VR内見とは?導入のメリット&ポイント、おすすめシステム

2021/05/26 コボットコラム
VR内見

VR(バーチャルリアリティ)の技術を使うことで、今までにない臨場感でさまざまなことを表現・体験できるようになりました。不動産においても、このVR技術の活用が始まっています。

その一つが、VR内見・内覧と呼ばれるシステムです。今回は、VR内見・内覧の概要や導入するメリット、運用ポイントについて解説します。

VRとは

VRとは「Virtual Reality(バーチャルリアリティ)」の略称で、日本語では「仮想現実」と訳されます。コンピュータによって作り出された仮想空間(人工環境・サイバースペース)を、VR機器を通して現実として知覚させる技術です。

一般的には、VRゴーグルを通して仮想空間を知覚する手法をVRと呼びます。なお、コンピュータ上の仮想空間といっても、CGで作られたものである必要はなく、360度カメラなどで撮影した実際の映像もVRで表示させることができます。

たとえば、VRゴーグルを通して世界中の観光地を見ることができる「旅行体験VR」は、昨今のコロナ禍において人気を博しています。

VR内見・内覧の概要とできること

続いて、VR内見・内覧について解説します。特に、VR内見・内覧の概要とできることにフォーカスを当てて詳しくお伝えします。

VR内見・内覧とは

VR内見・内覧とは、上記のVR技術を用いた物件の内見・内覧のことを指します。顧客・業者のどちらも、実際の物件には足を運ぶ必要がないことが特徴です。

また、顧客は自宅からVR機器やスマホを用いて参加する場合と、業者事務所にてVRゴーグルをつけて参加する場合の2パターンがあります。VRゴーグル内や、スマホ上に部屋の360度映像を映し、離れた場所にある物件の中を、あたかもその部屋にいるかのような感覚で内見・内覧することができます。

VR内見・内覧で紹介できるもの

通常のカメラで撮影した部屋の写真は、カメラの性能や撮り方によって、実際よりも広く見えてしまったり、画像の両端にいくほど伸びてしまったりするなどの問題点があります。しかし、VR内見・内覧で使われる360度カメラでは、そういった問題がありません。

したがって、VR内見・内覧では、現実の視界に非常に近い状態を再現し、物件を紹介できます。また、「部屋の間取り」「築年数」といった情報から、部屋の内観を変えた場合の例なども、VRゴーグル内に映し出すことができます。

もちろん、仮想空間での物件紹介である以上、実際の視界を完璧に再現できるわけではありませんが、一般的な内見で紹介できる事項の大部分を、VR内見・内覧でカバーすることができます。

オンライン内見・内覧との違い

VR内見・内覧と近いことばに「オンライン内見・内覧」があります。

オンライン内見・内覧は、オンライン内見・内覧用のアプリを使用したり、オンライン会議用のツールを使ったりする内見・内覧方法です。オンラインツールを用いたものは、すべてオンライン内見・内覧と呼べます。すなわち、VR内見・内覧もオンライン内見・内覧の一種です。

VR内見・内覧とは少し違ったオンライン内見・内覧の手法として、ZoomなどのWeb会議システムを使った内見・内覧があります。

撮影した画像や動画をプレゼンテーション形式で見せながら紹介するパターンと、業者側が実際の物件まで足を運び、自宅にいる顧客へWeb会議を通して映像を送信しながら行うパターンがあります。VRほどの臨場感はないものの、顧客は離れた場所にいながら、業者と会話しつつ実際の物件を内見・内覧できます。

こういったWeb会議ツールを用いたオンライン内見・内覧の手法は、VR内見・内覧よりも導入が手軽であるというメリットがあり、導入業者も増えつつあります。

一方で、準備された画像や動画を見せるパターンでは、顧客が本当に見たいところが映っていない場合があります。また、映像を送信するパターンでも、通信環境が悪いと内見・内覧に充分なレベルの映像にならないという問題点もあります。

VR内見・内覧は、撮影済みのデータを用いるため、通信・環境の影響はほとんどありません。そのため、オンライン内見・内覧の中で、現実に最も近い感覚で物件紹介可能な手法がVR内見・内覧であるといえます。

VR内見・内覧のメリット:顧客側

VR内見する女性

次に、VR内見・内覧がもたらすメリットについて紹介します。まずは、顧客側の目線におけるメリットから解説していきます。

退去前やリフォーム前で入れない物件も内見・内覧できる

VR内見・内覧は、撮影済みの過去のデータを用いて行うこともできます。

退去前でまだ人が住んでいたり、リフォーム中で中に入れなかったりする場合でも、過去に撮影したデータを用いればVR内見・内覧ができます。

物件の状態に関わらず、気になった物件をすぐに内見できるため、顧客にとって大きなメリットです。

見取り図や詳細情報を見ながら内見・内覧できる

内見では、VR映像中に部屋の画像以外にも、見取り図や築年数などの詳細情報が記載されたデータを同時に表示することができます。VR上で見えている部屋の映像が、見取り図上だとどこに対応するのかといった情報を見ながら内見・内覧ができます。

そのため、普通の内見よりも詳細な情報を確認できる場合もあります。

自宅からでも内見・内覧できる

一部のスマートフォンは、専用アプリでVR映像を見ることができます。この機能を用いて、顧客は自宅でも内見・内覧をすることができます。そのため、不動産サイトで気になった物件をすぐに内見・内覧することができるため、不動産開発へ出向く手間が省けます。

また、実際に足を運んで物件を内見した後に、家に帰ってから確認のためVR内見・内覧をするといった使い方も可能です。落ち着いた環境で内見・内覧ができ、かつ時間の制限もないため、顧客は物件についてより詳しく調べることができ、有意義な物件探しを行うことができます。

VR内見・内覧のメリット:不動産業者側

VR内見・内覧には顧客側に大きなメリットがあることがおわかり頂けたでしょう。続いては、業者側のメリットについて解説していきます。

業務時間短縮により業務効率を改善できる

不動産業者にとって、VR内見・内覧の一番のメリットは「時間短縮」です。従来の内見では、提案物件まで顧客を連れていく必要がありますが、VR内見・内覧にその必要はありません。移動時間が一切なくなるため、業者は内見業務にかかる時間を大幅に短縮できます。

提案物件を増やせるため成約率が向上する

VR内見・内覧による時間短縮は、営業成績にも影響を与えます。

VR内見・内覧を用いると、短時間で数多くの物件を紹介できるようになるため、顧客の検討物件数も当然増加します。そのため、顧客は多くの選択肢の中から最適の物件を選択できるようになり、条件に合う物件が見つからない確率を低減させることができます。

また、顧客は一つの不動産業者から多数の物件を紹介してもらえるようになることで、他の業者を訪れて追加検討する必要性を感じにくくなり、成約前の顧客を逃す確率も低減します。このように、時間短縮によって物件紹介数が上昇することで、成約率の向上につながります。

目新しさから集客効果が期待できる

VR内見・内覧は、その目新しさも魅力の一つです。VRは新しい技術であり、物珍しさから興味本位で体験してみたいと思う顧客も少なからず存在します。

「VR体験ができる!」というアトラクション的な要素で他の不動産会社との差別化を図り、顧客を惹きつけることで、今までにない新たなアプローチからの集客効果も見込めます。

VR内見・内覧の導入と運用ポイント・注意点

ここまで、VR内覧・内見のメリットについて解説しました。

VRの導入には、さまざまな運用上のポイントや注意すべき事柄が存在します。ここでは、VR内見・内覧の導入における運用ポイントと注意点について紹介していきます。

VR機材の価格・機能に注意する

VR内見・内覧のためには、専用の機材が必要です。また、その価格は決して安くないため、導入にそれなりのコストがかかります。

たとえば、一般的なVRゴーグルは数万円から数十万円ほどであり、VRゴーグルを作動させるためのパソコンが必要な場合もあります。また、VR映像を作るための、VR映像撮影機材も必要です。

VR機材は種類も豊富にあるため、VR内見・内覧に適した機能を持つものを選ぶ必要があります。まず、VRゴーグルは、視覚位置の調整幅が広く、かつ軽いものが良いでしょう。なぜなら、VR内見・内覧に参加する顧客の性別や年齢はさまざまであり、誰もが使えるものを選ばなければならないからです。

また、VR映像撮影用機材は解像度が高く、撮影距離が短い方が得意なカメラを選ぶことをおすすめします。解像度の低いVR映像は、眼が疲れやすいからです。

多くの場合、部屋の映像は1~5メートル程度の範囲に収まっているため、短い撮影距離が得意なカメラが適切です。

VRでは確認できない物件の部分がある

VR技術が向上しているといっても、完璧に現実空間を再現することは不可能であるため、VR内見・内覧では確認できないことがあります。

たとえば、物件の外の状況をVRで再現することは難しく、周辺環境については口頭や写真で伝えるしかありません。また、使用アプリや撮影機材によっては、VR空間を完全に自由に動くことができず、映像に映ってない部分や解像度が悪くはっきり見えない部分は確認できません。

VR映像では確認できない情報については、事前に業者側で確認しておき、補足情報としてまとめておくことで対処できます。顧客が気にしそうな点は、事前にカメラ等で撮影しておき、個別の画像として補足するという方法もあります。

顧客のVR酔いへの配慮を心掛ける

VRには「VR酔い」という特有の症状が発生することがあります。VR酔いは視界の動きと体の動きが合致してないために起きる現象で、車酔いに似た体の不調が出ます。VR酔いを起こすかどうかには個人差がありますが、長時間のVR使用はVR酔いが起きやすくなる傾向があるようです。

VR酔いを起こさないためには、長時間のVR内見・内覧は控えたり、万が一VR酔いを起こしてしまった場合は、すぐに安静になれる場所を用意したりといった対策を取ると良いでしょう。

不動産業者向けVR内見・内覧用サービス

最後に、実際に用いられているVR内見・内覧のサービスを紹介しましょう。導入をお考えの場合は参考にしてみてください。

THETA 360.biz

THETA 360.bizは、光学機器などの製造を行っている株式会社リコーが提供するVR向けサービスです。

「遠隔でのコミュニケーションツールを実現する簡単・高品質のバーチャルツアー作成サービス」と銘打ったTHETA 360.bizは、照明の当たり方の違いを補正する機能や、360度映像をプロのカメラマンが撮影するサービスもあり、VR技術に詳しくない業者でも運用しやすい点が特徴です。

賃貸業務以外の用途でも用いられており、工事進捗のVR共有や、自動車の内装アピールといった業界での採用実績があります。

THETA 360.biz

ナーブクラウド

ナーブクラウドは、VR専門のナーブ株式会社が運営する、VRコンテンツ収集・管理・配信用サービスです。専用アプリの導入の必要はなく、簡単にVR映像を公開することができます。

また、ナーブクラウドは、通常のディスプレイ上に360度映像を配信することもできます。業者が説明しながら内見・内覧を行うこともでき、顧客が⾃宅から遠隔で⾃由に内見・内覧することもできます。ナーブは賃貸業務におけるVR活用に力を入れており、VR内見・内覧を運用するうえでのサポートサービスも充実しています。

ナーブクラウド

NODALVIEW

NODALVIEWは、ベルギーの会社が開発したVR制作用アプリで、日本では株式会社クラスココンサルファームが代理店として取り扱っています。スマートフォンだけで撮影できる手軽さを売りにしており、360度撮影から、VR空間の作成・配信まで、このアプリ一つで完結します。

最大の特徴は、運用コストの低さです。初期費用66,000円が必要ですが、撮影機材付きで、導入初日からVR映像が制作できます。さらに、運用費は月額11,000円となっており、他社の3分の1以下のコストに抑えられます。

NODALVIEW

まとめ

VR内見・内覧は、実際の内見・内覧にも近い感覚で顧客に物件紹介が可能であり、かつVRならではのメリットがあることが理解いただけたことでしょう。

今回解説したVR内見・内覧の注意点や、サービスの具体例は、VR内見・内覧を導入するうえで、大きなヒントになります。今後、VRの導入をお考えの企業は、今回お伝えしたことを参考に、自社の物件に合った運用をしてみてください。

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