるでしょう。もちろん月次業務にRPAを活用することは業務効率化を図る上で重要ですが、「日常業務をいかに効率化して現場担当者の負担を減らせるか」といった考え方も重要です。

新しい機能を持ったRPAロボットを開発し、日常の定型業務をいかに効率化できるかを考えてみると良いでしょう。

どんなロボットがいるか把握できていない(野良ロボの発生)

RPA運用を始めると、RPA担当者がロボットのリストや稼働状況を把握することになりますが、RPA担当者の異動・退職にともなう野良ロボの発生リスクがあります。

野良ロボは管理ができていないだけに、「どの業務を自動化させているのか」を把握できません。無理に動作を停止させると「一定時間の業務停止」を引き起こす可能性があります。最悪な事態を回避するためにも、RPA担当者だけにロボットの管理を任せるのではなく、部門全体でロボットを管理する仕組みを構築しましょう。

ロボット数が少なく、使いたい時に使えていない

RPAロボットは人と同様に数に限りがあります。RPAロボットを使いたい時に誰でも利用できるようなロボット数・機能管理を徹底する必要があるでしょう。

RPA運用を改善する方法

RPA運用では主に次の2つを実施することで現状の改善が図れます。

・自動化する業務を見直す
・管理体制を構築する

まずは「自動化する業務の見直し」を行い、RPA運用の現状を改善していきましょう。RPAによる自動化に向いている業務を洗い出し、フローチャートで可視化することでどこにRPAを活用する必要があるのかが分かってきます。

自動化する業務の見直しができた後は管理体制の構築が重要です。RPA運用の3つの段階(「構築期」・「横展開期」・「拡大期」)を想定し、RPAを各部門でどのように管理するかを話し合いましょう。話し合いの際には、ロボットが動作エラーを起こした際の責任の所在を明らかにしておくことが重要です。

自動化する業務を見直す

RPAを導入する段階で自動化した業務も、次第に効果が薄れることがあります。効果が薄れる理由は、業務内容の変更が多く、RPAロボットの更新が面倒になるからです。いま一度RPAロボットが得意とする業務を思い出し、フローチャートを使った業務フローの可視化を行いましょう。

フローチャートを使って業務フローを可視化する際には次の点に気をつけましょう。

・業務の開始場所を明確にする
・各工程をつなぐ接続線は最低限にする
・条件によるフローの分岐はマークアップなどで強調する

フローチャートの作成は、どの業務に時間がかかっているか・変更の少ない業務はどの工程か、を把握するためにあります。「作成したフローチャートが分かりにくい」といった事態を避けるためにも、見やすさを追求したフローチャート作成が重要です。

管理体制を構築する

RPA運用で重要な考え方は「人とロボットの統合管理」です。人が行っていた業務の一部を担うため、動作が適切に行われているかどうかをチェックする担当者が必要となります。また、様々なロボットの管理を各部門における担当者と紐付けておくことで、動作エラーなどのトラブルが発生した場合の対応フローが作成可能です。

さらに、RPAの運用にはおよそ次の3つの段階があるとされており、RPA活用の規模に応じて管理体制を変化させていく必要があるでしょう。

・構築期(3~6ヶ月)
・横展開期(6~12ヶ月)
・拡大期(12~18ヶ月)

構築期には導入部門における業務改善を行いますが、拡大期になるとITシステムとして全社展開やデータ分析などができるAIシステムとの連携などが運用の焦点となります。それぞれの運用時期に合わせた管理体制を構築してくことで、「業務効率化×トラブルの少ないRPA運用」が実現するのです。

まとめ

RPA運用の本質は、業務効率化や生産性向上を図ることで社員の労働環境を改善したり、深刻な人材不足を補ったりすることにあります。RPAを導入することが目的化してしまわないためにも、業務改善の1つの手段としてRPAは捉えられる必要があると覚えておきましょう。

コボットはディップ株式会社が提供するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)サービスです。自動化できる単純作業は、社員(人)に代わってロボット(コボット)に任せることで、貴重な人材がそれまで割いていた工数を、より高度な仕事に集中する為の時間とすることが可能になりました。
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<RPA/DXに関するご相談・お問い合わせ> ディップ株式会社 AI・RPA事業本部
TEL:050-3850-6823 / e-mail:sales@kobot.jp

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